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下書きをためるときはタイトルをつける

最近の記事でも書いたが、ぼくはnoteの継続のために、下書きをストックしておく方法をとっている。

そして、下書きをためるときに気をつけていることがある。それは「必ずタイトルをつける」ということだ。

なぜなら、そうしないと、下書きが使いにくくなるからである。タイトルなしでは、その記事は目につかなくなり、埋もれてしまう。タイトルには目印のような役割もあるのだ。

ぼくはiPhoneの純正メモアプリをよく使う。それの場合、自分でわざわざタイトルをつけなくとも、勝手にメモの冒頭をタイトル化してくれる。だから、一覧から目的のメモを探しやすい。

しかしnoteの下書きは、自分でタイトルをつけなければ「タイトル未設定」と表示されるだけである。その場合、書いた内容を把握するためには、実際に下書きを開いてみなくてはならない。

その手間を減らすために、大体でもいいから、タイトルをつけておくことが望ましい。もっと言えば、適当な一文をタイトルにするのでもいい。

かの名著『論語』は20篇から成り立っているが、それぞれのタイトルは、基本的に各篇の、最初の2文字をとっている。第一篇は「学而時習之(学びて時に之を習ふ」より、「学而第一」という名称がついている、といった具合だ。

人の名前も、ある意味ではタイトルのようなものだ。しかし、名前がその人の本質を規定しているわけでは、必ずしもないだろう。

たとえば陸上選手だった親が、こどもに「速人」という名前をつけたとしても、その子の足が遅い可能性もある。絶対に陸上選手にならないといけないわけでもない。それでも速人くんは、速人くんなのだ。

このように、タイトルは厳密すぎる必要はない。多少的外れなタイトルでも、ないよりはマシだ。

鎌田浩毅さんの『理系的アタマの使い方』という本に、とりあえずラベルを貼ってしまおうという方法が紹介されている。なんでもラベルを貼ることで、物をどこに直せばいいか、どこに何があるか、わかりやすくするのだ。

そして、デカルト『方法序説』には、以下のような文がある。

「自然のままでは互いに前後の順序がつかないものの間にさえも順序を想定して進むこと」

『方法序説』 デカルト著 谷川多佳子訳 
岩波文庫

つまり、多少強引にでも、順序立てて考えようということだ。

数字を振ることは、ある種の記号を与えることである。鎌田さんの「ラベル法」は、デカルトのこういう考え方を、参考にしているんじゃないだろうか。

noteの下書きストックにおいても、この方法はとても有効だし、いろんな分野にも応用できる。とにかくタイトルをつける、この意識はすごく重要だと思う。

参考文献
①『理系的アタマの使い方』鎌田浩毅 PHP文庫 2021年
②『方法序説』デカルト著 谷川多佳子訳 
岩波文庫 1997年

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