【薬剤師国家試験】各科目のポイント
こんにちは。やまぶきです。
今回もnoteをご覧いただきありがとうございます。
今回は、各科目のポイントについて書いていきます。
1.物理
物理化学
分析化学
放射化学
物理は難しいので、苦手でも最低限必須足切りを回避するようにしてください。特に、必須で出題されやすい有効数字、実験器具の問題を解けるように勉強してください。
また、理論では熱力学、反応速度、分子間相互作用、クロマトグラフィー、電気泳動、分光分析が出題されやすく、実践では放射、画像診断が出題されやすいので、直前にも確認してください。
難しい中でも正答率の高い問題を取りこぼさないようにするためには、以下がポイントです。
①過去問を解く際に登場する専門用語の意味を調べて理解し、説明できるレベルになる。
②「グラフ・図・表」に関して、どんな現象を表しているのかを考える。
③計算問題に関して、「公式」がどんな時に使えるのか、確認する。
放射については衛生でも出題されるので、早めに対策してできるようにしておくと、点数源にすることができます。
2.化学
有機化学
生薬
化学は物理と同様に難しいので、苦手でも最低限必須足切りを回避するようにしてください。特に、必須で出題されやすい立体化学、命名法、酸性度と塩基性度、生薬の生合成経路の問題を解けるように勉強してください。
また、理論では反応、NMRが出題されやすく、実践では生体分子、医薬品化学が出題されやすいので、直前にも確認してください。
生体分子(特に糖、ビタミン、アミノ酸)は生物や衛生でも頻出のためしっかり構造と特徴を覚えて下さい。
NMRと生薬と複素環はほぼ毎年出題されており、基本を覚えておくとある程度解きやすくなります。直前期に手を付けても覚えきれないので、早目に手を付けてください。
3.生物
機能形態学
生化学
分子生物学
免疫学
微生物学
生物は難しいですが、物理・化学・生物の中で点数を比較的とりやすいです。また、生物ができるようになると、他の科目も伸びやすくなるので、生物を早目にマスターすることをオススメします。
暗記量が多いため、たくさん復習することがとても大切です。過去問などのアウトプットを中心にして、周辺知識を固めてください。
また、生化学(特に糖、ビタミン、アミノ酸)は化学や衛生でも頻出のためしっかり構造と特徴を覚えて下さい。
また、機能形態学などは薬理や病態・薬物治療に繋がるので、繋げて勉強してください。
ただ、分子生物学の実験問題は例年難しいので、基本を押さえて選択肢を削ることができる程度にするのも重要です。
以上3科目(物理・化学・生物)は基礎科目、物化生としばしば言われ、土台となる科目であり、直前期に暗記しても結果に繋がりにくいため、一番最初に手を付けてください。
4.衛生
健康
環境
衛生は生物と同様に範囲が膨大で、暗記量が多いため、たくさん復習することがとても大切です。アウトプットを中心にして、周辺知識を固めてください。
「人口統計」はグラフ・表での出題が多いため、経年推移の理由を理解しましょう。「発がん物質」「食品添加物」「異物代謝」は構造式での出題が多いので、過去問をベースに覚えてください。
栄養素(特に糖、ビタミン、アミノ酸)は化学や生物でも頻出のためしっかり構造と特徴を覚えて下さい。また、放射については物理でも出題されるので、早めに対策してできるようにしておくと、点数源にすることができます。
5.薬理
薬理は平均点が高いため、しっかりと勉強する必要があります。
(その反面、勉強したら勉強した分だけ点数が伸びやすいです。)
薬理の作用機序は生物(特に機能形態学)の知識がとても重要になるので、生物と一緒に勉強したり、連問対策として治療、実務と一緒に勉強することをオススメします。
薬理は他の科目と一緒に勉強して、知識を結び付けていくと、暗記だけに頼る必要がなくなり、ラクに安定して得点できるようになるので、オススメします。
また、近年では「構造式」を用いた問題が増加しており、実践問題では検査値や症状から患者の病態を考察する問題が中心となって出題されています。これらは、過去問をベースとして、さらに周辺知識までしっかりと理解することで対応できるようになります。
過去問を中心に分からなかったら青本を見ることを繰り返してください。
6.薬剤
薬物動態学
物理薬剤学
製剤学
薬剤は近年、グラフや図を用いた問題が多く出題され、難化傾向にありますが、まずは過去問を理解して解けるようにしてください。また、基本的な公式は書けて意味が理解できるようにしておきましょう。(ストークス式、ノイエス・ホイットニー式、ニュートン式など)
薬物動態学では「ADME、薬物速度論」について偏りなく出題されます。理論では「輸送担体」「遺伝子多型」、実践では「TDMや投与計画」が頻出です。物理薬剤学では、図や表を読み取る問題が多いです。製剤学では、必須、理論では「剤形や容器の規定」に関する内容、実践では「DDS(放出制御製剤、ターゲティング製剤)」が頻出です。
チンダル現象やダイラタント流動など、直感的に分かりにくいものはインターネットで調べて動画などを見て、ビジュアル的に理解を深めることが大事です。
薬物動態学の計算問題は、苦手な人が多いですが、問題演習を積んで過去問を解けるようになる必要があります。その時に重要になるのが、全体を俯瞰し、今、どこの話をしているのか、頭の中でイメージしながら考え、図にすることがとても重要です。求めたい変数から逆算して計算するのがコツです。直前期に計算問題をやるのは時間がかかってしまうため、できるだけ早めに手を付けて、苦手を克服してください。
7.病態・薬物治療
連問対策として薬理、実務と一緒に勉強することをオススメします。
その疾患を一言で表現できると、付随して病態や検査値が分かります。また、連問の実務では実質的に病態・薬物治療の問題がよくあるので、実践の点数に繋がりやすいのが特徴です。
近年では、「症候・臨床検査」に関する内容の出題が多いため、各疾患を勉強するときには「代表的な症状や検査」についても確認しましょう。
生物統計学は特に検定手法の使い分け、グラフの解析をなどやや難易度の高いものも出題されるので、過去問に加えて予備校の模試などを通して、開放を理解してください。
8.法規・倫理・制度
法規は薬理と同様に平均点が高いため、しっかりと勉強する必要があります。
(その反面、勉強したら勉強した分だけ点数が伸びやすいです。)
物化生とは逆に、早目には手を付ける必要はありません。
過去問を中心に分からなかったら青本を見ることを繰り返してください。
9.実務
実務は法規と同様に、早目には手を付ける必要はありません。
実務は、各科目の総まとめというイメージを持ってほしいと思います。他の科目を勉強して身についてくると、自然にできるようになります。ただし、チーム医療、実務特有の計算問題、消毒薬、輸液なども別個に勉強する必要があるので、注意してください。
「医薬品関連(副作用、相互作用など)」は近年出題が多く、副作用は初期症状まで確認が必要です。相互作用は薬剤でも幅広く出題される重要範囲です。
「管理薬」「血液製剤」は法規と絡む範囲なので、両科目のポイントを押さえてください。
また、ポイントは、2日目の最後まで集中力を保つことができるかどうかです。普段から19時まで頭をフル回転させる訓練をすると、自然に2日目の最後まで集中力を保つことができると思います。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。
国家試験は様々な勉強方法があり、一概にこの勉強方法が正しいということは無いと思います。それぞれ向き不向きはあると思いますので、勉強方法の一つの例として参考にしていただければ幸いです。
国試については、詳しくは以下の記事をご参照ください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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