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8.5. 沖積平野:三角州と扇状地

河川は、山野から岩や地層を削りとり、土砂を運び、運び切れなくなったら、下ろします(堆積作用)。河川の堆積作用でできた平野のことを沖積平野と呼びます。水が豊かで、栄養に富んだ肥沃(ひよく)な土地であり、かつ平坦であることから、農作物を作るのにて適していて、住居を建てるのにも向いています。したがって多くの人は、長年この沖積平野で暮らしてきました。沖積平野は、山地から流れ出た土砂が平地で急に仰木状に広がって堆積した「扇状地」、河川が洪水で氾濫(はんらん)したときもたらされた大量の土砂でできた「氾濫原(はんらんげん)」、そして河川が海に注ぐときに土砂を堆積してできる「三角州(さんかくす)」があります。氾濫原と三角州は、どちらも水はけが悪く、水田に多く利用されています。また、三角州は、海上交通と河川交通の交わる場所でもあり、歴史的に多くの都市が形成されてきました。

沖積平野の断面図