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長閑なコーヒーライフ。


飲めたものではなかった。全く美味しくない。
小学低学年の頃飲んだ、コーヒーという飲み物は吐き捨てたくなるほどに口には合わなかった。


入院していた小学6年生。その病院では、談話室で24時まで同年代と話すことが許されていた。

とはいえ、23時頃に睡魔に襲われる日々。1階の自販機へ、眠くならないと噂の飲み物を買いに向かう。

当時は美味しくなったが、カフェインという成分に頼ってみようと一旦信じた。

自分の金ではじめて買ったのは、サントリーの贅沢微糖。かつて飲んだ時より、甘さがあったので飲みやすく、毎日の入院で習慣化してしまい、退院してからも缶コーヒー生活が続いていた。

6年ほど経ち、専門学生の春。

中学からの友人の誘いでスタバのプレスコーヒーサービスを教えてもらう。それは自分で豆を選び、無料でコーヒーのパスポートを貰い、各種類のシールをそれぞれ貼り、聞けば詳しい店員さんが説明してくれるもの。

フラペチーノを飲みにしか行かなかった店で新たな楽しみを手にした。

はじめてのプレスは、苦かった。  

ただ何種類も飲んでいくと、口に合うコモドドラゴン、東京ロースト、スマトラといった豆に出会う。

加えて、ペアリングと言う文化があることを教えてもらった。

東京ローストに対してシナモンロールのフードを合わせて食べた時、コーヒーの苦味をシナモンロールの甘味が中和した。

その日から、コーヒーパスポートに多くのシールが貼られていった。

専門二年。色彩検定の勉強でスタバに通っていた後、気づけばパスポートは3冊目に突入していた。  

リワードも気づけば三度溜まっており、珍しいと言われる一杯無料になるレシートもその間に二回出ていた。

更に店員の1人と友人になる。彼は音楽に精通していて、コーヒーにも博識だった。そんな出会いもあり、コーヒーの本を何冊か購入し、プレスを入れる朝を楽しんだ。

コーヒーミルも空風珈琲さんで購入。私の、長閑なコーヒーライフが始まった。

ただ、私はカフェインと体が合わない。1日2杯以上摂取すると、お腹が痛くなってしまい、反応がアルコールと逆だったらどれほど幸せだとだったかと何度も悔やんだ。

大量には飲めないので、1日1杯が限界だ。

最近ハマっているLaufeyでもゆったりかけ流しながらその時間を大切に刻んでいこう。

忙しい時こそ、精神のために、ジャズとコーヒーのある長閑な休養に浸ろう。

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