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あつおちゃん

相変わらず、どうやって開いていくのかを考えている。
「旧門谷小学校での活動」と「山」を。

旧門谷小学校で展覧会を開催すると、ありがたいことに名古屋周辺の都市圏からも一定数お客さんが来ていただける。
しかし、やはり最も多いのは豊川市や豊橋市など東三河の都市圏からのご来場者だ。
旧門谷小学校のある新城と豊川、豊橋などは、一本の河川でつながっているし、地域をつなぐ主要道も通っているので当然ことでもある。
そして、文化的にもつながっているエリアなので昔から愛着がある。
そんな東三河を拠点に活動を続けるペインターの一人に鈴木淳夫(すずきあつお)さんがいる。
彼は一貫して、塗り重ねた絵の具を彫るという手法で絵画を制作している。
あつおちゃんと呼ぶような仲ではないが、アーティストが周辺に少ない中で、割と近いところに精力的に活動を続けている方がいるのはとても心強い。
それに、彼は過去に2度旧門谷小学校での展覧会に参加してくれている。
そんなこともあって、11/7、彼に話を聞きに行ってきた。

彼と会う時は決まってカレー。
私がベジタブルメニューのあるところでお願いするためだ。
聞きたかったのは、もちろん旧門谷小学校での活動をどうしていこうかね、という相談。
彼の作品は絵画であるため、旧門谷小学校のような空調のない場所での展示にはいろいろとリスクがある。
それに、彼の作品や活動自体、旧門谷小学校のような展示しづらい場所でなくとも、ホワイトキューブで成立する。
そんなことも頭に留めつつ、何となく、門谷に拠点を置きながらもより広域な場所を視野に入れたいと思っていたので、門谷小で制作または展示された作品を別の場所で展示することについて、どう思うか、そこに何かしらの意味があると思うか、を尋ねてみた。
「山を開く」ことを来年のテーマにしたい、というのも言い添えて。

その返答は決して否定的ではなかった。
むしろ、やり方によっては意味があるのかも、という雰囲気も漂っていたように感じた。
彼の口から、大和由佳さんが2017年に旧門谷小学校で制作展示した「アルバースの洗濯」の話が出る。
もし外で展示をするなら、これまで展示してきたインスタレーション作品を別の形で見せてはどうか、という提案だった。
その方が、門谷という場所やそこでの活動を外部に伝えるのにはちょうど良いのでは、という話だ。
なるほど、確かにそうだ。
とても自然な流れ。
彼は、「アルバースの洗濯」がその後名古屋で別の形で展示されているのを観た経験を引き合いに、そういう見せ方の工夫がある方が良いのでは、と助言をくれた。
何となく、少し前に進めそうな予感が。

帰宅後、彼からメールが。
私が話していた、こことか展示できないかな、というその場所について、いくらか調べて分かったことを教えてくれた。
情報ももちろんありがたいが、その協力的な姿勢が身にしみる。
そうそう。
今回の訪問で一番感じたことは、これまで旧門谷小学校での展覧会に参加してくれたアーティストに話を聞くことの有意義さだ。
機会があれば、他の方々からも率直な意見を伺いたい。

鈴木

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