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強風にて

庭木や街路樹や電線が、擬人化された人形活劇のように騒いでいる。
窓の外は強風と大雨だ。

それっぽく「擬人化された人形活劇」と表現してみた。あざとい。言い得て妙な表現をオリジナルで勝ち取ったように思えたけど、きっとどこかの誰かはいつかに言っていて、僕はそれをどこかでいつかに直接聞いて記憶の片隅に保存してたのが今降って湧いたのかも知れないし、間接的に聞いた風に思っていたのを忘れていたばかりにさも自分が生み出したような感じで書き出したのかも知れない。いすれにしても、記憶の中では右上に® が付いてなかったから気にせず使う。

「擬人化された人形活劇」というのは、Eテレで放送されていた「のびのびのんちゃん」や「ざわざわ森のがんこちゃん」のイメージだ。場面転換の時には擬人化されたお花が左右に揺れながら視聴者の気持ちを代弁するように歌い、真上に少し跳ぶ。

「あらあら、おやおや、それからどんどこしょー」

「のびのびのんちゃん」の場面転換の歌がどんなのだったか思い出せず、「おかあさんといっしょ」の「にこにこぷん」の歌を思い出した。これは何十年経っても忘れないな。

ほんとうの自然の猛威は「擬人化された人形活劇」とは程遠く、可愛さのかけらはない。