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山田塾 10周年

2014年に開業して、何とか生き延びて参りました。

振り返る機会もなければ、生徒や保護者に自分の話をすることもほとんどありませんでしたが、アニバーサリーということで書き綴っていきます。


塾講師デビュー

大学入学直前からアルバイトで塾講師を始めました。

今はもう閉業してしまいましたが、某王手の学習塾です。

そこでは算数・数学・英語なんかを指導していました。

指導といっても、今振り返ると、大学生のバイトに出来ることなんてたかが知れています。

基礎知識を伝えること、質問の答えを教えること、は誰にでも出来ます。

しかしながら、学力を上げるというのは、プロ講師にしか出来ないと思います。

ただ、学生バイトにも長所はあって、年齢が近いので、話しかけやすい存在です。

実際に当時の高校3年生とは1学年しか変わらないですし。

テスト前は土日も自習スペースにいたので、授業の時にしかいないプロ講師よりは、質問しやすい存在だったと思います。

また、大学で何を学んでいるのか、という話は中高生も興味津々でした。

学習意欲に加えて、キャリア教育という意味でも、中高の学校の枠組みを越えた話題は子どもたちにとって有益です。

大手の塾ということで、いきなりたくさんの生徒たちと接する機会が得られて、とても良い経験だったと思っています。

一方で、大手ならではのデメリットもありました。

ノウハウや経験を本部も講師も持っているので、中位〜上位の生徒を伸ばすのが得意な一方で、下位の生徒に対しては同等の力を発揮していない印象です。

偏差値の高い大学・高校・中学への合格がそのまま宣伝に使えるので、中上位の生徒を伸ばす方がコスパが良いです。

NPO時代

NPOが運営する塾でもバイトをしました。

この塾はメンタルケアに重きを置いていると謳っていました。

実際のところは、普通に学習指導しているだけで、単にプロの講師がいない、学生バイトだらけの塾って感じでした。

メンタルケアというよりは、前述の「親しみやすさ」に全振りした塾といった感じです。

勤めている内に、徐々にNPOが運営することの意味が分かりました。

近年は「無料塾」なるものが各地で増えつつあります。

完全に塾の形態のもの、土日だけ公民館で、こども食堂に併設、など多種多様です。

ただ、無料塾なので、学習支援そのものからは売上が発生しないのはどれも共通しているかなと思います。

無料塾はNPOとして活動している団体が多いのではないでしょうか。

主な収入としては、寄付金と補助金・助成金です。

どれも継続性があるのか微妙なところです。

勤めていたNPOの活動趣旨には賛同しますし、社会的意義もあると感じています。

しかし、継続性という意味では疑問視しています。

腑に落ちないお金の動きがあったので辞めました。

辞めた後、比較的すぐにこのNPOの塾は突然閉業しました。

家賃滞納で夜逃げしたそうです。

一般企業と違い、経営が「願望の塊」になってしまうこと。

「自分の正義のためなら他人が不利益を被るのもあり」だと思ってしまうこと。

このあたりが、問題点だったと言えます。

前述のNPOの塾を辞めて、しばらくはドラッグストアでパート勤務していました。

その時点では、もう教育業はやらないと思っていました。

が、前述の行き場を失った生徒や知人などからの依頼が多く、休みの日だけ数人指導をしていました。

可哀想だったので。

そんな生活をしていた時に、パート先の近くを保育園児たちが散歩するようになりました。

その当時、熱海市は保育園・幼稚園の改修工事を行っていて、工事中は仮設の園舎に通っていました。

その仮設の園舎がパート先の近くにあったため、散歩コースになっていました。

何回か挨拶したりしている内に、保育園の先生から声をかけられて、「名前と誕生日を教えてほしい女の子がいます」と言われました。

紙に名前と誕生日を書いて渡しました。

それからハロウィンの季節になり、その時の女の子がカボチャ型にカットした紙に、メッセージと、きいろ組さん全員の似顔絵と僕の似顔絵を描いてプレゼントしてくれました。

人生最大のモテ期到来。

お礼に皆に確かアメを配って、その女の子にはハンカチか髪飾りか何かをお返ししました。

子育てを始めて約2年経った今、アメは危ない!ごめんなさい!と反省しています。

まぁとにかく嬉しかったんですよ。

その翌年に、もう一度子どもたちのためになることがしたい、と思い自分で塾を開きました。

次の10年

次の10年は、自分の子どもを育てながらになります。

少子化、IT・DX化、教育を取り巻く環境は変化し続けています。

情報収集は日々行っていますし、最近はYou Tube, Tik Tok, Instagram, noteなど情報発信も精力的に行っています。

我が子のために、少しでも良い学習環境を10年後にも残しておきたいです。

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