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【志望理由書公開】R6 名古屋大学 情報学部 自然情報学科 🌸 3年次編入合格体験記

はじめまして!この度、令和6年度名古屋大学自然情報学科の編入試験に合格した「やまだ」です。この体験記では編入塾や独学で学んだ有益なことや実際の試験本番の様子など、細かく共有していきます。かなり分量があるので、下の目次から自分に必要そうな箇所を抜粋して読んでいただければと思います。


私は編入塾にお世話になりましたが、正直かなりお金がかかりました…(20〜30万位)私は自分の稼いだお金で塾費用を賄うと決めていたためかなりきつかったです。(といっても、私は数学と小論文の2つのコースしか受講しておらずかなり少額な方で、倍の費用をかけている受験生などざらにいました。)しかし、コースを取らなかったら落ちていか、と聞かれると微妙なのが正直なところです…というのも数学の授業の内容は徹底研究の問題そのままだったし、小論文の内容は文系よりで情報工学のそれとは全く違ったから。それよりも入塾オプションとして無料でついてきた志望理由書・面接対策のほうが何十倍も為になったと感じています。


なので今回、入塾しなくてもこれさえ読めば対策できる!というようなnoteを作るべく、当時の志望理由書・面接対策のほか合格の決め手になったなと感じた独自の勉強法、当日の様子など有らん限りの情報をここで共有したいと思います。はじめてのnote投稿で拙い文章ですが、最後までお付き合いいただけると幸いです。


何かわからないこと・疑問・相談・アドバイスなど在りましたらDMください。編入のことはあまり呟きませんが、送られてきた質問には答えます!

https://twitter.com/yamadaChie45699




学習法


・TOEIC


まずTOEIC公式の過去問の演習に入る前に「TOEIC文法出るとこだけ」で文法を固め、そこからTOEIC公式の過去問を解き始めました。


TOEICは独学で、8割を目指していました。目標設定としてリスニング、リーディング共に8割としていましたが何度か受験するうちにリスニング9割、リーディング7割の方針のほうが現実的であることに気づき、変更しました。


リスニングについては、最初は机に向かって過去問を用いて問題を解きこむことで対策していたのですが、方法を変えたところ一気にリスニングが9割を超えるようになり目標達成に近づいたので共有したいと思います。


TOEICの過去問(リーディング)を解いて答え合わせした後、解説を熟読したらabceedという無料アプリを使用して、TOEICの音声を聞きながら文字を目で追って行ってください。(問題集9ならリーディングの音声も揃っています。)これを「内容を理解している」と自覚するまで繰り返してみてください。理解できない箇所は日本語訳で確認して構いません。abceedの利用方法は、↓の方の記事を参考にしてみてください。

この操作を最低でも5回は繰り返し、最終的に音声だけで内容を理解できるところまで目指してください。そしてポイントはここからです。リスニング問題だけでなくリーディング問題も含めてひたすらシャドーイング(音声に合わせて聞こえた英語を真似して話します。最初のうちは間違っていてもok)します。リーディングの長文をネイティブの速度で流されても、前述した内容をきちんと取り組めば、「やったことがある文章だ」と内容が分かるはずです。これを大学が休みの間1か月続けたところ、4月にTOEICのスコアが625→810になりました。私は自転車通学だったためシャドーイングは大学からの行き帰りの50分で行いましたが、世間体を無視する勇気があれば電車の中でも構いません。とにかくシャドーイングを机に向かってやるのはもったいないので勧めません。入浴時や寝る前でも効果的だと思います。この学習方法の優れている点は、「リスニングとリーディングの両方の点数アップにつながる」という所にあります。特にリスニングは面白いくらいに点数が上がりました。

また、分からない単語や知らない文法に出会ったときはきちんとメモして、次の日に勉強に取り組む前に見返しましょう。だんだんと覚えていくはずです。実は知らない文法などほとんど無く、大体が忘れてしまっているだけですので、その都度「TOEIC文法出るとこだけ」に戻って復習していました。


実際のノート。2冊あります。


abceedは本当に使うべき!

・使用した教材

基本的には金フレ、TOEIC文法出るとこだけ、そして上記の方法で公式過去問を4冊回した程度ですがイレギュラーとして「極める800通信講座」というシリーズ3冊を解いていました。これはTOEICの相談をした際に大学職員から無料でもらったもので、定価で買うと2万円程するので買う必要ありません。ただ、そこに書いてあった効果的な勉強法はとてもためになり、実際800点が取れたので上記のように共有しました。興味のある方はどうぞ。

過去問演習に入る前に、これで文法を固めました。


一応載せときます(ネットの拾い画です)
テストの結果



・数学

正直なところ、授業は受けていたものの、本番前に編入塾で貰ったテキストに触れる余裕がありませんでした。受験生失格かもしれません。ただ、その代わり私は「編入数学徹底研究」を20周近く、もしくはそれ以上しました。けして盛っていません。それくらい解きこむ価値のある一冊だと思っています。それは他の受験生たちにとっても同じなようで、理系編入生のバイブルとも言えます。


ただ、実際の過去問と内容を比較してみると、線形代数の分野で基礎なのに乗っていない・明記されていないことがありました。それを補うために、私は大学で使用していた線形代数の教科書を併用していました。(それでも本番では線形で知らない単語が出ましたが…一部を除き他の受験生も解けなかったのではないでしょうか?)



私は既に解いたことがある教材を使いたかったこと・新たに買うのがもったいなく感じたことなどから、下に示す教材を補助として使いましたが、文系の方など新しく買う必要のある方は他にいい教材があるみたいなので先生に聞いたり調べてみるといいです。何かしら徹底研究・過去問特訓と併用する基礎的な内容を網羅した教材を買うことをお勧めします。



また、過去に出ていた回転体や確率漸化式に対応するため、青チャートも利用しました。確率漸化式はこれでかなり応用が利きます。ただ青チャートは大学受験用で範囲が膨大であり、回転体や確率漸化式はかなりピンポイントなので買うのはもったいないです!レンタルしてください!!「レンタルなんてねぇよ…」という方、やまだにお知らせください。noteに追記としてアップします。



また直前期に、過去問特訓の例題、A問題とB問題の少し他の問題と毛色の違う問題のみ触っていました。只その頃には徹底研究を20周近く既にしていたので、インプットした知識の確認作業といった感じでしょうか。1~6章までやりましたが、徹底研究に比べたら全然解きこんでいません。



下に全て載せますが、基本知らない情報をチェックしたりするだけで、あくまでもメインは編入数学徹底研究でした。もうこれ以外ほぼやらなかったといっても過言ではありません。数学の授業後に先生のもとへ行って徹底研究の質問をしていたので、教材にかなり書き込んだ跡が残っています。それくらい解きこんでほしいです。


・使用した教材


徹底的にやりました。マストだと思います。


あんまやってません。でも良書です。


このテキストである必要はありません。




確率漸化式にかなり対応できるようになります。個人的におすすめかも
でも買うのはもったいない!レンタルでOK!!



回転体の問題に対応できます。
買うのはもったいない。レンタルでOK。


・過去問

使用した教材の一部として過去問を紹介します。下のサイトに私が解いた年度のものを全て載せています。よろしければ参考程度に、時間配分の調節や問題傾向(対角化以外無いようなものだけど…)の把握に使ってください。


・志望理由書


下に実際に提出したものを貼りますがかなり読みづらいです、すいません。画質がクリアな状態が気になる方はDMください。

1~2週間ほどかけて作成しました。編入塾に通っている方は必ず添削してもらいましょう。私よりもっと余裕をもって、早めに作ることをお勧めします。


読みづらくて申し訳ないです


・面接


直前まで本当に何も対策してきませんでした。初めて模擬面接を行った際は本番の2週間前くらいだったと思います。「試験1日目の夜に徹夜で対策した」という去年の合格体験記を読んだため、正直なめていましたがおそらくその記事の作者は相当器用で優秀な人だと思います。最初に面接練習した際、私は自分の志望理由書のみ暗記して挑みました。予想がつくと思いますが、出来はひどいものでした。他の模擬面接を受ける受験生の方が微調整を行っている中、私は「内容がちょっと…」という根本の指摘でした。絶望的です。こういうことがあるので、対策は早めに行うことを勧めます。

2回目の模擬練習に向けて、かなり大きく変更しました。「志望理由に乗っ取った内容を伝える」から、「自分の現在の立場→志望するにあたっての流れを、ストーリーを持って伝える」に変更したのです。おそらく面接は、「〇でした。そこで自分は〇でした。」と簡潔に必要な情報を若干の丸暗記感を漂わせながら話す受験生がほとんどだと思います。そこで私は、あえて志望理由書を暗記せず、伝えたい内容やキーワードだけ抑えて後は試験官に自分の今までの数年間や編入への気持ち、熱意を物語で伝えるような感覚で挑みました。一言一句違わずなめらかに話すことよりも、相手の目を見てコミュニケーションをとるように伝えることを優先しました。具体的には、


①    自分は元々文系に進むつもりだったが周りの反対で理系に進んだ

②    「一番人気だから」という理由で情報工学部に進学した

③    3年生になると必ず4つのコースから進路を選ばなくてはいけない

④    それらはいずれも「情報を交換する」「情報を処理する」など情報工学の域を出ない

⑤    レストランの配達アプリケーションの開発などを通じてプログラミングの楽しさを知ったものの、情報工学に本当に興味があるのかと疑問を抱きながら1年間過ごした

⑥    そんな中、「都市養蜂プロジェクト」に参加した

⑦    そこで蜂の動きやはちみつを買うお客さんの行動を情報工学で分析することが可能だと知り、情報工学単体ではなく情報工学を用いて心理学など他分野と組み合わせ、人や会社、社会に貢献したいと考えた。そこで初めて自分がやりたいことを発見した。

⑧    情報工学と他分野を組み合わせる研究を調べていたところ、自然情報学科の学長である北教授のインタビュー記事を見つけた


みたいな感じの流れです。⑦では、「自然情報学科で学べるような情報工学を組み合わせる学問なら、例えばレストランでお客さんの買うメニューの傾向を情報工学と行動心理学を用いて分析することでリコメンド機能などを充実させたら、配達サービスを開発するよりももっと大きな根本的な貢献ができますよね?」みたいな、過去の自分の経験を絡めて試験官に問いかけたりしました。⑦がきっかけを語るうえで重要だったので、インパクトをつけたかったんです。あとは、就きたい職業などは上記の内容と一貫性を持たせた内容をハキハキ話すだけです。

実践したところ、「前よりかなりいい」という反応をいただきました。このままの内容で本番5日前にも面談の練習をしてもらい、最終的に3度の模擬面接をして本番に挑みました。


学習スケジュール

英語は1年の冬休みの3月、数学は2年の頭の4月から始めました。英語は1日8時間ほど、3月の車校以外の時間のほぼすべてを費やして4月に片づけました(車校は1年の秋までに終わらせることを強く勧める)。一方数学は、人の10倍物覚えが悪い私は3周しても内容を覚えられませんでした。本格的に覚え始めたのは筑波受験の前、5、6月ごろでしょうか。遅すぎますね。あまり参考にしないほうがいいでしょう。筑波の後は学校の授業・課題・実験・テスト・アプリケーション開発・WEB開発に追われ、7月はほとんど何もやっていません。学校が8月に夏休みに入り、そこから名古屋大学に向けて本格的な数学の勉強を始めました。本番が8/24だったので、そこから約3週間毎日大学へ通い、徹底演習を用いての数学漬けの日々でした。飽き性の私はロングランより向いていたと思います。短すぎる気もしますが…筑波受験のおかげで基礎は叩き込まれていたので、あとはひたすら覚えた知識をアウトプットしていました。一日約10時間くらいでしょうか。大切なのは


①    計画を立てる

②    自分のできないところの把握

③    ②の繰り返しによるによる基礎固め


だと思います。特に計画を立てることは重要です。また一般受験の場合上記に加え過去問で傾向をつかむことが挙げられますが、名大自然情報の編入においては対角化を除き傾向など在って無いようなものです。あまり過去問にとらわれることなく、地道に基礎を固めてください。過去問をサラッと見た方ならわかると思いますが、例年数学はかなり基礎的な知識が問われています。


また勉強の量にも気を付けてください。基本的に過去の勉強家の方に触発されてモチベーションにつながるのはいいかもしれませんが、単純に勉強時間を参考に同じ時間勉強するのは勧めません。当たり前ですが人によって必要な勉強量・勉強時間は違います。点数が足りていない自覚がある方は、ある程度自分を追い込む必要があると思います。


よく言われることですが、編入は孤独との戦いです。たった一人、誰もいない教室で数学を解き続けるのは容易なことではありませんでした。10日くらい経つと精神に異常が出そうになるので、私はラジオを最小の音でかけて勉強していました。8月に入ってから本格的に勉強を始めた私は、どんな手を使ってでも勉強の手を休めるべきではなかったからです。「活動している人間が存在している」ということが当時の私にとって心の支えになりました。同じような理由で精神的につらいと感じた方は、この方法を試してみてください。ただし最小限の音で聞くことが重要です。ラジオの内容に夢中にならないように(経験済み)。

 

本番

1日目


TOEIC

810で提出。4月の結果を提出しました。多分810だと名大受験生の中では可もなく不可もなく、くらいです。プラスにもマイナスにもなっていません。他の年の名大自然情報合格者のスコアも大体800点でした。恐ろしくレベル高いですね。


小論文

たまたま「名古屋大学はChat GPTの使用を禁止しない」という情報を新聞記事から得ていたので、それをベースに書き上げました。書いたのは「基礎的なプログラミングの知識は身に着けながら、AIを活用する方向のスキルも磨く」みたいな内容だったかな?30分余らせましたが数学の試験に移れるわけでもなく、ひたすら無駄に緊張して30分過ごしました。出来は可もなく不可もなく、でしょうか。


数学

書きたくないくらい感触が悪かったです。大門が例年3つなのに対し2つになっていたこと、「重複度」「陰関数」など知らない単語が並んでいることなど軽くパニックになりました。特に大門2において、ある程度予測していた回転体、確率漸化式、チェインルール、線形微分は一切出ることなく、大学受験を思わせるゴリゴリ微分問題が出題されました。誘導にのっとればそこまで複雑ではないものの…あれだけやった徹底研究の成果を発揮した感は0でした。8月24日の12時過ぎ、名古屋大学駅のホームで号泣していた女は私です。数学で「絶対に落ちた」と思いました。いま冷静に考えたら線形代数と微分と概形作図はそこそこできたので、そこまで悪くはなかったのではないでしょうか。



 

2日目

 

落ちたと思っていたので普通に受験後に見ようと録画していた日曜ドラマVIVANTを見て寝ました。面白かったです。絶対にマネしないでください。スーツを着て電車に乗り、電車の中で10:40頃1次通過を知りそこで初めて一連の愚行を後悔しました。


「結果は11時までに公開」とありましたが、ちょっと早めの公開でしたね



受験会場に着くと1日目から20→10と受験者が半分になっていました。1日目と同じ席に座り、スカスカの教室を見渡して恐ろしく感じたことを覚えています。教室の入り口に係員が立っていて、「〇〇番の方、準備だけお願いします」「〇〇番の方、ご案内します」の合図で別室へ連れていかれます。教室には自然情報、人文社会、コンピュータの全員が集まっているのですが、どうやら学科によって面接会場は違うようです。ちなみに自然情報はやたら遠かったです。面接時間は10分程度と書かれていましたが、実際には5分程度の方のいたりとまちまちでした。平均して一人7分程度でしょうか。私はその時「人の今後の人生がかかっているのに5分で見極めるとはなんたるか」という気持ちが沸き上がり、気合で10分喋ってやると意気込んでいました。多分やめたほうがいいです。

 

本番聞かれたこととしては、

 

・現在所属している大学・学科・名前

・大学時代に力を入れたこと

・志望理由

・今いる学部はどんなことをするところ?

・卒業後の進路

・将来就きたい仕事

・どこか併願した?

・就きたい教授はいる?

 

順番はバラバラですが大体こんな感じだったと思います。面接官は4人いて、資料を見ているので目線は合わないものの頷きながら話を聞いてくれる方々でした。雰囲気は比較的穏やかで、志望理由書に書いた漢字が間違っていたことを伝えると「僕も間違えちゃってた」みたいな返しが来る、終始和やかな空間でした。意外だったのは大学時代に力を入れたことを一番最初に聞かれ、また内容をかなり深堀りされたことです。私の経験がかなり特殊だったこともあるかもしれませんが、おそらく全体の面接時間の半分近く費やしたのではないでしょうか。ここで面接官を引き付けるような経験をしていたか・話ができたかどうかが、合否に影響したと思います。


面接が終わり、教室をでて真っ先にそばで待機していた係員に「追加合格はいつ頃発表ですか?」と質問したくらいには自信がありませんでした。数学が足を引っ張ると思ったからです。面接自体の手ごたえは、「うまく話せたかどうかはわからないが、伝えたいことは全て伝えきった」といった感じでしょうか。一次に通ったのなら二次も何とか通ってくれたのでは…とうっすら思いましたが今考えたら多分受験した10人皆そう思ってたでしょうね。

8月31日の17時頃、最終合格者が発表されました。自分の番号を見つけた時は嬉しい気持ちより驚きが勝っていました。二次受験者が10人いたので、勝手に5、6人はとるだろうと思っていましたが蓋を開けると例年と変わらなかったです。恐ろしい。


合格🌸



合格発表の次の日、出願した際に同封した封筒が速達で自宅に届き、中に学生寮の案内とともに以下が同封されていました。名古屋大学は合格者の中に入学辞退者がいた場合、その枠を追加合格に回します。必ず入学意思を期限までに示しましょう。期限は9月29日までで、例年合格発表日は変わらないためこの期限も毎年変わらないのではないかと想像します。つまり、追加合格発表は10月に入ってからということになりますね。私は念のため、追跡サービスが利用できるレターパックで送りました。願書とは違い直接大学へ持ち込むことを禁止していないので、不安な人は入学意思確認票を持って名古屋大学まで足を運んでもいいかもしれません。

 

以下に実際の書類を載せておきますが、2つの資料でフィルターが異なり大変見づらくなっております。ご容赦ください。



合格通知



入学意思確認票

 

後悔していること


・志望理由書


志望理由書を提出して面接対策に取り掛かった際、読み返すとぼんやりした表現が多く、「「新たなアイデアを発見」て何?」とか突っ込まれそうだと後悔しました。やはり急ごしらえだと後々ボロが出ます。余裕を持って取り組んでください。

合格の決め手(?)

・計画実行性

前述したとおり、試験において計画を立てることは何より重要です。「春までにTOEICを終わらせる」「今日はこれとこれをやる」「○○までにこれだけやる」など、目標を立てて取り組みましょう。


・筑波受験

受験してなかったら絶対受かってない。絶対。名大の1か月前に筑波の本番がありました。あなたがもし私同様、期限ギリギリまで焦らない・やらないタイプなら、第一希望の試験日より1~2か月ほど早く他大学を受験することを強くお勧めします。第一じゃないんだから落ちたってかまいません。ここで筑波に向けて死ぬ気で数学を叩きこんだのが効きました。


・新聞記事

Chat GPTは出そうだと思っていた。その読みが当たった。たまたま父親が読んでいた新聞記事の裏に書いてあった「名大」「chat GPT」の文字が目に入り、念のため軽く読んだ際の知識をフル活用して小論文を書き上げました。運。

新聞記事やニュースは日々インプットするといいと思います。新聞社は各自のオンラインサービスを併設していることが多く、それらの記事の多くは無料で検索・閲覧できます。


こんな感じ

・大学で取り組んだことが豊富だった&志望理由とも整合性が取れていた

多分これが一番大きい。二次試験をクリアしたのはこれがあったからだと断言します。編入前、授業外活動に本当にいろいろ取り組みました(編入を意識してのことではないです)。またそれらの内容が、自然情報とたまたまピントが合っていました。無理感のない範囲で調整したうえで、大学での実績はできるだけ活用することをお勧めします。それによりあなたの人物像や入学した先でどんな活動を、またどんな研究をどれだけ熱心に取り組めるかが試験官に伝わります。


・志望理由書・面接対策

正直面接で巻き返した感が否めきれないので。なるべく早くプロの方に添削をお願いすることを強く勧めます。粘り強く、何度も書き直す→添削のプロセスを繰り返し、納得のいくものに仕上げてください。志望理由書はその後の面接での話の展開・方針を決定付けるものなので、根気よく取り組んでください。私は添削していただく度に番号を振って保存していました。全部で8回ほど書き直しました。


実際の私の志望理由書作成フォルダ



本番、面接が終わった直後に「伝えたいことは全て伝えた」と思えたのは大きかったと思います。どんな受験生にも、志願した理由、大学・学部・学科に興味を持ったいきさつが必ずあるはずです。それらを熱量をもって全て伝えてください。


・note・はてブロ

言わずと知れた、合格していった先人たちから得られる有益な情報源です。情報砂漠と呼ばれる編入における貴重な情報を入手できるだけではなく、彼らの中には編入塾に頼らず独学で合格していった猛者たちが多く、モチベーションの高さを参考にするといった意味でも有益だと思います。1つの記事に3000~5000円など値段をつけて売っているケースも多いです。私は一切課金しませんでしたが、ある年は合格者全員が有料のnoteを買っていたこともあるらしいので気になる方は手を出してもいいかもしれません(追記:今年の合格者で無料で記事を公開している方が多く見られるので、買う必要ないかと思われます 以前はレアでしたが)。ただ、この手のものは年間での計画などを記載していることが多いため買うなら早めに買ったほうがいいと思います。



一方で、有料の記事が出回る中、無料で記事を公開されている方が存在するのも事実です。「むむむーん」さんなど、調べたら記事が出ると思います。私がお世話になったのもこれらの方々です。「過去問特訓のC問題はやらない、時間の無駄」「過去問の傾向はない、解きこみすぎるな」「TOEICは大体800点で平均的」など他にも面接官に聞かれたことなど多くの情報を参考にしました。



この合格体験記は、noteに載っていた有益なこと・また載っていなかったことを、編入への不安からnoteを読み漁っていた当時の私に伝えるような気持ちで書いています。そして自分自身は有料の記事を購入しながらも無償で自らの体験談を提供してくれた恩人たちへ、後輩に返す形で恩返しがしたい。そんな思いで、この合格体験記を綴っています。


最後に

人生は何が起きるかわからない、というのは本当でした。私は来年の春、情報学部自然情報学科の生徒として名古屋大学の門をくぐります。「一生適わない」と思い背中を見つめてきた私の父親の出身校に通うことになったのです。縁というものでしょうか。それとも努力の賜物でしょうか。


私は決して物覚えがいいほうではありません。よく親には「人の10倍やって平均点」と言われました(実際そうだと思います)。大学での授業外活動を優先していた私が例年より倍率が高かったのにも関わらず名古屋大学に合格したのは、努力し続けたこと・あきらめなかったことの他に「運が味方したこと」があります。編入は一般受験以上に運に左右されます。私が高校時代の微分の知識や前問を利用して解いていくノウハウを完璧に忘れてしまっていたら、新聞記事を見逃していたら、確実に不合格だったでしょう。そもそも私に新聞を読む習慣などありません。これに関しては強運としか言えませんね。もしあなたが全力を尽くした結果落ちたとしたら、それはおそらく努力不足ではありません。決してあなたが大学から再度否定されたわけではありません。


ただ、100%運というわけでは決してないです。前述した「努力し続ける・あきらめない」は必要最低条件です。運が味方したとはいえ、これ無くして合格はあり得ません。またそれに加え、私は、運は努力で少しずつ引き寄せることができると思っています。そして時として、その「少しずつ」が勝敗を分けるときがあります。へこたれず、愚直に取り組み続けたらきっと、大学はあなたに門を開けてくれるはずです。一般に比べて編入試験は科目数も少なく問題も簡単で、試験難易度が格段に低いことを忘れないでください。


この章を書き上げたら、私の編入受験生活は幕を閉じます。厳しいことも書きましたが、4月の進学先が決まった時点で編入を決意する学生が100人いたら、そのうち何人が一年続けるのだろうと想像しています。実際に編入試験を受けるのは数えるほどではないでしょうか。周りがキャンパスライフを送って遊んでいるのだから当然です。そんな中、地道に編入の情報を集めてこの記事にたどり着いたあなたは、自分を誇りに思ってください。既にあなたは、数十名のランナーを追い抜いてきたのですから。人生は何が起こるかわからない。どうか最後まで走り切ってください。あなたもまた、近いうちに、後輩に向けて合格体験記を綴ることを祈っています。




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