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【モジャ毛語り 11】ヤマダヒロミチの人生はあの日1枚の写真から狂い、そして始まった


【テツくんからのお題:「巨乳」】







このテーマでコラムを書くのは、



簡単なようで実はとても難しい。





ヤマダヒロミチが、

この世の森羅万象の中で最も大好きなものの一つである、



おっきなおっぱい。








そんな信仰対象と言っても過言ではないテーマ。




おっぱいに対する愛が深淵で広大すぎるため、


正直どの切り口から攻めていいものやら迷っている。



それはちょうど、
実際のおっぱいを前にした時に生じる、
“うっわ、どの入射角でむしゃぶりつこう?”という世界で一番幸せな逡巡にも似ている。






具体的な欲望や劣情をえげつなく曝け出したドエロい記事にも出来るし、



たおやかなその恵みへの崇拝と感謝に満ちた神聖なる賛美歌にも仕上げられる。



最近お世話になったグラビアアイドルやAV女優の御芳名を羅列したデータベースだって作れるし、

その情報や意見を交換し合う紳士たちの社交場とすることだって可能だ。








ただ、




危うく忘れかけていたが、




このnoteは、
“音楽家ヤマダヒロミチ”の脳内開示の場であり、



お下劣まとめブログでも

官能ポエムBBSでも、

アダルトレビューサイトでもないのだ。







極めて難しい舵取りである。








そもそも、


ヤマダヒロミチは
いつから“おっきなおっぱい”が好きになったのか。






思えば、
幼い頃からその片鱗はあった。



ヒロミチのヒロミチ
まだヒロミチする前のヒロミチだった時から、



たとえばアニメやマンガに出てくる胸のふくよかなキャラクターはこっそり好きだった気がする。

(「ダイの大冒険」のマァムとか、キューティーハニーとか、ウルトラの母とか)





ただ、

好きとは言っても、
その頃はまだヒロミチがヒロミチもしていない幼少期。


それが“性欲”なのかどうかも認識できない、
漠然とした興味だ。







そんな曖昧な興味から、


自分が“おっきなおっぱい”が大好きなのだと間違いなく自覚し、確信した瞬間。







親愛なる読者の紳士諸君は
貴方のその目覚めの刻を記憶しているだろうか?







ヤマダヒロミチはハッキリと覚えている。












13歳。




受験をして隣県の中学校に通うことになったヤマダヒロミチ少年は、



思春期の大半を片道1時間半の通学電車内で過ごすこととなった。





最近は浄化が進み、
すっかりその姿を消してしまったが、





20年前の電車内の中吊り広告は、





今よりもっと刺激的で扇情的であった。




プレイボーイ、ヤング○○、FLASHなどの青年向け週刊誌の広告には、

色とりどりのセクシーな水着を纏った“キレイなおねえさん”たちのグラビア写真が所狭しとひしめき合っていた。





「艶撮!○□チャンが本誌だけに魅せた豊満濃密セクシー!!」

「ビショ濡れ激写!新人グラドル△□チャン恥じらいビキニ溢れるG乳!!」


などという、
青年誌の中だけでしか通じないスケベ日本語を駆使したギラギラの煽り文句を添えられた彼女たちの姿は、



慣れない電車に毎日長時間揺られるダッサい制服姿の少年には、
カルチャーショック並みの強刺激であった。





見たい。




天井から垂れ下がる挑戦的なそれを隅々まで眺めたい。





だが、

中学1年生のヤマダヒロミチにはまだ、

それらの広告を堂々と見上げることが気恥ずかしかった。






そんなある日、







校内の試験が近く、
その勉強にくたびれ果てながら揺られていた帰りの電車内。




欲望と恥じらいとの狭間で、
こっそり遠慮がちに見上げた青年誌の中吊り広告に、





ヤマダヒロミチは思わず目を奪われた。










ものすごく可愛い女の子がいた。





何なら、
そういう広告の定番であるお色気ムンムンな“キレイなおねえさん”たちとはタイプの違う、



純朴で柔和で優しそうな女の子が、





セクシーなビキニを着て微笑んでいた。





そして、




そのセクシーなビキニからは、






彼女の素朴な雰囲気とは明らかに不釣り合いな、


はちきれんばかりの“おっきなおっぱい”。




中吊り広告の紙面からこぼれ落ちて電車内に飛び出してくるのではないかと思うほどの柔らかな肉感が、


帰宅を急ぐ人々で溢れる車内の中、

強烈な自己主張を繰り広げていた。







さっきまであった恥ずかしさはどこへやら。




ヤマダヒロミチ少年は、


彼女のその可憐な佇まいと、

爆発のように実った堂々たる双峰との

極めてアンバランスなギャップに、


たった1枚のグラビアだけで、
真っ向から釘付けにされてしまった。








誰なんだ。




こんなに可愛いのに、


何だかよくわかんないけどすんごいカラダ
惜しげもなく見せてくれてるこのコは、



いったい誰なんだ。











答えは簡単に見つかった。





彼女の写真の横に、


どうやら巻頭グラビアを飾っているらしい彼女を讃え、


青年たちの購買意欲を煽るキャッチコピーがデカデカと記されていた。







ただ、

そのコピーも、
よくある青年誌のスケベ文字列とは一線を画していたのだ。








今でも忘れない。








夕暮れ時の南武線、







車内空調の風に揺れるペラっペラの広告の中、






中央に大きく君臨する彼女の、





そのおっぱいの神々しさと、






その脇に添えられた一言。










「もう乙葉じゃなけりゃダメなんだぁ!」












乙葉。



一世を風靡したグラビアアイドルで、

現在は藤井隆の奥さんである、





乙葉。




乙葉。




週刊プレイボーイ編集部の担当者の心の叫びのおっしゃる通り、

ヤマダヒロミチ少年はあっという間に
もう乙葉じゃなけりゃダメなんだぁな身体にされてしまった。





乙葉。




そこからだ。



あの日、乙葉に魅せられたのをキッカケに、



ヤマダヒロミチは、


おっぱいのもたらす、
高揚感と安心感の虜になってしまったのだ。





乙葉。






帰り道の駅前の書店で、

ドキドキしながら立ち読みしたプレイボーイ。




家族が全員寝静まったあと、

リビングの共有パソコンでこっそり開いた検索サイト。




少年の暮らす世の中は、


百人いれば百通りのおっぱいで満ち溢れていた。








そこからはもう、


街行く女性ひとりひとりの胸部すら気になってしまうようになった。





ドデカくて貫禄のある人。


やや小ぶりだが柔らかそうな人。


張りが強そうで整った人。


乙葉。



一つとして同じおっぱいなんてない。


百花繚乱とはまさにこのこと。





見たい。



ひと房でも多く、見てみたい。





そして、


出来たら触りたい。




めっちゃ触ってみたい。




いやもう、

うずもれてそこで死にたい。










そして20年。





あっという間に過ぎていった。




無垢な思春期の少年は、


ありとあらゆる“この世の穢れ”のだいたいを含んだボロ雑巾のようなおじさんになった。



高校を卒業し、

童貞を卒業し、

大学を卒業し、

真っ当な一般社会人を卒業し、

音楽家だけは落第を続ける中、




グラビア雑誌やエロサイトだけではない様々なおっぱいをこの目で見てきたし、

そのうちの幾房かには実際にこの手で触れ、

入射角に迷いながらうずもれてみた。





それでも、



あの日抱いた気持ちは、



全く消える気配がない。





ヤマダヒロミチは、



一分一秒たりとも例外なく、
おっきなおっぱいが大好きだ。






その愛の深さたるや、




ヤマダヒロミチのスマホで
“ば”から始まる言葉を打とうとすると、




iPhoneの賢いAIが気を利かせ、
“バンド”より先に“爆乳”を表示してしまうほどに。












・・・あれ?






これ、



“音楽家・ヤマダヒロミチ”のnoteじゃないんじゃない??





官能ポエムBBSなんじゃない???


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