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第28話 やさしい味がする「ニュータッチ凄麺 佐野ラーメン」
佐野ラーメンとは栃木県佐野市を中心として食べられているご当地ラーメンだ。
『竹うち』と呼ばれる、青竹を使って麺生地を伸ばす平打ち麺が特徴だ。青竹に片足をかけてグッグッグッと生地を伸ばす光景をテレビか何かで見た覚えがある。麺生地はしっかりと強い力でこねることでコシがでるそうだ。
スープは醤油がベーシックのようだが、その他にもお店により豚骨や鶏ガラなどもあるようだ。
かの地、佐野市には『佐野ラーメン会』というラーメン店の会がある。
「多くの人においしい佐野ラーメンを食べてもらいたい」という想いのもとに結成された会であるとのことだ。今日はその佐野ラーメン会も推奨している『ニュータッチ凄麺』ブランドから発売されている『佐野ラーメン』を食べてみる。この『ニュータッチ凄麺』は麺の旨さは申し分ないが、この『竹うち』の麺はどのように再現されているのか、とても楽しみだ。
さて、それではさっそく食べてみたい。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74545132/picture_pc_e65344106bb5f583dbaf76010ff23150.jpg?width=800)
小袋は三種、『後入れ液体スープ』『レトルト調理品(チャーシュー、メンマ)』『かやく(ねぎ)』だ。
注目は『レトルト調理品』の袋だ。そしてそれについてフタの裏には、このように書かれている。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74545140/picture_pc_5883a2e3bf37ed3ddc2cd02a2cfc8c87.jpg?width=800)
『かやく』麺の上にあけ、お湯を注ぐ。麺は平打ちのノンフライ麺だ。あれこれついでの用事をしていると、あっという間に5分は経過する。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74545195/picture_pc_f6ef96d9304fe7eef3ae990be125cacd.jpg?width=800)
ふたをあけ『液体スープ』を注ぐ。サラッとした茶色いスープが麺の底に沈んでいく。そしてかき混ぜるとオイルの浮いた透き通った茶色のスープになる。やさしい醤油ラーメンの香りが漂う。チャーシューとメンマを浮かせて完成だ。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74545220/picture_pc_01d36f67044eff4cd4183ae40c0e6d16.jpg?width=800)
さっそくスープをひと口。香りの通り、優しい口当たりに深いうまみが口に広がり、だしの風味が余韻として残る。素朴でスタンダードな醤油スープの旨さだ。
麺はやや薄めの平打ち麺だ。スープの中でサラッとほどける。その薄さの割にははっきりとした弾力ある歯ごたえだ。かといってパンチがあるような『バリカタ』系では決してない。程よい量のスープを絡ませ口の中でバランスよく交じり合う。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74545245/picture_pc_7988ebe745071d5a8ee56edf6d7f4246.jpg?width=800)
一般的なカップめんでは期待できない具。しかしここに力が入っているのがこのブランドの楽しみの一つである。チャーシューは箸で持ち上げると崩れる柔らかさだ。そして嚙めば弾力もありしっかりと肉のうまみを感じさせてくれる本格的な一品だ。さらにメンマも柔らかさの中にあのシャキシャキの歯ざわりが絶妙だ。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74545263/picture_pc_36fe5e78a0271c2c0dcc44b4203f1553.jpg?width=800)
この佐野ラーメンは佐野市の産業であった繊維業を支えていた職工さんが、手早く食事をとるために発展してきた経緯があるという。忙しい仕事の合間に、ほっとするひと時、この優しいラーメンを食べたのだろうなと想像すると、この一杯がとても感慨深く感じるものがある。今度はぜひ現地で『竹うち』を見学して歴史を肌で感じながらいただきたいものだ。
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