【公開収録】当事者に向き合うと分かること／山田ラジオ#205
話し手：山田崇（長野県塩尻市）、関拓人（オンラインかばん持ち7期生／信州大学２年）、石井恵里（オンラインかばん持ち6期生／信州大学2年）
書き手：石井恵里
日時：2023年5月12日（金）7:00~7:46
Check in
自分に意識を向けて自然と浮かんでくる言葉を話して、自分に向き合う時間にしています。
石井：
ゴールデンウィーク明けで溜めていた課題と課外活動に追われるようにして過ごしたのであっという間に1週間が過ぎていました。土日はタスクを片付ける時間にしたいなと思っています。また、授業課題で地域の観光を体験する、というものがあるので、週末を使って何か観光を！と思っています。
関拓人さん：
先ほど目が覚めましたが、宿題がまだ残っていて、朝7時より前に起きていました。とても天気が良くてすっきり目が覚めました。週末はいろいろな人からおすすめを聞いて長野市の美味しいお店を巡ってみたいと思っています。
山田崇さん：
今日は天気がいいので、家の周りを散歩しながらチェックインしています。色々なことに追われて睡眠時間が短いし、今日も2つ講演があるし。昨日も若手の新規事業のキックオフイベントでマインドセットの講義を2時間しましたね。本業もやりながらやってほしいと頼まれたことをやっている感じです。外に出てチェックインしていたらちょっと心が落ち着いて、今日も頑張ろうという気持ちになってきました。
１．今週末のイベント＠塩尻「ワインのまち」
山田さん：
明日、5月13日（土）にnanodaで空き家をお掃除なのだ！を朝6:00~9:00にやります。
協力して下さる皆さんは土曜日もお仕事ですが、朝だったら参加できるということでこの時間にやります。塩尻駅前でも「ワインテラス」というイベントが13:00~21:00にあります。
さらに、駅前にはアイマニというお酒やジビエが楽しめる私たちの仲間がやっているお店があって。そこでも「ワインテラス」に合わせてイベントがあります。塩尻には12のワイナリーがあるので、ワインを楽しんでもらえるイベントを企画していますね。
２．地域資源をブランド化
山田さん：
今日は信州大学で担当している授業、地域活性化システム論があります。今日のゲストには、塩尻でアイマニの運営や、ワインイベントを企画をしている「HYAKUSHO」代表の田中暁さんをお呼びしています。
地域の資源をどのようにブランド化していくかを考えるために、県内県外から160万円のクラウドファンディングを募って「111VINEYARD」を作っている事例や、塩尻にある無印良品の路面店で塩尻の職人さんや地域資源に関わっている人たちの商品を企画展で買える仕組みを作った事例を紹介してもらいます。
ワインやブドウをきっかけに、都市部に住む移住以上、定住未満の関係人口作りになっているんだよね。
３．【「行ってみよう」をつくる】地域活性化システム論
山田さん：
授業の事後課題では、アイマニが実施している駅でのワインカフェやバーなどに関わる4つのインターン企画で、①どれに参加したいか、②なぜ参加したいと思ったか、③もし参加するとしたらどんなことをするか、を答えてもらいます。自分にどんな関心があり、地域に関わるとしたらどんなことをしたいか学生が深堀をするんだよね。実際にインターンに参加したい人に向けて連絡も取れるようにしています。
私は授業で、まず認知して理解してもらう、そして興味を持ったら、実際に行ってみたいと思うフェーズに学生がいけることを意識しています。現場に行き当事者に話を聞いてみることで、一緒にやってみたいと思えるきっかけになるといいと思っています。実践的な活動を自分でやってみるためのシカケづくりをしています。
去年の授業では、早稲田大学の学生と一緒にnanodaなど塩尻でツアーをしたんだよね。東京から2時間かけて、なぜわざわざ塩尻に来たのかを聞いてみることも面白かったですね。
認知してアクションが出来るようになると、授業では得られない気づきが得られたり、将来のキャリアに繋がるものに出会えるんだよね。
４．【当事者から学ぶ】空き家をお掃除なのだ！
山田さん：
5月5日にnanodaで12周年なのだ！のイベントをやりました。コロナ禍で3年間オフラインのイベントや不特定多数の人に声をかけるイベントを自粛していたので、久しぶりに行ったら、nanoda自体が空き家になっていて。
普通だったら掃除をしてからイベントをするんだけど、私たちはなぜ商店街で空き家が増えるのか、そこにはどんな困っている人の声があるかを知りたいと思ってやっているから、行って気づいた課題を一緒に取り組んでみようとお掃除もイベントにしています。お掃除だったら小学生からでもできることだしね。
商店街に住んだことも商売をしたこともないから、当事者になってみたら分かることがあるかもしれないと仮説を立てたんだよね。また、自分たちで手を動かして出来ることで大家さんに喜んでもらったり、周りの人にも関心をもってもらえると思ったんだよね。
掃除が終わった後には、みんなで朝食を食べながらそのプロセスを経験した感想を言い合う時間を作りたいと思っています。
毎月20日にはnanodaでワインなのだ！というワインを飲むイベントをしていて、今月は126回目になります。5月20日13:00~21:00です。この日も、駅前では「ワインテラス」が開催されているので、「ワインテラス」に来た後にちょっと商店街まで足を伸ばしてみようかなと思ってもらえると嬉しいです。また平出遺跡公園でも「塩尻ワイナリーフェスタ2023」があるので、街で行われていることを見に来てほしいなと思っています。
５．【変化に向き合う】nanoda12周年
山田さん：
実はnanodaをお返しすることになりました。私たちは空き家を3か月借りて、借りたことから分かることがあるという仮説からスタートして続けてきましたが、大家さんの都合でお返しをすることになりました。12年を通して状況が変わってくるから、変化に向き合いたいなと思っています。いつ退去してもいいように片付けつつ可能な限りがらんどうな空き家にならないように続けていきたいと思っています。今後この場所がどんな風になるのかを記録したり、観察したり、機会があれば大家さんにどんなことをしていきたいか、私たちにも出来ることがないか対話していきたいなと思っています。
大門商店街には、ハリカというお店がありましたが、そこで今新しくシェアハウスを作っている方々がいます。
昨日までのクラウドファンディングでは480万円集まりました。20日のワインなのだ！ではそこの人たちにも話を聞いて、どんなことをしているのかシェアしていきたいです。12年で状況は変わっていくけど、市民として、山田崇として何ができるか考えていきたいと思っています。
Check out
関さん：
思い浮かんだことが2つあります。一つ目は、去年の今頃私も観光に行っていました。信大・金沢大・富山大のENGINEプログラムの「地域のトップリーダーを繋ぐ」という授業で安曇野に行きました。東京から来てすぐの頃だったので、一つ一つの自然がとても魅力に感じ、観光資源としてこれといったものが無くても、風景自体が観光資源になると思いました。だからこそ、nanodaに行った時にも、お向かいのパン屋さんで菓子パンを食べてベンチに座っていましたが、建物の雰囲気やのどかで時間がゆっくり流れる感じがいいなと思っていました。
二つ目は、塩尻でインターンをすることについて、私自身も大熊町に行って縁が出来ているので、システム論の学生も塩尻市の関係人口として繋がれるといいなと思いました。
山田さん：
12年前に塩尻の商工会議所に出向していた時のプロジェクトを思い出しました。「人に会いに行く旅」という企画を1泊2日でしていました。
確かに、nanodaの前のパン屋さんで観光案内とかはしていないけど、お向かいで山田崇がプロジェクトをしていると、パン屋さんも観光としていいところに思えてくるよね。今日の授業でも、田中暁さんと18歳19歳の学生が同じ興味、ビジョンを持つをきっかけに関係人口ができるのかなと思いました。
石井：
私自身も、まつもとの裏町にできた、「信州まつもと うらまち シェアハウスうら町base」という空き家をお片付けして作ったシェアハウスのお掃除をお手伝いしました。ここも最初は荷物がたくさんでしたが、管理人さんが、みんなでお片付けする時間をすごく楽しいものにしてくださっていました。シェアハウスに住む人もすまない人も、ここをきっかけにコミュニティができたら素敵だなと思っています。
また、関君が東京都の違いから、長野の空気感そのものが観光資源という話をしてくれていましたが、私が今やっている留学生のチューター活動でも同じ気づきがありました。私の担当する留学生は韓国の大都会から松本に来ましたが、最近横断歩道が点滅していても前なら慌てていたのに、慌てなくなったという変化に気づいたそうです。以前よりも心がリラックスしていると話していて、私も嬉しくなりました。松本の雰囲気、空気感も観光資源、魅力として楽しんでもらいたいです。
✉リスナーの方のお便り✉
ワインnanoda！にお邪魔させていただきますー。楽しみですー！
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