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【体型維持】カロリー計算の理論とその方法について

目次

  1. カロリー計算とは

  2. 体型維持にカロリー計算が必要な理由

  3. カロリー計算の方法

1.カロリー計算とは

○カロリーと身体について
 カロリーとは、エネルギーの単位(kcal)です。人間は生きていくためにこのエネルギーを燃やすことでパワーを生み出しています。いわば燃料のようなものです。
 人間はエネルギー(kcal)を食事から摂取し、生命活動の維持や運動によって消費しています。
そして、消費しきれなかったエネルギーは脂肪となって身体に蓄えられます。これが一般的に言う‘太る’ということです。

2.体型維持にカロリー計算が必要な理由

○脂肪はカロリー換算できる
“1kgの体脂肪=9000kcal”
 体脂肪をカロリー換算するとこうです。正確に言うと、体脂肪には脂肪以外の物質が20%ほど含まれていると言われています。ですので、1kgの体脂肪を身体から落とそうと思ったら7200kcalを消費する必要があります。ただ、これだけでは‘7200kcalを消費する’とはどれほどの大変さなのかイメージがつきにくいと思いますので、順に説明していきます。

○摂取カロリーと消費カロリーを知る
 人間が健康的な身体を維持するにはもちろん食事が必要ですので、摂取するカロリーがあります。これと反対で1日生きていると消費するカロリーもあります。

・摂取カロリー
 1日の目安摂取カロリーを以下に示します。

厚生労働省HPより参照

男性はだいたい2000-3000kcal
女性はだいたい1500-2400kcal
これはあくまでも日本人を一般化した‘理想’の数値です。実際にみなさんが1日で食べたものから計算すると上記+500kcalくらいになるのではと思います。

・消費カロリー
 消費カロリーは以下の4つに分類されます。
これらの合計が1日の総消費カロリーです。
①基礎代謝(男性1500、女性1100)
②食事誘発性熱産生(男性250、女性185)
③身体活動代謝(男性750、女性550)
④トレーニング
①+②+③=男性2500、女性1835

 トレーニングをしない場合は、多くの人が
「摂取カロリー > 消費カロリー」となります。
つまり、1kgの体脂肪(7200kcal)を燃やすには食事制限による摂取カロリーの抑制だけでは限界があり、相当量のトレーニングが必要だということがなんとなくイメージができたでしょうか。
(トレーニングの種類、強度別消費カロリーについてはまた別の記事で書きます。)

3.カロリー計算の方法

 カロリーをコントロールして、体型維持に役立てるには自身の生活習慣や運動習慣に合わせて個別にカロリー計算をする必要があります。ここではご自身でカロリー計算をできるだけ簡単にできるよう順を追って説明していきます。

カロリー計算は以下の2ステップのみです。
A.食事を振り返り摂取カロリーを求める
B.年齢や生活スタイルに応じて消費カロリーを求める

A.食事を振り返り摂取カロリーを求める
〈市販の食品を食べた場合〉
 パッケージに記載の栄養成分表示からカロリーを確認してください。
〈自炊をした場合〉
 食材ごとにカロリーを確認し合算する方法が最も正確な方法ではありますが、かなり労力がかかりますので面倒かと思います。食品別で目安のカロリーを示している早見表がありますので、そちらから求めていただいて問題ありません。「摂取カロリー早見表」などで検索していただいたらすぐに出てきます。

B.年齢や生活スタイルに応じて消費カロリーを求める
 上記の①基礎代謝、②食事誘発性熱産生、③身体活動代謝、この3つを確定させるだけです。

①基礎代謝
 生命活動を維持するのに必要なエネルギー量のことです。身長、年齢、体重、性別によって求められます。下記の計算式(ハリス・ベネディクト方程式)に当てはめてください。(身長などを入力するだけで自動計算してもらえるサイトもあります。)
 男性: 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
 女性: 9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593


②食事誘発性熱産生
 簡単に言うと食事をした時に発生して消費するエネルギーのことです。こちらは、どんな栄養素(たんぱく質、糖質、脂質)を摂取したかで変わってきます。
たんぱく質のみ:摂取エネルギーの30%
糖質のみ:6%
脂質のみ:4%
摂取した栄養素ごとに求めるのは大変です。これらを混合するとおよそ10%と考えられますので、総摂取カロリーの10%として計算してください。

 総摂取カロリー×0.1

③身体活動代謝
 字の如く、身体活動によって消費するエネルギーのことです。消費するカロリーは日常生活の強度(立ち仕事の人、畑仕事の人、デスクワークの人など)によって異なります。トレーニングによって消費するカロリーもこちらの分類になりますが、ここでは無意識に消費するカロリーを求めることが大切なので一旦考慮しません。
 
 身体活動レベル×①基礎代謝量

身体活動レベルとその数値を下記を参考に調べてください。数値を計算式に当てはめて計算してください。

〈身体活動レベル〉
レベルI:生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
レベルII:座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
レベルⅢ:移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合

身体活動レベルと年齢に応じた掛率


 ここで求める消費カロリーは、日によって大きな差があるものではありませんので、一度求めてしまえばしばらくは固定値として捉えていただいて構いません。(見直しのタイミングは、生活の変化があった時)

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