施策開始から3年、コンテンツマーケティングのみで月間100件以上のリード獲得をできるようになったBtoBマーケティングの話
Start-Xはクリエイティブを起爆剤に企業のマーケティング/PRを支援している会社です。最近では、ビジネスデザインの観点をもとに新規事業開発や既存事業のグロース支援、各種企業様との共同事業開発等もおこなっております。
さて今回は、マーケティング/PRプロデューサー兼ビジネスデザイナーとして活動している私山口が2019年12月の創業から3年間「コンテンツマーケティング」にフルベットし、リード獲得単価(CPA)を73,000円→1,200円を実現するまでの記録をお届けしようかと思います。
以前こんなnoteを書いていたのですが、
各種SNSでシェアしたところ、知人から
といったような趣旨のコメントやメッセージをいただいたので今回のnoteの執筆に至った次第です。
3期目までの実績
まずは簡単に3期目までの実績をまとめさせていただきますと、
取引社数累計で400社突破、売上200%以上のペースで成長中。利益ベースでも自社事業の成長で4期目以降は億超えが見えるペースで推移中です。
あまり売上や利益のことを公表するのは差し控えさせていただいていますが、年次/月次でアップデートしている事業計画にぴったり追いつく形で進捗しています。
創業当初は、売上の90%程度をコンサルティング事業(マーケティング/DX支援関連の事業です)が占めていましたが、1期目のタイミングで「マーケティング/PR」事業にシフトしてから紆余曲折ありながらも事業ポートフォリオのバランス(広告系3割、インフルエンサー関連3割、SNS関連3割、その他コンサル関連1割程度)が整ってきました。
今回はBtoBマーケティングやコンテンツマーケティングが主眼になっていますので、3期目までで1番大きな点でいうと
・年間総リード数:2,000社以上
・商談化率:35%以上
・リード獲得単価:年間平均1,200円/1件
という点を実現できている点かと思います。過去の施策は次の章でまとめますが、3期目はコンテンツマーケティングのみの実施となっているなか年間2,000件以上のリードをHP経由のみで獲得できています。
弊社は自社事業や他社様との共同事業も展開しているものの、あくまでマーケティング・PRの支援会社(いわゆる受託系企業)となっていますので自社のマーケティングで一定の成果を出せていることはシンプルに嬉しいことでもあります。BtoBマーケティングのご支援は全体のおおよそ45%程度ですが、、、
自社で施策を検証し成果を出し、お客様向けのコンサルティングサービスや施策代行にも転用することで更なる成果に繋げ、結果的に満足度があがることで自社の売上/利益にも最終的に跳ね返ってくるので自社でマーケティング施策を実行して検証する価値を改めて感じています。
BtoBマーケティングで取り組んできたこと
さて、ここから実際にBtoBマーケティングで取り組んできたことをまとめていきます。
先ほどもお伝えした通り、創業当初からはいわゆる"BtoBマーケティング"にも積極的に投資をしてきました。
創業当初はアウトバウンドな施策も展開していたものの、基本的には予算やリソースのほとんどを「コンテンツマーケティング」に投資しており、3期目に関してはすべてインバウンド経由での受注を実現することができました。(ちなみに"テレアポ"は創業してから1度も実施したことはありません。マーケ/PR支援会社であればマーケとPRで仕事をとってくるべきという美学があるからです。)
営業部門や専属のメンバーはおいておらず、初回商談から代表である私か、各領域におけるプロジェクトオーナー(PO/マネージャークラス)が対応する体制を引いていますが、
営業に時間をかけるのではなく、プロジェクトに本気で向き合い成果を出すことが「メンバー数が少ない我々ができる最高の営業」だと信じており、インバウンドでの案件獲得にこだわってきました。
創業から3期目までは、インバウンド受注を更に伸ばすために次のようなことに挑戦してきました。1,2,3期目と各期ごとの施策推移をご覧ください。
■1期目の記録
1期目の学びと反省
まとめると次の2つです。
それぞれ紹介します。
動画マーケティングにおいて初期段階でリード獲得や売上創出に成功
動画マーケティングでは、主にSNS/動画広告/インフルエンサー活用の3つの軸で施策自体は取り得ますが、私は初期広告やインフルエンサーを起用するような潤沢な予算もなかったため、SNS(特にYouTube)のみに絞りBtoBの動画コンテンツ発信をしてきました。
多い時期では、毎日投稿(月30本)も実行したタイミングはありましたが週2-3本以上はコンテンツ配信していたと思います。
数値は先ほどもざっくりとまとめさせていただいた通り
となっており、BtoBでは珍しくチャンネル登録者も1,000名を超えていましたので1年では一定の成果を残せたと思っています。2年目以降で戦略の選択ミスがあり、動画は非公開にしてしまったのですが今でもYouTubeに関しては自分で運用しているのが1ch、他の企業様と共同で運用しているのが3chと合計4chはコツコツと運用し、各領域において一定の成果を出せています。
ビジネス/不動産/自動車/地方・観光といった4領域になりますが、興味がある方が多そうでしたら、今後noteのコンテンツにもしてみようかと思っています。
外注体制を中心にしたコンテンツ制作(SEO記事メイン)の失敗
毎月33-37記事(おおよそ35記事前後のアベレージ)で自社HP配下でBlogページを構築し、オウンドメディアを仕込んでいました。
1年間で425記事更新していたのですが、KW選定以降の「記事制作」に関しては外注を選択していました。外注先の企業様がいけなかったわけではもちろんないとは思うのですが、記事のクオリティや1次情報等の少なさから自分として納得のいく内容に仕上がってはおらず、主要なKPI指標も達成できなかったことから2期目以降は内製化した上でのコンテンツ制作体制へと舵を切っていくことになりました。
大きな流れでいうと、
戦略策定→KW選定まで内製、記事制作のみ外注
記事制作を内製化したが、記事構成制作だけ信頼できる企業様に外注
SEO専門の業務委託チームで内製化を実行(ライティングにおける1次情報は役員陣で付け足し) ※現在はここです
という流れで運んできましたが、やはりコンテンツマーケティングで本当に戦っていくという意思決定をされる企業様に関しては、内製でコンテンツを制作した上で、質を重視し細かな指標というよりかは全体感を意識したコミュニケーション設計をすることが非常に大切だと思いました。
SEOの専門家ではありませんので、細かな話は割愛しますが内製での体制に切り替えてから記事クオリティが圧倒的に上がったため、おのずと検索順位やsessionあたりのCVRも上昇しました。
■2期目の記録
2期目の学びと反省
まとめると次の2つです。
それぞれ紹介します。
コンテンツマーケティングの内製化成功
1期目のところでさらっと書いてしまいましたが、2期目のタイミングでコンテンツマーケティグのなかでも特に記事制作を内製化できたのは大きなポイントであったと思います。
とはいえ、最初は気合いではありますが、、、(笑)
平日深夜や土日の時間を使って、経営者である自分のリソースを使って記事を執筆するという鬼のような期間を経て、インターン生や業務委託のメンバーに引き継いでいくという流れになりました。
やはり一定期間自分で全力で手を動かして改善したからこそ、今のディレクションができる部分がありますがテキストをまとめることに抵抗がない系医者や役員の方々がいらっしゃれば、一度はコンテンツ制作地獄を体験されてもよいかと思います。(CVした時の喜びは計り知れないですし、記事に限らずクリエイティブを作る際の外注のありがたさを改めて感じることができると思います。)
ちなみに2期目までは、まだまだ広告宣伝費まわりへの投資がありましたのでCPAベースでいうと年平均12,000円前後で着地しております。
広告と外部の資料掲載は初期段階でこそ試したかった
これは3年間でもしかすると1番大きな選択ミスであったかもしれません。
創業期からリファラルでの問い合わせがあったので、幸い大事には至っていませんでしたが、インバウンドのみでのコンテンツマーケティングは最初の1年本当に苦しかったので、初期は広告やホワイトペーパーを制作できるようであれば外部の資料DL媒体への掲載もmixしてBtoBのリード獲得数を最大化しておくべきでした…
もちろん今でこそ分析が済んで、LTV指標をベースに考えると
LTV > CACの関係性が、SEO > 広告 > 資料媒体系サイトとわかっているので結果論としてはよかったのですが、初期で一定薄くなってしまうかもしれないものの粗利額と顧客数を積み重ねられるので、広告と外部の資料掲載はおこなったほうが良いかと思います。
広告に関しては、自分でLPを作れてしまうのでLPを自分で半日で制作しもちろん広告運用も自分でできるので、Googleに絞って配信していたのですがおおよそ10,000〜12,000円/件といった獲得コストで問い合わせ獲得ができていました。
外部の資料掲載でいうと、安いサイトで2,000円/DL、高いところでも1万円/DLといった感覚かと思いますが悪い時期でアポ取得率が5%前後、良い時期でアポ率が16%程度と記憶していますので12,500〜40,000円程度がアポ単価となり成約率が15-20%程度出せる営業担当であれば、サービスによりますがBtoBのクライアントワークの商売としては問題ないかと思います。(CACで83,333円〜266,666円程度になりますので)
■3期目の記録
BtoBマーケティングの施策は、効果が出るまでのリードタイムが長いため、定量的な効果は測りづらく、何かパッとお見せできるわかりやすい定量指標がありませんが、
お問い合わせをくれた方々に商談時にヒアリングをすると「検索して問い合わせた」「SNSやYouTube見て連絡した」といった方も多くなってきており、コンテンツマーケティグの効果を感じています。
一応3期目でいうと、SEO系の人件費も広告費に含めて換算してCPA1,200円/件で1リード獲得できているのでかなりBtoBマーケターとしても優秀なほうだと思っています。(もっと投資できたという反省は大いにあります)
3期目までを振り返り、コンテンツマーケティングによってここまで成長してきたと思っているので、今後もコンテンツマーケティングの可能性を信じて取り組み続けていきます。
3期目の学びと反省
まとめると次の2つです。
それぞれ紹介します。
派手さはないけど、継続すれば勝てる施策は意外と他社がやっていない
僕はよく広告のことを「ドラック」と表現しているのですが、すぐに効果が出るので他の企業がやりがちなBtoBマーケティング施策です。
同様に、メディア露出をはじめとしたPRやイベント登壇などは代表の承認欲求が満たされるので効果出ている感がでてしまいます。
一方で僕は飲み営業や紹介営業やテレアポなど、いわゆるつよつよ営業さんがやりそうな手法が苦手なので下記のことをコツコツと3年で続けてきました。
とにかく、GIVEの精神を大事にひたすら狂ったようにコンテンツを作り続けていました。決してボランティアの精神で行っているわけではなく、ビジネス上の戦略(というほどでもない"信じている仮説")の元で取り組んでいます。
それは「GIVEをし続けることによって、いつか自分たちにもリターンが返ってくる」という非常にシンプルなものです。
リターンの考え方には、量と質があると思っていますが、我々はGIVEしたすべての人からリターンが返ってくるとは思っていませんし、求めてもいません。
どちらかといえば、GIVEをし続けることによって、たまに大きなリターンが返ってくると信じていて、そのリターンによって事業が成り立つと考えています。
具体的に言えば、我々が発信するコンテンツを日々見てくれている方々の中から、マーケティング/PRに困ったときに「Start-Xは日々のコンテンツ発信からも信頼できそうだし、話を聞いてみようかな」と想起される存在になっておき、将来的にお仕事をご依頼いただくなどです。
そのリターンによって我々は持続可能な事業運営ができています。
GIVEし続けるのはシンプルに気持ちが良いですし、ビジネス的にも間違った戦略ではないと思うので、これからも圧倒的GIVEの精神でStart-Xを経営していきたいと思います。
BtoBマーケティングのセオリー的にはもっとできたはず
上記だけ見ていると一見成功しているように見えるかもしれないですが、BtoBマーケティングのセオリーだけ考えると、テレアポやセミナーや展示会等もやるべきだとは思っています。
テレアポも外注できる手段はありますし、セミナーもウェビナーの形で他社共同開催で実施できたり展示会もうまく出展計画を立てられれば成果を上げられます。
コンテンツマーケかつインバウンドのみで戦うという意固地な意思決定をしてしまっていたので柔軟性は3年間でかけていたのかなと反省はしています。
取り得る施策をオンライン/オフラインの2軸で整理すると
オンライン
-web広告
-外部メディア寄稿
-サイト/LP改善(より高度に)
オフライン
-展示会
-カンファレンス
-スポンサード
-DM送付
-書籍出版
-テレアポ
-飛び込み
-交通広告
-業界紙出稿
等ができたと思います。まだまだできることはたくさんありそうですね。性格上ガンガンアウトバウンドでアポを獲得していく部隊を構築するのは苦手ですが、施策は少しずつ広げてリードの幅は広げていきたいと考えています。
第4期でやっていきたいこと
第4期は、次のことをやっていきたいです。
動画マーケティングで改めてコンテンツを軸にグロース体制を引きながら、自社のBtoBマーケティングの最適な体制に拡張させる
ここまでは「動画マーケティング/PRといえば、Start-X」を目指して、動画クリエイティブを主軸にしたマーケティング/PR支援に注力をしてきました。
将来的には「動画とクリエイティブに強みを持つマーケティング/PRといえば、Start-X」を目指していきたいため、より総合的な支援ができる組織や体制を組んでいきたいと考え、日々社内の組織体制は強化しております。
動画とクリエイティブに強いというからには、まずは
動画を活用したマーケティングの10xの実現
各種施策のなかでのクリエイティブの効果の最大化
は実行していきたいと考えています。動画に関しては、YouTubeをさらに強化しながらTikTokをはじめとするショート動画を活用したBtoB領域での動画マーケティングの限界に挑戦しながら、サイト/LPをはじめ各種施策軸におけるクリエイティブの改善を行いCTR/CVRの指標において200%以上を目指したいと考えています。
またこれまでは、SEO/SNSでのコンテンツ発信によるコンテンツマーケティングを主軸にしていましたが、
外部メディア寄稿
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書籍出版
業界紙出稿
あたりは一度テストして数値をとってみたいと考えておりますので、もしサポートいただける企業様やメディア様がいらっしゃいましたらぜひご提案もいただけると嬉しいです。
とにかく、今期のテーマは「変革」ですので自社のBtoBマーケティングもクライアントワークとしてのBtoBマーケティング支援も10x以上の成果を残せるように日々頭を捻り、愚直に手を動かしながら邁進していきたと思います。
さいごに - 私たちとご一緒できる企業様と働く仲間を大募集中です!
Start-Xは4期目は「変革期」と位置付けており、会社としても10xできるような飛躍の年にしたいと考えております。
今回は自社のBtoBマーケティングのお話でしたが、企業様のBtoBマーケティングも全体のPJのなかでは45%を占めており一定の成果を出していますので、課題やお悩みを抱えている企業様がいらっしゃればお気軽にHPか各種SNSよりご連絡くださいませ。
また、一緒にクリエイティブの可能性を信じながら、マーケティング/PRを突き詰めていけるパートナーの方がいらっしゃいましたら、積極的に採用中ですので、ぜひお声がけいただければと思います。
今後は「クリエイティブに強みを持つマーケティング/PRといえば、Start-X」を目指して、マーケティング/PR全般をサポートする事業グロース会社となりつつ、もう一方で自分たちが作りたいサービスを世の中に生み出していく自社事業にも力を入れていきたいと考えています。
少しでもStart-Xに興味を持ってくださった方がいたら、カジュアル面談からでも結構ですので、お気軽にお声がけいただけると嬉しいです。
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最後に、長文をお読みくださり誠にありがとうございました。
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