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「脱!ちょいワルおやじ」宣言

もはや、媒体としては往年の勢いをすっかり失いつつある『LEON』でありますが、いわゆる「LEON的美意識」に傾倒する中(高)年男性は、まだまだ意外と多く残存している…という雑感があります。
そして、アラカンに差し掛かった今でも、ぼくはそんな(一部の同世代男性がこだわり続ける)「LEON崇拝」の風潮に対し、徹底抗戦の姿勢を示しています。
では、なぜ? ぼくがこうも『LEON』を目の敵(かたき)にするのか、今回はそこらへんについてお話ししましょう。

念のため──中(高)年男性向けの月刊総合情報誌である『LEON』は、2001年に主婦と生活社より
創刊されました。

「モテる『ちょい不良(ワル)おやじ』
の作り方、教えます」

…とのキャッチコピーを掲(かか)げながら、かつては一世を風靡した──(ヨーロピアンな?)ファッションを基軸とする…一言で表現してしまえば、

「モテ指南系のマニュアル雑誌」

…であります。年齢的に

「女性への執着が微妙に捨てきれない」

…この世代ならではの“未練” の部分に付け入るという戦略の面でも、ぼくなんかはターゲット層として、まさにドンピシャなはず……なんですけど、かの『Hot-Dog PRESS』で作り手側としても「マニュアル文化」にどっぷり浸りきってきたにもかかわらず…『LEON』の屋台骨を支え続ける

「ちょいワルおやじ」

…なるキャッチコピーから匂い立つ世界観が、どうもぼくには馴染めないのです。「馴染めない」がため、ぼくは『LEON』が創刊された20年前から、方々のメディアでレジスタンス記事をスキあらばしたためる
という、孤独な戦いを続けてきました。

ちなみに、ぼくが「ちょいワルおやじ」を自認する、もしくはそう持て囃(はや)されている(同世代の)男性に抱くイメージは、こんな感じでしょうか。

「加齢とともに積み重ねてきた経験値や知識とささやかな経済的余裕を過信しがちな、それゆえに若い女性相手にやたらマウントを取りたがり、しかも常に上から目線をキープしておきたいがため“あわよくばを願う”以上の強気な口説きには踏み切れない、ハイブランドな洋服で武装したオジ(イ?)さん」

コレって…女性側からすれば

「絶好のカモ」

…じゃないですか! 違います!? 

一方的な自慢話や「一触り1ポイント」みたいな脳内加点式のささやかな(?)ボディタッチとかさえ我慢すれば(モチロン、このご時世…それすらウザいと感じる女性もたくさんいるとは思いますがw)、
「ちょいワル」どころか単なる

「無害なオヤジ」

──いっちょうあがりの安全なオジ(イ)さんでしかありません。

ぼくは、ある程度親密になったヒトからは、男女問わず…たとえ20歳30歳年下でも

「心底真剣になにかを学びたい人間」

…なんですよ。
もっとストレートな本音を申してしまえば

「なにかをもらいたい」

…んです。もちろん、その「なにか」は「ジェネレーションギャップへの絶望」でも「スマホの裏技」でも「セックス」でも、なんだってかまいません。
極論、相手が富裕層であれば「お金」だって全然アリだと思います。
また、こうした「なにかを得ようとする」願望が切実であればあるほど、

「相手に自分がしてあげられること」

…をいっそう真剣に考えるようにもなり…そのときはじめて二人の関係性は──仮に「恋愛」という感情を介さなくとも──純粋な「対等」となっていくのではないでしょうか。



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