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呼吸の大切さ

人間は1日に何回呼吸しているか皆さん知っていますか?

人は1分間に約15回、1日に換算すると約2万回もの呼吸をすると言われています!

男性の1日の平均歩数は6794歩、女性は5942歩(厚生労働省「国民健康・栄養調査(H30年)より)なので2万回と言う数字はとても多いことがわかるかと思います。
呼吸は人が生きていく上で切っても切り離せない関係となっているのです。普段意識することなく、何気なく行っている呼吸ですが、意識せず行うからこそ正しくスムーズに呼吸をすることが大切なのです。

今回は、
①呼吸が整っている人・整えていない人
②呼吸の仕組み
③どのような呼吸か良いのか
④呼吸がスムーズに行えていない状態「リブフレア」
の4項目についてまとめていきたいと思います!

①呼吸が整っている人・整っていない人


呼吸が整っているかどうかで体にどのような影響があるのかまとめてみたいと思います。

・呼吸が整っている人の特徴

1.姿勢が良い
呼吸が整っている人は姿勢も良いです。逆に考えると姿勢が良い人は呼吸も整っていると言えると思います。姿勢が悪くなると骨格や筋肉のバランスが崩れてしまい呼吸が浅くなってしまいます。

2.体幹がしっかりしている
呼吸が整うと姿勢も良くなるので体幹の筋肉が効率よく働きやすくなります。

3.自律神経が整う
吸うときには交感神経(興奮状態)、吐くときに副交感神経(リラックス状態)となるため、吸う・吐くのどちらかが上手く行えないと自律神経の乱れに繋がります。

4.疲れにくい
深い呼吸ができると一回の呼吸で酸素を全身に送ることができるため、疲れにくいです。また、姿勢が整い、筋肉のバランスも整うため無駄な筋力が必要なくなり疲れにくいと言えます。

このように呼吸が整っているだけでメリットがたくさんあると言うことが分かると思います!

では次に呼吸が整っていない人の特徴に行きますが、何個当てはまるかチェックしてみてください。

・呼吸が整っていない人の特徴

1.姿勢が崩れている
呼吸が整っていない人の多くは猫背だったり反り腰だったりします。猫背だと呼吸に大切な胸回りが固まるため呼吸が制限されてしまいます。反り腰では体を反ってしまうために肋骨の動きも悪くなり呼吸が十分に行えません。

2.息を吸うときに肩をすくめてしまう
呼吸に必要な筋肉が働いていないために首周りの筋肉が代わりに働いている状態です。

3.吸うときにお腹が膨らまない
お腹周りの緊張が強い人に見られます。

4.吸うときに肋骨が外側に広がらない
胸回りや肋骨付近の柔軟性が低く、動きが悪い人の特徴です。

5.疲れやすい
浅い呼吸になってしまうと、一回あたりに体に送られる酸素の量が少ないためより多くの呼吸が必要となり疲れやすくなります。また、体幹が安定しないため無駄に多くの筋肉を使ってしまうことにも繋がります。

皆さんはいくつはてはまりましたか?
1つでもはてはまったという人は要注意!
最後まで読んでスムーズな呼吸を手に入れましょう!

②呼吸の仕組み

それでは、呼吸とは何か、そしてどのように行われているか説明していきます。

呼吸とは外気から酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出してガス交換を行うことです。人は活動するためにはエネルギーが必要ですが、そのエネルギーを作り出すために必要なのが酸素です。そしてエネルギーを産生した副産物として作られる二酸化炭素を排出することも呼吸の役割です。

次に呼吸が行われるメカニズムを簡単に説明します。
呼吸は肺がポンプのように収縮することで行われるのですが、肺自身で動くことはできません。
胸郭と呼ばれる肋骨(左右に12本ずつ)、胸骨、胸椎(背骨の一部で計12個)からなる空間の容積の変化によって肺が伸ばされたり縮むことで呼吸が行われるのです。


そして、胸郭の容積を変化させる方法は大きく分けると2つあります。
1つ目は胸式呼吸で、2つ目が腹式呼吸です。今回は腹式呼吸について詳しく説明します。
腹式呼吸は横隔膜の動きを使って行う呼吸法です。
横隔膜が収縮すると、横隔膜は下に降りるためそれに伴って胸郭が上下に拡大し、空気が取り込まれます。反対に横隔膜が緩むと横隔膜が上に上がり胸郭が狭くなることで息を吐くことができます。

この腹式呼吸が優位に使えることが呼吸においてポイントとなります!

③ どのような呼吸が良いのか

腹式呼吸がポイントだと書きましたが、具体的にどのような呼吸がスムーズに行えているのかを説明していきたいと思います!

息を吸うとき
・横隔膜が下がる
・お腹の筋肉(腹横筋)が広がる
・骨盤底筋が下に下がる
これらの働きによって
・肋骨が外側に開く
・背中(胸椎)が少し反る
・お腹が膨らむ

息を吐くとき
・横隔膜が上がる
・お腹の筋肉(腹横筋)収縮して縮む
・骨盤底筋が収縮し上に上がる
これらの働きによって、
・肋骨が内側にしまる
・背中(胸椎)に丸みができる
・お腹がへこむ

このような呼吸が行えることで腹部の上側(横隔膜)、前側(お腹)、後ろ側(腰)、下側(骨盤底筋)の4方向が上手く強調しあい腹部の圧が高まり、良い呼吸に繋がります!

では、自分の呼吸がスムーズにできているかどうかを簡単に評価できるチェック方法を紹介します。

まずお腹側から触ることのできるの1番下の肋骨を確認し、その左右の肋骨が作る角度を確認してみてください。
この角度がだいたい90度になっているのが良い状態とされています。
簡単に評価するには肋骨の部分にノートの角などを当ててみるとわかりやすいと思います。

④呼吸がスムーズに行えていない状態「リブフレア」

呼吸がスムーズに行えていない状態の例として一つに「リブフレア」というものがあります。

リブフレアとは肋骨が広がっている状態のことで、先程紹介したチェック方法で90度以上の人はリブフレアにあたります。お腹を触るといつも肋骨が出ている人も特徴の一つです。

横隔膜が縮んだり(緊張)、緩んだりすることで上下に動き呼吸ができるのですが、リブフレアの人は肋骨が広がっているために横隔膜が常に緊張状態にあります。

つまり、リブフレアの人は上手く息を吐くことができなくなってしまっているのです!

横隔膜が常に緊張しているため緩んで横隔膜が上がりにくくなっているのですね。

リブフレアになると、
・首筋への疲れが大きくなる
・背中、肩周りが凝りやすくなる
・頭が前方に出るような姿勢になる
・腰がだるくなる
・上半身の柔軟性が低下する
などと言った負の側面がたくさんあります。

ではリブフレアはどのように治すのでしょうか?

リブフレアの特徴は肋骨が広がっていること、そして息がしっかり吐けないことにあるので、この2つを改善することが大切になります。

具体的なエクササイズを2つ紹介します!

1.四つ這い姿勢での呼吸
○まず四つ這いになり、背骨を天井方向に突き上げます。これによって肋骨が内側に閉まります。
○この状態をキープしたままで、ゆっくりと5秒かけて息を吸います。
○そして5秒かけて吐きます。
○最後に息を吐き切ってから5秒間息を止めてキープします。
この呼吸を3セット行います。



2.肋骨を内側に寄せて呼吸
左右の肋骨を両手を使って両方向から挟み、肋骨を中央にしめ、下に下ろしながら呼吸を繰り返していきます。
吐くと同時にさらに肋骨を中央かつ下に押していくと良いです。
肋骨を狭めるため息苦しさを感じるかもしれないですが5〜10回繰り返していきます。

今回は呼吸が正しく行えていない状態としてリブフレアを紹介させて頂きました。
リブフレアはちょっとした緊張や嫌なことがあったりしても起こりやすいのです。なので呼吸への意識を常に持ち、毎日呼吸をリセットしていくことが大切になります!
今回紹介した2つのエクササイズを日常生活に取り入れ、疲れにくい体を手に入れてください!

最後まで読んで頂きありがとうございました😊

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