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山田古形の小説

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山田古形が書いた小説の一覧です。楽しいヘンテコ話がたくさんあります。
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#百合小説

【小説】幻滅してほしい先輩

「どう、尼崎さん。幻滅した?」  開始早々大崩壊したジェンガの末路を片づけながら、船戸先輩が期待のこもった調子で私に尋ねた。  崩してしまったのは私だけど、堂々の勝負の結果とはちょっと言いがたい。私がブロックに指を伸ばした時、テーブルの向かい側に座る先輩が突然、全く似てないアルパカのモノマネを披露してきて指運びが乱れてしまった。 「小ずるい勝ち方した上に、モノマネのデキもしょうもない。いい塩梅の醜態だと思うんだけど、どうかな、幻滅してくれた?」 「ええと……しました」  散ら

【小説】下りた赤い幕の向こう

「よ。脚本家先生」  私が声を掛けると、貝崎は長椅子から滑り落ちた。 「ぎぇッ」 「うわ、ちょっと、大丈夫?」  白く滑らかな床に尻餅をついた貝崎に手を差し出す。貝崎は「へ、平気」と頬を赤らめて、私の手を取らずに立ち上がった。私は「ならいいけど」と返しながら、行き場をなくした手をぐいと伸ばしてストレッチにリサイクルした。  スカートをそっと撫でつけて、貝崎は長椅子の端に座り直した。私はもう一方の端に座って「なんでこんなとこに」と周囲を見回した。  廊下の突き当たりの横手、奥ま