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詩(2019年~)

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30代前半以降 詩作から離れていましたが、 49歳の 2019年から再開しました。 その詩を掲載していきます。
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記事一覧

新・維新の志士   2024/5/30

うちに坂本龍馬がいます はい あの坂本龍馬です 袴にブーツ 右手にピストル 懐手して 遠く…

山雀ぐり
3週間前
6

千年後のキミへ   2024/5/30

うちにペンギンがいます 亜熱帯の部屋に しかも三羽も その名も シャンプー コンディショナ…

山雀ぐり
3週間前
4

三六六季   2024/5/2

季節の変わり目ですのでご自愛ください というけれど 季節の変わり目っていつだろう 毎日な…

山雀ぐり
1か月前
5

地球儀ゲーム   2024/5/2

くるくる回す 地球儀 回す 目をつむって 指でストップ さてどこだ? 海だった 海のもくず…

山雀ぐり
1か月前
4

シカとも   2024/4/5

シカバネちゃんが歩いてく ゆらゆらと 柳のように シカバネちゃんが歩いてく まるで生きてる…

山雀ぐり
2か月前
3

幻桜   2024/4/5

ある春の夜 つきあいで遅くなり タクシーで家に向かった ふと見ると みごとな桜 「すみませ…

山雀ぐり
2か月前
2

グリとぐり   2024/3/9

うさぎは鳴く 知らなかった 鳴かないと思っていた でもグリが教えてくれた うさぎは鳴きます うれしいとき なでられたとき 心が弾んでとまらないとき グッ グッ グッ 小さな声で ごくごくまれに なんてかわいい声だろう 詩かもしれない 心ある者 ずっと黙してきた者が ついに放つ至上の言葉 無垢な歌 そんな詩を ぼくも書けたら グリちゃん ぼくも ぐりになったよ ペンネーム ぐりにしたよ グッ グッ グッ グリが笑った

巡礼者(ピルグリム)   2024/3/9

つまずいた 今日もまた 街なかで わずかな段差で 世界は段差で満ちている すきあらば私を転…

山雀ぐり
3か月前
3

夕陽の勇者   20204/2/10

影がのびる 東へのびる ということは 背後から照るあれは 夕陽だろうか 燃える赤 炎の城だ …

山雀ぐり
4か月前
2

朝陽の勇者   2024/2/10

ぼくは美男子 ではないけれど でもたまにある 図々しくも自分の顔を いい顔だなと思う日が …

山雀ぐり
4か月前
1

キヅツキの森   2024/1/10

きづく きずつく きずつく きづく 似ている 気づくと傷つくは 音だけじゃない 意味も似て…

山雀ぐり
5か月前
3

空き缶   2024/1/10

美しいはこわれやすい たとえばきれいなお花畑に たとえばジュースの空き缶が もしひとつでも…

山雀ぐり
5か月前
1

十六夜   2023/12/16

木はおばけ みんな気づいてないけれど 木はおばけ 夜の公園 夜の歩道で ざらざらの肌 ごつご…

山雀ぐり
6か月前
2

宇宙ベッド   2023/12/16

宇宙は 宇宙だけにあるんじゃない 地球にもある 何ならこの部屋 このベッドにも 今日のわざをなし終えて 毛布の中に深くもぐれば ほら 闇 完全な闇 月もない 星もない でも宇宙 僕の宇宙 目を開ける 目を閉じる どっちも闇 底知れぬ闇 そりゃそうだ 宇宙だもの なら何か 宇宙船か このベッドは さびしいかな ひとり乗りの… やがて僕が眠る頃 宇宙船が離陸する ふわふわと 闇のまにまへ そのときだ 僕は見る 虹よりも オーロラよりも 色鮮やかな 夢