定期試験の意義
最近読んだネット記事に「professional procrastinator」という表現が出てきました。
professionalは日本語でもよく使う「プロの」という意味です。
procrastinatorは、(するべきことをしたくないので)ぐずぐずと先延ばしにする人、(仕事などを)すぐにやらない人、という意味です。
例えば、
I'm a procrastinator.
は「私は面倒くさがり屋です」といったニュアンスになるようです。
professional procrastinatorは「先延ばしのプロ」という意味で、自己紹介で自虐的に使ったり、誰かを皮肉る意味で使われたり、文脈によっては「要領よく作業する」という肯定的な意味で使われたりするようです。
僕も含めて、世の中「先延ばしのプロ」だらけです。
「晴れてる日に時間があったらやろう」と洗車を心に決めてから、かなりの時間が過ぎ去りました。
人間は自然と先延ばしをしてしまうようです。
先延ばししていることには、「期限のあるもの」と「期限のないもの」があります。
例えば、テストや提出物は期限があります。
健康のために運動したり、親に「ありがとう」と感謝を伝えることは、通常期限がありません。
先延ばしする人も、期限があるものは何とか頑張って実行するものですが、期限がないものはそのまま先延ばしにします。
健康診断という期限が設定されると少し頑張って運動するかもしれませんし、親が病気で余命宣告されたら感謝の言葉を伝えるかもしれません。
元ネタはTED Talksという有名な英語のプレゼン番組で有名ブロガーが、先延ばしについてプレゼンした時の内容です。
有名ブロガー曰く、「いつか死んでしまう」ということを期限とすることで先延ばしを防ぐことができるそうです。
ライフカレンダーというものが紹介されていました。
このようなものです。
このライフカレンダーは、1マス1週間で、僕が生まれてから平均寿命の81歳に死ぬまでのライフカレンダーです。
過ぎた週は黒く塗りつぶされています。
年齢的に当たり前ですが、もうそろそろ半分です。
ただ、単純に数字を引き算するよりも、視覚的に期限を感じられます。
近年では定期試験を廃止・削減する学校が増えています。
1学期の中間テストをなくして年4回パターン、1学期・2学期の中間テストをなくして年3回パターン、の2つが主流の様です。
定期試験を完全になくした場合は、単元テスト・小テストを充実させて、実力テストを実施する学校が多いと思われます。
個人的には、回数を減らすのは良いとして、定期試験は存続させるべきだと考えています。
1学期の中間試験はあまりにも範囲が狭くなりすぎるため、廃止しても良いと思います。
単元テストや小テストも、一応「期限」があるテストですが、範囲が狭く、科目ごとに実施日が異なるので、一夜漬けのような勉強で乗り切れてしまいます。
逆に、実力テストは範囲が広すぎて、何をどう勉強すべきか、生徒たちを困惑させると思われます。
目標を決める。
対策をする。
振り返る。
この一連の作業を身につけるためにも、程よい範囲の定期試験は必要と考えています。
子どもたちは、定期試験なんてなくなってほしい、と思うと思いますが、「期限」のあるテストがあることによって、先延ばしのプロも学習せざるを得なくなります。
今年度は1度しか開催できませんでしたが、いきいきプラザの会議室を借りて無料の定期試験対策を行いました。
来年度は可能な限り開催していきたいです。
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