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第18話 上品な辛さと麺の旨味に絡むネギの味わい「ニュータッチ凄麺 京都~背油醤油味」

京都、僕にとって憧れの地である。まずは幕末史、とりわけ新選組が大好きなのである。数年前、京都に出張の話を聞き二つ返事で応じ、仕事はさておき壬生寺や西本願寺など新選組ゆかりの地を回ったのがいい思い出だ。そして仏像も好きなのである。京都と言えばどこを向いても仏像に出会える、仏像好きにはたまらない場所である。時間の都合故、蓮華王院、東寺、六波羅蜜寺などを回った。仕事で与えられたミッションは一つも覚えていないが、この時の思い出は鮮明に覚えている。

東寺(2016年3月)

さてそんな京都にもご当地ラーメンがあることは、この記事を書くにあたって初めて知ったことである(僕はラーメンに詳しいわけではない。ただ、カップ麺食べて感想を書くだけのオッサンである)。京都ラーメンはこってりと濃厚なスープが特徴であるとのことだ。またさらにこのラーメンのルーツとなる情報がwikiに掲載されている。

スープの表面に豚の背脂を散らしたラーメンが1949年創業の「ますたに」から広まり、京都ラーメンのもう一つのスタイルとなる。「背脂ラーメン」または「チャッチャ系ラーメン」(背脂を散らす時の様子からの命名)などと呼ばれる。エッセイスト入江敦彦の「やっぱり京都人だけが知っている[3]」では、「京都のラーメンは日本一こってりしている」とされる。

wikipedia

この出張時の夕食にラーメンと餃子を食べたのだが、それがどんなラーメンだったのかはまったく思い出せない。知識・関心を持たないというのは非常にもったいないことだ。そういった関心を持っていれば、いまでも感想を覚えているはずだ(出張のミッション内容も覚えていない)。が、しかしそんな過ぎ去ったことを悔やんでも仕方ない。今できることは目の前のラーメンを、全神経を傾けて味わうことだ。

さて、今日はヤマダイさんのニュータッチ凄麺シリーズ「京都 背油醤油味」だ。

・背脂のコク、唐辛子の辛みが美味しいスープ
・後入れねぎの風味が背脂と絶妙にマッチ

HPより

ではさっそく開封しよう。

小袋は三種。チャーシューとメンマのかやく、後入れ液体スープ、後入れかやくだ。まずはチャーシューとメンマのかやくを入れてお湯を注ぐ。これは一般的なかやくでおまけ程度のものだ。そして5分を待つ。今日は何といってもお気に入りのニュータッチ凄麺。期待が高まる。

後入れ液体スープを混ぜると細かな油の浮いたスープが出来上がる。背油と言えば尾道ラーメンのようなダイスカットをイメージしたが、このラーメンはそのような大きな固形はなく、小さな粒状のものが背油であろうか。香りを確かめるのだが、それほど香りの主張はない。よく鼻を近づけるとマイルドな香りがする程度だろうか。

そして後入れかやくを入れる。これはどっさり山盛りのネギだ。ネギ好きにはたまらないボリューム、そして香りもよい。

スープを一口のんでみる。キリっとした醤油の味とその後に来る辛み。後味はサッパリしている。京都ラーメンはこってりと聞いていたのだが予想と違い油感はそれほど強くない。背油の香りが鼻に抜けほどよいコク感を感じる。そして後で追ってくる辛さ、それは刺激という辛さではなく、舌の上に丸く乗ってくるような上品な辛さだ。辛さが苦手な方でも食べられると思う。

麺を口に運ぶ。細麺はネギをよく絡め、シャキシャキとしたネギの歯ごたえと、モチモチの麺がいいバランスだ。麺はのど越しと言われることもあるようだが、僕はよく噛んで味わうほうだ。噛むと麺のうまみと甘みが口に広がる。それにネギのほろ苦い風味がよくマッチする。

こってりを予想していたので、白ご飯を準備していたのだが、その必要はなさそうだ。純粋にラーメンの味を楽しめる。バランスの良いラーメンだ。(だが、その後スープを飲みながら白ご飯が登場した。)

一緒に昼食をとっていた若手の看護師さん「おいしいご当地カップ麺教えてください!」。覚えたてのうんちくを話すのが止まらない自分。上司のご機嫌伺いだとわかっているけど、乗ってしまう単純な自分。コミュニケーション、大切です。

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