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【読書感想文】強みと弱みのバランスが大切!チームとして成功するためのコミュニケーションのコツ『活躍する人のセオリー 強みを活かす』

サイバーエージェントの人事本部長である曽山哲人氏が、自分や他者の強みを見つけて活かす方法を紹介した本です。筆者は、強みとは、自分の価値観に基づいて楽しくやれることであり、弱みを見せることで周りと協力できるということを説いています。

ここでは、章ごとの概要と私の所感を簡単に解説します。

第1章は、そもそも強みを活かすとはどういうことなのか?についての内容。私は、これまで社員教育とは、「人材育成」や「人材開発」の事だと思っていましたが、筆者の曽山さんは、人を育てるという事を、才能を開花させる「才能開花」だと表現しています。「強みを活かす」という事を考えるに当たっては、「いかにして社員を成長させるか?」ではなく、「いかにして個々人の才能を開花させるか?」というようにパラダイムを変える必要があるということに、気付きました。

第2章は、自分の強みを知るための方法・メソッドについてで、筆者は、自分の強みの源泉を発見するには、「自分が大切にしている価値観」と向き合うことだと言います。本書では、それをサポートするツールも紹介しています。

続く第3章は、強みを活かすためのコミュニケーションのあり方についての内容です。一般的にチームリーダーやマネージャーは、各メンバーに「役割」と「目標」を与えているわけですが、筆者はこれだけでは不十分と警鐘を鳴らしています。本書では、チームリーダーやマネージャーが、チームやチームメンバーの強みを引き出すための、より核心を突いたアクションにも言及しています。

そして第4章では、強みを伸ばすための様々なノウハウが紹介されています。私は、強みを発揮するにしても、それを開花させるにしても、チームの中で、誰がどんなことを大切にして何を目指して頑張っているのか、といったことをお互いが気軽に発信できることとその環境づくりが大事だと実感しました。

最後の第5章では、強みを活かす組織にするための要諦を、組織の経営者、人事責任者向けに伝えています。どちらかというと、組織戦略や人事戦略の話です。

私が本書を読んで感じたことを一言で言うと、自分の強みを知り、それを仕事に活かすことで、やりがいや成果が高まるということです。それだけでなく、他者の強みを認めて引き出すことで、チームとしても成功できるということも深い学びになりました。

組織人であれば、いちメンバーとしても、チームリーダーやマネージャーとしても、組織の長としても、それぞれの観点で仕事に活用できる内容だと思います。


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