赤いカーネーションがeチケットに替わる令和の母の日

母の日に赤いカーネーションを贈る風習が根付いて久しいですね。
この花が持つ赤色は、「健在な母への愛と感謝」を象徴し、母性を称える重要な役割を担ってきました。

アメリカのアンナ・ジャービスが白いカーネーションを通じて母親への純粋な愛を表現しようとしたのが始まりで、それが日本に渡り、赤いカーネーションは「生きている母」への賛歌として、母の日のシンボルへと変化していったのです。

母の日が近づくと、至る所で赤やピンク、白のカーネーションが店頭を彩ります。
花業界にとっては、年間を通じて最も重要な時期の一つとなっています。

最近の母と子の関係性には、昔と違った特徴があるかもしれません。

共働き家庭の増加や多様な家族形態の認知が進む中で、母親の役割は家庭内での役割だけでなく、社会活動にも広がっています。
これにより、母と子の間のコミュニケーションも対等でオープンなものに進化しており、子どもの自立心を尊重する育児スタイルが推奨されています。

この変化は、母の日の祝い方にも影響を与えているのではないでしょうか。

冒頭に記載した通り、以前はカーネーションを贈る文化が主流でした。

しかし、最近では、物質的なギフトだけでなく、経験や時間を共有することが重視されるようになっているようです。

たとえば、共に過ごす時間を贈る体験型ギフトが増えており、食事を一緒に楽しむ、旅行をプレゼントする、料理教室やフラワーアレンジメントのクラスに一緒に参加する等もあるかもしれません。

また、SNSを通じてデジタル母の日カードを送るという新しい形も見られます。

デジタルカードやオンラインギフトの利便性は非常に高く、忙しい日常の中で時間を見つけてショッピングに行く手間を省けます。
また、遠方に住む家族や友人への贈り物としても、瞬時に感謝の気持ちを伝える手段として有効です。

デジタルカードは、母の日当日でも贈れるので、すぐに準備できて便利ですね。
プレゼントの選択肢が増えたことは良いことだと思います。

一方で、花屋でカーネーションを注文し、店員さんと「お母様はおいくつなんですか~?」などと会話を弾ませる機会が無くなってしまうのは味気ないな、と思ってしまう今日この頃。

カーネーションが枯れるまで、最後まで大切にしてくれていた母の姿が懐かしい。

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