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EPIC GAMESのBandcamp買収が示唆するWEB3時代とエンタメの形〜総クリエイター時代の訪れ

 久々に驚かされたニュースでした。フォートナイトなどを擁する世界一のゲーム会社による買収です。Bandcampは、インディペンデントなアーティストに、主にはマネタイズ関連の必要な機能を提供するアメリカの会社で、この分野では老舗です。

 一見、不釣り合いな組み合わせですが、以下のコメントでロジックは通っているなと思いました。

Epic Gamesのストア担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのSteve Allison氏は「Bandcampは、新進気鋭のアーティストがファンからの直接的なサポートによって成功できるような素晴らしいコミュニティとビジネスモデルを構築し、音楽業界において最高の収益モデルと条件を揃えている」とコメントした。
「これは、あらゆるメディアでクリエイターを支援し、ファンと直接つながることを可能にするというEpicのアプローチにも密接に関係している」

https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1392604.html

 また、C-net Japanにはこんな記述もありました。

 Epic Gamesは2021年11月に「Guitar Hero」や「Rock Band」といった音楽ゲームシリーズを手がけるHarmonix Music Systemsを買収した。Harmonixは現在、Epic Gamesと共同で「フォートナイト」での音楽体験の開発に取り組んでいる。想定されているのは、人気の高いTravis Scott氏のゲーム内ライブや「サウンドウェーブシリーズ」イベントのような体験だ。このような音楽をテーマとしたライブや体験は、Epic Gamesが今後、メタバース関連の計画展開に向けた舞台を準備する上で、より大きな役割を果たすことになるだろう。

https://japan.cnet.com/article/35184348/

 バズワード化しているメタバースですが、音楽ということで言うと、ユーザー体験がどうなるかが一番大切です。トラヴィス・スコットのフォートナイト内でのバーチャルコンサートで成功事例を持っているだけに、ユーザー体験設計の精度にも期待が持てますね。

 メタバースにおける、音楽体験のイノベーションという分野で、いきなり真打ち登場なのかもしれません。Bandcampは広くDIYのアーティストへのリーチを抱えていますので、一部の著名アーティストだけではなく、アーティスト主導で一般化させていくという流れにも期待感持てますね。

 デジタルテクノロジーが、職人的にスキルアップをしなくても様座な表現を可能にしています。楽器の練習を何年もしないとできないことが、DAWソフト上にオーディオデータで貼ればできるようになったのが象徴的です。絵を描く、動画を編集するすべての領域で同様のことが起きていて、ざっくりいうと、センスとタイミングがクリエイターにとっての重要なポイントになっています。
 そんなクリエイター77億人時代に、メタバースの世界が訪れるわけです。n次創作が拡散の肝になるでしょうし、コミュニケーションとクリエイションが融合していくことになるのは必然です。そこで何が起きるのか、どんな作品が生まれてくるのか、僕にもまだ想像できていませんが、かならず訪れることだけは確信しています。

 EPIC GAMESのbandcamp買収に驚きながら、改めて近未来の表現について考える機会となりました。そして、未来を切り拓くのはスタートアップ経営者の迅速かつビジョナリーな決断だなと、これも改めて思います。日本からもそういう起業家をどんどん出していきたいです!

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