『ああ無情』すぎる児童書版『レ・ミゼラブル』
Podcast #16「みんな大好きレミゼの話」をアップしました。レミゼこと『レ・ミゼラブル』に関して話しています。
何はともあれ、まずはアルフィー・ボーのパフォーマンス動画を。
最後の方は拍手しか聞こえないレベルに観客が盛り上がってますが、気持ちはわかる笑
そしてロブ・ホーチェンの『カフェ・ソング』がこちら。
僕が言及した唐突に終わる児童書版の『ああ無情』、そこそこ有名みたいで、調べたらすぐ出てきました。菊池章一さんという方の訳みたいです。結構いろんな方にとって衝撃だったようで、散々引用されてますが、終わり方はこんな感じ。
おわり、じゃねえよ…これぞ、ああ無情。
日本では最初に訳された際に『噫無情』というタイトルになったらしく、「ああ無情」という言葉自体はそこから来ているようです。
日本での映像化に関して言えば、1910年には既に映画化。ただ、これは監督・主演ともに不明っぽいです。その後も無声映画時代からジャンジャン作られてますが、1931年に『ジャン・バルジャン 前後篇』というタイトルで内田吐夢監督が、トーキー以降では1938年に『巨人傳』というタイトルで伊丹万作監督が、そして1950年には『レ・ミゼラブル・第一部・神と悪魔』を伊藤大輔監督が、『レ・ミゼラブル・第二部・神と自由の旗』をマキノ雅弘監督が主演・早川雪洲で作っています。ちなみにこのときのコゼット役は早川雪洲の娘の早川富士子さん。
よく知られたネタですが、今でも日本の映像業界ではカメラに映らない足元に台を置いて、俳優の身長を実際より高く見せることを「セッシューする」と言いますが、これはこの早川雪洲(身長171cm)から来ています。
フランス革命の話をどうやってんの?と思って調べると、やっぱ時代劇に置き換えてるっぽいですね。ちなみに、上記の『レ・ミゼラブル・第一部・神と悪魔』のあらすじはこんな感じみたいです。
これはこれで面白そう…と思いつつ、やっぱ大河ドラマというか、日曜劇場っぽくなるよなーという。
とはいえ、まあミュージカル映画版レミゼといえば2012年のトム・フーパー版ですよね。決定版と言っていいかもしれない。この作品は「俳優が生で現場で歌う声を録音する」という手法を使った大変な意欲作でして、それによってミュージカルとしてのレミゼの魅力を余すことなく伝えています。
白眉はアン・ハサウェイによる『夢やぶれて』。これ一発でアン・ハサウェイはその年のアカデミー賞を掻っ攫いました。
ヤマネさんが言及してるラッセル・クロウ演じるジャベール刑事も見て欲しいんですが、公式の良さそな動画が無かったので。代わりに、同年のアカデミー賞のリハーサル映像、というこちらがなんかすごい豪華です。
以上、ガルパンレミゼはいいぞ、という話でした。