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【more than blue】という曲との不思議な出会いとカバーについて


【ドイツのMAIN MATSURI FESTIVALへ】

こんにちは。Japanese Art Rockを謳い、世界の色んな場所でライブ活動をしている二人組・KAO=S(※カオスと読みます)のリーダー山切修二です。

※KAO=S のプロフィールはこちら。↓

今年の8月はドイツのフランクフルトに飛び、日独友好フェスのMAIN MATSURI FESTIVALに出演しました。MAIN MATSURIは、和文化の演目・日本のいろんな音楽の演奏・コスプレ・日本食など、、三日間でいろんな日本が楽しめるフランクフルトの名物フェスティバルです。今年は二万五千人程がご来場だったようです。

僕自身はメインステージの演出も担当しました。

今年は入場制限もなくなり、お祭り気分を存分に楽しみたいドイツの日本好きのお客様の期待に応えるべく、トリで出演するにあたり名義を変え、和楽器奏者の皆様や剣舞チームの加わった10人編成で音楽とパフォーマンスのショウをやり、大盛り上がりで終える事が出来ました。

MAIN MATSURI土曜日フイナーレ後の写真
Photo by Jumpei Tainaka

【異国の青空の下に響く日本のバンドの曲】

MAIN MATSURIのステージ演出的なピークは土曜の夜です。
そこを大盛況で越えられた翌日曜の朝は、前夜の高揚感も残り、天気もよく、とてもいい気持ちでした。

泊まったホテルは会場敷地内にあり、窓を開けると朝から会場のサウンドチェックの音が聴こえてきます。日本のフェスなので、J-Popやシティポップの曲が使われることも多いです。

その日、最終日の朝から始まるフェスのプログラムに備え、KAO=Sの川渕かおりとホテルの部屋で窓を開けてミーティングをしていると、ホテル下の小ステージでサウンドチェックで流している日本語の曲が聴こえてきました。

フランクフルトの青空の下に響きわたる
テンポいい四つ打ちリズムとギターの単音リフ、、
インパクト大の語りのようなパート、、
それに続く厚いコーラスメロディと語りとの絡み合い、、

何、このかっこいい曲!? 、、、だれ?」

「無茶良くない?」

「いいアレンジだわ」

ミーティングは中断で、その曲の鑑賞会のようになり、すかさず川渕かおりが、部屋からその音楽が流れる様子を録画しました。

その翌朝、彼女はtwitterにその動画を投稿し、その曲の情報提供を求めました。

フォロワーの方からの情報提供ですぐに楽曲は判明。quaffというバンドの「more than blue」という曲でした。

Spotifyで曲が見当たらず、YoutubeでMVを発見しました。
アレンジを聴いて最近のバンドの曲かと思っていたので、まずYoutube にアップロードされたのが2011年だった事や、2008年の曲だという説明に驚きました。

こんな完成度の高い曲を持つバンドが、2011年の時点で解散していた事を残念に思いながら、その他の曲のYoutubeやSpotifyもチェックしました。


【縁と共感】

川渕かおりと何曲かquaffのMVを見たり曲を聴いて、僕の頭の中に徐々に浮かんできた顔が一つ。

それは、KAO=Sの戦友にして親友、和太鼓師・広純の顔でした。
というより、彼のやっていたバンド、ゲビルのイメージが浮かんだのでした。

同じタイミングで川渕かおりが呟きました。
「なんだろう、、広純の匂いがする、、。」

和太鼓師・広純


2008年の曲なら、広純のバンド「ゲビル」も精力的に活動していた時期なので、もしかしたら彼はquaffと知り合いかもしれないと思い、川渕がLINEで本人に訊いたところ、「マブダチだ」との回答。

ゲビルとquaffで当時ツーマンライブをやった話や、quaffリーダーのマキトさんと広純でバンドを組んだこともあるといった話も聞き、我々の嗅覚が間違っていなかった事を確認しました。

更にwikiで調べたら、quaffがアメリカのオースティンで毎年開催される世界最大の音楽コンベンション「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」に、2009年に出演していて、しかも演奏したのは日本のバンドが集まるイベント「JAPAN NITE」で、会場がElysiumであった事を知って、驚きました。

何故なら僕らKAO=Sが、2011年の結成後にオーディションに受かって海外で最初に演奏したのが、2012年のSXSWのJAPAN NITEで、会場も同じElysiumだったからです。イベント主催でお世話になったのも同じ麻田浩さんでした。

日本のアーティストの名曲に異国で出会ったこと、、

その時の青空の情景と「more than blue」というタイトル、、

そのアーティストが親友の親友バンドだった事、、

僕らの結成の前に、海外に目を向け
SXSWに挑戦してアメリカでライブ展開してた事、、

quaffが解散した頃に、僕らKAO=Sが結成された事、、

同じような志で活動していたバンドが存在し、時と国境を越えたとこでそのバンドの名曲に出会えた事に縁を感じます。

そして、バンドが活動を続けていく事の大変さ、曲に込める魂と、それを届けようという気持ちに共感しました。

そう、
想いの込められた作品は残り、人に響き続けるのです。


【11/29(火)ライブでカバー演奏&配信リリースへ】

この夏は本当にmore than blueをよく聴きました。
多数のキャリアを持つ川渕かおりはコレオグラファー(振付師)でもあるので、more than blueを聴きながら、自然に振付をやってました。

ちょうど、11/29(火)に東京のホール会場SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで、KAO=Sだけでなく、先述の和太鼓師・広純や、剣舞チームIDEAL、覆面和踊り集団「太宰府まほろば衆」や、ダンサーの方々も加わった音楽+パフォーマンスのショウTOKYO 和 CHAOSをやるので、more than blueを流してダンサー達が踊る演目を入れたいと考えてましたが、、

原曲を流し、それに合わせてのダンスパフォーマンスするだけではなく、KAO=Sでカバーして演奏して歌いたいという想いが強まってきました。

そこで広純を通してquaffリーダーだったマキトさんに繋いでもらい、三者によるLINE顔合わせミーティングを経て、more than blueをカバーレコーディングしてリリースさせて頂く流れになりました。

曲は現在レコーディング中です。
オリジナルがツインボーカルな点もKAO=Sと同じなので、歌は僕と川渕かおりで分けてやります。

オリジナルに出会った時のインパクトを大事にしたいので、キーもそのままで大幅な変更アレンジはせず、リスペクトを込めて歌い繋ぐ形で世に出したいと考えてます。

多分、配信リリースは今年の12月になるでしょう。
その前に、11/29のライブで演奏します。

quaffのマキトさんと繋いでくれた広純と一緒にmore than blueを演奏できるのも、非常に喜ばしい話です。

11/29の「TOKYO 和 CHAOS」は素晴らしい日になるでしょう。ショウの詳細はこちらでご覧ください。

ライブもリリースもどうぞお楽しみに!

山切修二
KAO=Sリーダー
D・I・Oエンターテインメント合同会社 代表社員





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