そばの花の季節がまた来ました。
私の住んでいる町は農業がかなりの割合をしめます。私が小学生の頃にはリンゴの木が多くありました。今はだいぶ減りました。中学生頃学校に行くときに、脇を通ったリンゴ畑がありました。農家の人が消毒の機械を動かしたり、リンゴに袋掛けをしていたリンゴ畑は、今は太陽光発電パネルが設置されています。発電されて電気が利用されているのはわかるのですが、これがエコなのかと正直疑問に思うこともあります。
私の住んでいる町は中央を天竜川が流れています。天竜川が山を削った典型的な河岸段丘になっています。田んぼは本来河の近くだけにつくることが可能です。しかし諏訪湖から用水路であるを西天竜幹線水路をつくることによって、段丘の中頃から田んぼをつくることが可能になっています。私達は単に西天竜とよんでいます。西天竜よりも下は田んぼがあり、山側の方は畑でとうもろこしなどが作られています。
西天竜よりも天竜川側は稲作ができます。しかし今ではかつて田んぼだったところでそばが育てられています。そばはもともと荒れ地でも育つ作物です。それゆえ他の作物に比べて管理しやすく、稲ではなくそばが作られています。8月上旬に種をまかれた畑は、今白い花をつけています。本年度の秋そばは町内で約110ヘクタール作付けされています。私の家の近くでもよく見かけます。今年は9月でもまだ残暑が残っていて、夏のような日差しの中白い蕎麦の花が咲いています。
そばの刈り取りは10月10日ころからということでまだ収穫には早いです。長野といえば信州そばです。私もそばは好きです。今年もそばを茹でては、母と一緒に食べました。それも夏の思い出です。
蕎麦の花を検索していたら次のような詩がありました。
雪原のごと蕎麦畑のひろごりて君に写真をおくるよきつと
石川清文歌集『蕎麦の花』
この詩のように本当に白い花です。町内では赤そばという赤いそばもじつはあります。しかしそばといえば白い花です。来年もきっと白い花が咲くでしょう。
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