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引き裂かれた衣とマント:聖書をめぐる旅 2/11

2/11(金)
 自分の犯した罪のために謝る人はいても、自分の犯した罪ではないことで謝る人は少ないかもしれません。今日のエズラ記は、エズラの姿からリーダーの本質を見ました。箴言2章は、知恵に耳を傾けることの意味が語られています。 

エズラ記9章

2彼らは、自分のためにも息子たちのためにもこの地の住民の娘を嫁にし、聖なる種族はこの地の住民と混じり合うようになりました。しかも、長たる者、官職にある者がこの悪事にまず手を染めたのです。」
3わたしはこのことを聞いて、衣とマントを裂き、髪の毛とひげをむしり、ぼう然として座り込んだ。
わたしはぼう然として座り続けた。 5夕べの献げ物のときになって、かがめていた身を起こし、裂けた衣とマントをつけたままひざまずき、わが神、主に向かって手を広げ、 6祈り始めた。
3わたしたちは、数々の大きな悪事と罪科のゆえに受くべき艱難をすべて受けましたが、わたしたちの神、あなたはわたしたちの重い罪悪をもそう重く見ず、わたしたちをこのように生き残らせてくださいました。この後で、 14またしても御命令を破り、その忌まわしい民と縁組みをすることができましょうか。お怒りになって、わたしたちを一人残らず滅ぼし尽くされても当然です。


 自分達の罪のために捕囚となり、神様がそこから救い出してくれたのに、その神様がするなと命じたことをやってしまう。
これが、人間の中に巣くっている罪の怖さです。罪は人間を滅びに至らせる恐ろしい力を持っています。
 しかし、今日はリーダーであるエズラの立場から考えたいと思います。
時に、リーダーは自分がやったことでなくてもメンバーがやったことの責任をとって謝ることがあります。今日のエズラも同じ思いです。先祖の罪で捕囚の生活はこりごりだったはずです。そんな状態から救って下さった神様に、泥を塗るようなことを官職にあるものから、やってしまいます。
それは、異民族の娘との結婚です。
カナンの地に入っていくときに、神様はイスラエルの民に命令をしています。

11御命令は、あなたの僕、預言者たちによってこう伝えられました。『これから入って所有する地は、その地の住民の汚れによって汚された地である。そこは、その端から端まで彼らの忌まわしい行いによって汚れに満たされている。 12それゆえ、あなたたちの娘を彼らの息子に嫁がせたり、彼らの娘をあなたたちの息子の嫁にしたりしてはならない。あなたたちが強くなり、この地の良い実を食べ、それを永久に子孫の所有とすることを望むならば、彼らと同盟を結ぼうとしてはならない。また、それによる繁栄を決して求めてはならない』と。

 エズラが神様の前に進み出ても、顔をあげられません。引き裂かれた衣とマントのまま、彼は自分事のようにイスラエルの民の罪を悔い改めています。ただただ、自分事として神の前にぬかずいています。
 この姿は本当のリーダーです。私達の罪のために十字架について下さったイエス様に通じるものがあります。


箴言2章

1わが子よ
わたしの言葉を受け入れ、戒めを大切にして
2知恵に耳を傾け、英知に心を向けるなら
3分別に呼びかけ、英知に向かって声をあげるなら
4銀を求めるようにそれを尋ね
宝物を求めるようにそれを捜すなら
5あなたは主を畏れることを悟り
神を知ることに到達するであろう。
6知恵を授けるのは主。
主の口は知識と英知を与える。
7主は正しい人のために力を
完全な道を歩く人のために盾を備えて
8裁きの道を守り
主の慈しみに生きる人の道を見守ってくださる。


 冒頭の「わが子よ」という呼びかけに「じーん」ときました。
この箴言は、ただの人生訓を偉い人が言っているのではなく、父なる方が語って下さっています。
洗礼を受けたイエス様の上に、鳩のように聖霊様が下り、「これは私の愛する子。これに聞け❗️」という声が天から聞こえてきたのに近い感動です。

 そして、知恵に耳を傾け英知に心を向けよと語っています。
宝を求めるようにそれを探すなら、神様を知ることに到達するだろうと。
宇宙を追求することをすすめていくと、偶然この宇宙ができたこととは思えないことに気付くと言います。
自然界の循環システムを見ても、こちらも偶然にしてはよくできすぎていて、まったくの無駄がでないことは目的をもってデザインされたことに通じます。
人間の体を追求しても、細部にわたるまでよく作られており、獣にはない良心があることから、誰かによって特別に作られたことにつきあたります。

 人間の罪は、神様を認めようとしませんが、
知恵に耳を傾けると、神様を知り、神様を知るとさらに英知を与えられます。これは、人間に生きる力をあたえ、獣の道ではなく人の道を歩む備えになります。
今日も、知恵に耳を傾けて歩みたいと思います。

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