動物とトラウマ

動物がトラウマを克服するのは難しい。
できても、安心感を得て、トラウマに対して抵抗する気概が強くなるというところまでだろう。

トラウマの精神的苦痛が、身体的記憶に深く結びつき、切り離すことが難しいのだ。
動物は、明確に、抽象的な思考を言語化することができないからである。
なぜそんなに自分が怖れるのかがわからないのだ。

身体に染みついた精神的記憶を消すには、後から理屈で(頭で)原因を明確化する過程が不可欠だと考える。

動物はそれができないから、トラウマを克服するのが難しいのだ。

逆に言えば、人間には克服する力がある、という事だ。

何が自分を生き辛くしているのか、何が自分を怖れさせているのかを(辛い工程にはなるが)、理解し、恐怖していた自分を認め、自分を許し、周りに認めてもらうことで、克服することができるのだ。