「チョイ足し言葉」について
「おはよう」のあいさつ一つ取っても 、その次に
「きのうは終電間に合った?」
「風邪の調子はどう?」
「雨、大丈夫だった?」
…etc.と、 ちょっとした一言を付け加えるだけでアナタの好感度はグンとアップしますよ──そんな教訓を促すたぐいの記事はネット上でもよく見かけます。いわゆる
「チョイ足し言葉」
…ってヤツですね。
そして、この定則は「会話」だけではなく、メールやLINEといった「文章」によるコミュニケーションにおいても、当然のこと該当する…
とも言われております。
ただ、語気やイントネーションの強弱によってリアルタイムで誠意のようなものを(ある程度は)表現できる「会話」に比べ、「文章」の場合──文字の羅列だけでその熱量を「チョイ足し」するのは、やや困難なのかもしれません。
しかも、昨今…とくにビジネスメールでの
文章のやりとりは、
「ダラダラ長文を書いてくるヤツは仕事ができない」
「余計な言い訳や社交辞令的な前フリは極力省く!」
「とにかく、できるだけ簡潔に!」
…みたいな風潮が主流となりつつあり…プライベートのLINEでもどんどんと短文化が加速しつつある…。だけど、(ウザがられない範囲で)なんとなく相手のココロに刺さる一言くらいは、やはりチョイ足しして
おきたい…。じゃあ、一体どうすれば???
「コレが正解!」
…とまでは断言できませんが、ぼくはとりあえず「うれしい」だとか「助かる」だとか「感謝している」だとか…の意を相手に伝える際、その言葉を修飾する
「副詞」
…に、ある簡単な工夫を凝らすよう心がけています。
たとえば、
「◯◯様のおかげで、楽しいひとときを過ごすことができました。」
…といった文面をメールで送信するならば──
ぼくだったら「楽しいひととき」の前に
「大変」
…もう少々フランクな関係だと
「とても」
…などの副詞をチョイ足します。さらには「とても」の「と」と「ても」の間に
「っ」
…を挿入することもあります。
「◯◯様のおかげで、とっても楽しいひとときを過ごすことができました。」
ね? このほうがなんとなく「楽しかった」って想いが、よりいっそうじんわり伝わってくる気がします…でしょ???
「ビジネスメールでの促音は、相手に稚拙な印象を与えてしまうから、あまり使わないほうがいい」
(※例:「あっち」×→「あちら」◎)
…なるセオリーもあるようですが、(あくまでケースバイケースで)一箇所にだけ
「渾身の促音」
…をブチ込むのも、それはそれでアリなのでは
ないか…とぼく個人は考えます。
あと、文字量こそやや増えてしまうのだけれど、ぼくは初対面の(もしくは久々に再会した)人に後日
送るあいさつメールでは、必ず
「このたびを機会に、これからも末長いお付き合いのほど何卒よろしくお願い申し上げます。」
…の一言を文末に、
やはりチョイ足しするようにしています。
メールを受けた側からすると、いささか赤面してしまいそうな「告白」なのかもしれませんが(笑)、ぼくとしてはわりと本気でそう願っているので、このような共感性羞恥一歩手前のクサい言い回しをしれっと挿入し、相手を困惑させてみるのも…それはそれでまた一興なのではないでしょうか。
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