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②「変化の兆し」とは。

前職の退職間際、悲観的な僕を励ましてくれたのが御大・ボブ・ディラン。
2020年当時に発売された彼の新しいアルバムを狂ったように聴いていた僕。(甥っ子をお風呂に入れている時でさえ。今考えると異常だ)

そんなアルバム「Rough and Rowdy Ways」に収録されていた”I Contain Multitudes”というオープニングナンバーに触発された僕は「dimコードを使って一曲作るぞ~!」と意気込み、その結果「変化の兆し」は生まれた。

そもそもdimコードの成り立ちが分からない程度には素人音楽家。
12歳ぐらいから曲を作り続けているのに、何とも形容しがたい雰囲気を醸し出すdim(と書いてディミニッシュと読むらしい)コードを使用した曲は初めて書いた。

日進月歩どころか、一生牛歩。

音楽面については、書けば書くほど底の薄さが露呈してしまうので、歌詞について考えてみよう!
「考えてみよう!」というのは、自分でもあまり理解してないんです。

自分で書いておきながら、考察に近い。解釈?
なんかよう分からん。

ただ、この曲を書いた2020年6月当時のことは今でも良く覚えてる。

その年の初旬に日本にやってきて、瞬く間に世界を灰色に染めた新型コロナウィルス。
価値観が揺さぶられ、「当たり前」という考え方が根本から引っこ抜かれてしまった。
僕は生来のひねくれ者。
世の中に暗い影が差している時こそ、物事を前向きに捉えようと必死だった。
そこで「あ。仕事辞めよ」「家に籠ろう」と、6年半勤めた会社の退職を決意。
引き継ぎ期間も含め、結局退職したのは同年9月だったものの、久しぶりに自分の生活を自分で切り開いた感覚は清々しいものだった。

なので、世界にとっての「変化の兆し」と、僕にとっての「変化の兆し」はちがう。
しかし、この曲の歌詞はそのどちらにも通底しているような気がする。

スタジオで歌い終わった後、実際にアルバムの全体像が見えてきた。そして、2曲目のレコーディングに取り掛かったのち、やんわりと見えていたイメージが確信に変わった。

「2020年を一つのアルバムに閉じ込めよう!それでこそ俺のアルバムや!」

Music Video
https://youtu.be/AUOXiSS40w8?si=OtEcpKXTrQGOByZk

Director 杉澤亜美

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山田喜大 1st album 『I Rise』
1.変化の兆し
2020、渦中
3.25
4.斜陽
5.ハロー・ストレンジャー
6.15
7.寸劇

2023年11月9日〜
各種サブスクリプションサービスにて配信中

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