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スズラン百貨店はメルヘンですよね。

脳内のメルヘンレベルが急速に落ちつつある自分に喝を入れるべく、メルヘンを求めて群馬に向かい、まずは絵本作家としての原点とも言える「だるま」にご挨拶した山田。
目指すは「メルヘンプラザ」のある『 道の駅ららん藤岡 』。
なのですが、その前に、近くの大きな街、高崎駅に泊まることにしました。
せっかくだから、ぷらぷらしたいし、食べたいし、呑みたいし。

高崎駅周辺の地図を見てみると、「スズラン百貨店」というデパートがあるようです。
まぁ、なんとメルヘンなお名前でしょうか。

『すずらんひゃっかてん』
すずらんひゃっかてんは、森のお花畑にある虫さんたちのデパート。
すずらんのお花ひとつひとつが、お店になっています。
トンボのめがねやさん。
ダンゴムシのだんごやさん。
ハサミムシのとこやさん。
チョウチョのリボンやさん。
セミのセミオーダーのようふくやさん。
アリのひっこしやさん。
バッタのバッタもんやさん。
きょうも、すずらんひゃっかてんには、虫さんたちがお買い物にやってきます。

あらま。おはなしがつくれそう。
デパートの名前だけでメルヘンレベルを上昇させてくれるだなんて、ありがとう、高崎。

虫さんたちのお店ではないとしても、屋上には、きっと遊園地があって、すずらんの形をした小さな観覧車がありますよね。ね。すずらん形のティーカップもね。ね。

さて、高崎駅まわりに到着。
とるものもとりあえず、スズラン百貨店にいきました。
そこは、リアルで実直なデパートでした。
近くに高島屋があろうとも、駅ビルがどれだけ華やかになろうとも、駅から多少離れていようとも、けしてなくなることのない、地元民に愛されつづける百貨店とみた。

充実の婦人服フロア。
細かい柄が全面にあしらわれた、なに色とも表現しがたい、レーヨンのような生地でできたブラウスが大量に吊り下げられています。
おばあちゃんがいつもこういうのを着てたなぁ。
あれから何十年とたつのに、婦人服のコーナーに似たようなものがこれだけあるということは、いつかは私も辿る道なのでしょうか。
このコーナーに興奮するときがくるのでしょうか。
そんなことを考えながら婦人服フロアを縫い歩く私が着ていたのは、タコやイカやクラゲの模様が全面にあしらわれた、やわらかい生地の寸胴ワンピース。
……片足つっこんでました。
おばあちゃんの入口に、すでに立っているのかもしれません。
全国の地元百貨店や、スーパーの2階の婦人服フロアに納品しているメーカーさん、もうまもなくお世話になりますので、よろしくお願いします。
花柄もいいですが、タコやイカもあるとうれしいです。

遊園地はなかったけれど、フルーツパーラーはありましたよ。

パーラー


百貨店を出て駅方向に歩くと、アーケードを発見。
「中央ぎんざ」
なんとわくわくする入口でしょう。


入ってすぐにあったのが「白銀屋」というお店。


なに屋さんかよくわからず入ってみると、蛍光灯の下、背の低い棚にみっちみちに、肌着、帽子、軍手、薬、台所用品、お菓子、化粧品などが並んでいました。
いつからあるかわからないものひゃっかてん。
こういうお店での宝さがし、大好きです。
いいぞいいぞ。
底知れないかもしれない、高崎。

めずらしく高級なヤマダ


(つづく)


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