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ゲーム

どうも、こんにちは。
タイタンというお笑い事務所に所属する、ネコニスズというコンビのヤマゲンです。関西人です。大阪の平野というところの出身です。フッドスターは久本雅美さんです。

6つ下の俳優と映画監督の双子の弟と3人でFUTANOGOという名義での活動もしています。映画撮ったりしてます。
今年のコロナ禍で『ブラック』という映画を撮りました。
その作品が京都国際映画祭2020でグランプリをとりました。
最後にURL貼り付けときます。YouTubeで無料公開してるので良かったら是非。

小さい頃ゲームを買ってもらえなかった。
ドンズバのスーファミ世代。
周りは何かしらのゲームはもってたが、うちにはなかった。
貧乏という訳ではない。
おとんの教育の一環でゲームはうちの玄関から入ることはできなかった。
「想像力がなくなる」というおとんの呪文で結界が張られ、うちのテレビの赤、黄、白のジャックはおかされることはなかった。

色々アナログに遊んだ。
一人でガチャガチャで当たったフィギュア的なやつでどれが一番強いかトーナメントで戦わせてみたり。いつもさじ加減やし、決勝やるころには無茶苦茶に飽きてる。それにこれは恥ずかしい遊びやという認識があったから家族にも見られることはなく、こっそりやっていた。我ながら健気や。

ルーズリーフの紙をセロハンテープでとめて、長い巻物の様にしてそこにひたすら海の中の生物を描いたりもした。いろんな魚、サメ、シャチ、クジラ、イッカク、とにかく色々な海中生物を描いた。図鑑を広げて描きまくった。
これはいけてるし、こんなキャンパス見たことない、とこれは自信持って堂々と描いていた。

でも、こんなんより、僕はゲームがしたかった。
テレビゲームへの憧れはえげつなかった。

両親におねだりするようなことは昔からあんまりなかった。
ここぞで欲しい時にだけ、条件ありで買ってもらったりした。
毎日22時までに寝る、その代わりミニ四駆を一台買ってもらう。
それを2、3ヶ月続ける、結構大変や。見たいテレビを生贄にしてミニ四駆。
ミニ四駆を買ってもう。
600円前後。
ハイパーコスパ悪い。
でも、当時は親以外の金の捻出が出来なかったので、僕は22時までに瞼を閉じることしかできなかった。
子供でも寝付きの悪い日はある。
そんな日は小芝居をうって目をこすりながら両親が晩酌をするリビングを通りトイレにいった。さも、寝てる途中で行ってますよ〜と。
今思うと絶対バレていた。
僕は小5くらいまで絶賛おねしょ少年やった。
寝てる途中でトイレ行けるやつ、おねしょせんよ。
それでも両親は起きてたやろ!?とか詰めづにミニ四駆買ってくれたと思うと、グッとくる。

一度だけガッツリ、物をおねだりした。
スーファミ買って〜!!!と。
ミニ四駆の何十倍もするスーファミ。
僕はなんでもする覚悟やった。
滝行くらいなら喜んでやったと思う。
小芝居どころではない、ガチ演技、いや、演技ではない、それくらい馴染んだ芝居、当たり前にこの世界に存在している様な芝居で「スーファミ買って〜!!」と言った。
あの瞬間の集中ら池松壮亮さんのお芝居くらい自然やったと思う。
スーファミ買って欲しいという気持ちがとてつもない歳月をかけて稽古、場数を踏んできた俳優のそれやった。
緊張の一瞬。
おとんが満面の笑みを浮かべた。
来た!!これこれ!な!?おねだりは本気の一点なら買ってもらえるんやな〜。
「買わへんよ〜。うちはゲーム買わへんから。」
え、あかんねや。
あの笑顔なに!?
愉快犯やん。
「やりたいんならプログラミングして作ってみたら?」
同じレベルの会話やないねん。外国語話されてるんと変わらへん。
おとんは自分でやりたいことは自分で勉強してなんでもやってきてた。北の国からの黒板五郎さん的発想の田舎もんやった。
この提案の前に僕はひれ伏した。
完全なバッドエンドやった。

同い年のいとこはスーファミを買ってもらっていた。
不憫に思ったばーちゃんがソフトだけ買いに行こうとおもちゃ屋に連れてってくれた。
ソフトだけあってもどないもならへんやん!と思いますか?
いや、そんなことない。ゲームがしたいんです。
ソフトさえあればどこかにある本体にぶっさしたら出来る、僕にとったらギリの延命やった。
おもちゃ屋に行く。よし、どれにしよう。
ゲームってのは絶対にメインストリームを走るべき。
スーファミやったら絶対に任天堂でえぇねん。
このときやと、スーパーマリオワールドとかドンキーコングが人気のソフトやった。
僕は初めてのソフト。
手に汗握り、気合が入る。
ひときわ輝いて見えるソフトがあった。
『ジャングルの王者 ターちゃん 世界漫遊大格闘の巻』
僕は即決した。
ターちゃんを毎週かかさずアニメを見ていた僕は必然的にマイノリティー側になってしまった。
おばあちゃんが「おい、康輔や、それより任天堂さんの作品の方が楽しい楽しいメインストリームじゃよ。」とか言うて欲しかった。
僕はターちゃんを手に入れた。

そこから僕はスーファミを持っている友達の家に入り浸った。
ターちゃんをやりまくった。
ただ、ターちゃんはセーブ出来ないゲームやった。
放課後から晩御飯時の何時間だけで全クリしないといけない、高橋名人もひっくり返るミッションをズブの素人の僕は課せられた。
やった、やってやってやった。
全然無理。
ラスベガスのステージから先を見ることはなかった。
ただの上京物語やった。ジャングルからラスベガス行くだけの話にしてしまった。

そこで問題が起きた。
本体の持ち主の友達の母親からクレームの電話がうちに来た。
「おたくの子が家にずっと入り浸ってゲームしてるんですけど、おたくゲーム買われたらどうです?買ってあげれば良いのに。」
小言付きで言われたそうだ。まぁそら言われるか。
おかんは「うちの主人がゲームを買わないという教育なので、すいません。気に入らんかったら追い返して下さい。」
おとんは電話口にも結界を張り巡らしていた。
これは大人になって聞いた話。
その夜、おかんがこのことをおとんに話したらしい。
おとんは「そうか〜!あいつはそれ分かってるんやろ?めっちゃ気使いながら人の家で遊んでるんやな〜!えぇわ〜!母さん!これあいつにとってゲームするなんかより、めちゃくちゃ勉強になるで!素晴らしい!」とめちゃくちゃ嬉しそうに言うてたらしい。
この話を聞いて嬉しかった。僕のことだけを考えて僕のレベル上げしてた。
ゲーム例えダルッ。すんません。
色んなことを自分の為に考えてくれてたのが伝わった。

小4か小5くらいのときにポケモンブームが来た。
クラスメイトが全員持っていた。
この時はポケモンブームの波が強すぎて流石に親はゲームボーイとポケモンを買ってくれた。
僕はやった。やりにやった。
ただ、僕はゲームをしてきてないので差が出ていることに気づいた。
みんなのポケモンはリザードンとかカイリューとかギャラドスとか強いと定評のあるポケモンがパーティーにいた。
僕のはウツドンとかマタドガスとかスピアーとか完全にビジュアルメインでパーティーを組んでいた。僕はデザインでしか選ぶ選択肢がなかった。
強いよりカッコいいの方がテンションが上がった。
僕は四天王に幾度となく負けた。負けて負けて、レベル上げにしびれを切らしてゲームボーイを置いて外に遊びにいった。ゲームをやるスタミナ、根気が全くなかった。
僕はポケモンのエンディングを見ていない。

これは大人になっても変わらず、Switchでゼルダの伝説をやった。
基本ゲームの操作がすこぶる下手なのでとにかくすぐ死ぬ。
ゼルダはオープンワールドのゲームなのでいつでもラスボスに挑める。
祠がいくつもあってそこの敵を倒すとHPや、パワーが増えるシンプルなやつ。
僕は祠回りまくった。八十八ヶ所巡りかってくらい回った。強くなった。
ただ、自分が強くなると周りの敵も強くなるシステムやった。
最後のハイラル城の入口付近におるやつに殺された。
やめた。やってられへんくてやめた。
下手やから強くしたのに、周り強なったらほんまになにしてたんかわからんなってやめた。一気に興味なくなった。
受験勉強したのに合格ボーダーラインも上がっていった感じ。
差埋まらんがな。

今、ルイージマンション3をやってる。
次がラストステージ。
僕の今の心境。
はよやめたいから、はよこしたい。
殴られたくないから、はよ倒すの具志堅用高スタイル。
もう訳わかりません。

おもろいんかおもんないんかわからへん。
幼少期からやってたら違うかったんやろな。
おとんが張り巡らした結界でゲームをみんなほど楽しめてないのはある。

ただスポーツゲームだけおもろい。
実際の選手がいてるから。
てかスポーツがおもろいんか。

なんや、ようわかりません。
自分に子供できたら絶対にゲーム買わん結界張り巡らそ。

それでは、また。

【info】

・ネコニスズの昼休みチャンネル

5分程度の動画をYouTubeにてアップしてます。

チャンネル登録、高評価してくれたら嬉しいです。

・FUTANOGO制作映画『ブラック』

見た感想をSNSで『#フタノゴ』でつぶやいてくれると嬉しいです。励みになります。

・ヤマゲンInstagram

毎日FUTANOGOという文字で様々なフォントをあげています。

良ければフォローお願います。仕事依頼あったら連絡下さい。

・『FUTANOGOの企て〜ブラックの話〜』

3兄弟で上映会+トークをすることになりました。

お誘い頂いたネイキッドロフトさんありがとうございます。

3兄弟でツッコミながら上映するツッコミ上映というのをしようと思います。

あとはブラックの裏話から3人のプライベート的なことまで。

硬くないやつです。おもしろライブにしようとおもってます。

入場、配信、共に1500円です。12月19日19時〜です。

入場制限あるので、来ようと思って下さってる方お早めに。

・『飯島商店から』

クレオパトラ長谷川さんとグルパリくんと僕によるライブ。

コント公演なんかな?まだ詳細はわかりません。

またしてもクレオパトラ長谷川さんの楽しい企みです。是非。

こちらも恐らく入場制限ございます!12月15日、横須賀の飯島商店からというめちゃくちゃ渋いところでやります!是非!

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