君と巡る浅草。
彼女との2月の記憶。
鮮明なうちに、綴りたい。
一歩、また一歩。白い吐息を吐き、駅に向かう。平日、学ランにいつかを重ねて、高崎へ。
彼女がいつか、国試が終わったら泊まりたいと伝えてくれたので、二月の行事として浅草で観光することにしたのだ。
しばらく旅をしておらず、創作にも行き詰まり仕事にも嫌気が刺していたので、かなり有難い時間だった。
座席にもたれ掛け、一息。
電車の煩い声。俯く人々。ああ、やっぱり変わらない。好きじゃない光景。
仕事から離れた日、みなと逆に顔を上げ、怪しい雲行きを眺めつくねんとしていた。
高崎駅ではいつも通り本探し。まさか神保町へ足を運ぶことなど知らずに、OKUDAIRA BASEさんの新書を購入。
頼むから感化されろ、影響を受けよ、そんな想いで手に取る。読めばきっとQOLが上がるエンチャント本。
彼女と合流し、東京へ向かった。
電車では、今日のために用意したプレイリストを二人で聞いた。新居昭乃の密の夜明けや、きのこ帝国の東京、backnumberの電車の窓からなど。しかし途中で寝てしまった。ごめんなさい。
さて、上野駅のアートを楽しんで浅草に到着。奥ゆかしく歴史のある道を歩み、先日購入した喫茶店の本に従う。
到着したローヤル珈琲店で一休み。素敵なお店だったが、人気が過ぎて入口付近の席だった。ちょっぴり残念だ。
ただ目の前の祭りの絵がとても素敵で、この場所に長く住む人達にとって、きっと価値のあるモノなのだろうと感じた。
ベーコンサンドとアメリカンコーヒーを早速注文。彼女と待っている間、取り出したのは旅の手帳。コーヒーとランチを楽しみながらも、思い出を綴る。
さてゆったりと時間を過ごし、窓の外は雨が降っている。当初の予定では浅草を観光してからホテルに向かおうと思っていたが、先に荷降ろしをした。
そのホテルはTAVINOSU。外国人観光客をターゲットに漫画をコンセプトにしている。
なんだか変な場所。大人の自分より、リトル山口がはしゃいでいた。
少し休んだら雨があがった。
夕食に向かったのは竹庵。趣ある和室の店内、彼女はきつねうどん、私はたらふくカレーうどんとささみ天のセット堪能。腹の皮も張り目の皮はたるみ、もう満足だ。
帰り道、せっかく訪れたのならスカイツリーを見なければ、ということでフォトウォークが始まった。
ひっくり返したり、下からのアンクルだったり、水の反射なんかも入れると面白かった。
前ボケなどもズカズカとアドバイスをしたが、納得して良い写真が撮れて喜んでいる彼女を見れて幸せだった。
1泊2日の東京観光。
明日は別の町に行こう。
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