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仕事のモットー──僕はこんなことを考えながら働いてきました

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今の若い人に通用するかどうかは知りませんが、僕はいろいろ仕事を重ねて行くうちに、こんなことやあんなことに思い至りました、という感じの寄せ集めです。
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#老害

僕がサラリーマン最後の日に語ったこと

2022年6月30日を以て株式会社毎日放送(MBS)を雇い止めになりました。 たまたまその日が定例の会議の日で、その席で挨拶めいたものを求められ、少し喋りました。以下はその時の内容を思い出しながら、少し添削、加筆修正したものです。 When I'm sixty-four最近頭の中でずっと鳴っている音楽があります(こういうのを英語では earworm = 耳の中に虫がいる、と言ったりするようです)。 それは The Beatles の When I'm Sixty-fou

下手になったベテラン歌手のように

若かった頃に大好きだった歌手っていますよね? 自分にとって憧れの的だったそんな歌手がテレビの懐メロ番組に出ているのを観るのはなんかうら寂しい気持ちになったりするもんですが、それだけではなくて、その歌手が年老いて歌がとても下手になっていたらどうでしょう? そういうことってありますよね? 悲しいですよね? 淋しいですよね? ここで具体名を何人か挙げたら、きっと皆さん「そうそう!」と頷いてくれると思うのですが、なんか一段と淋しさが増しそうなのでやっぱりやめておきます。 もちろ

ジジイと野獣

facebook上で知人が、「老害によって会社の改革が進まない」みたいな記事をシェアして嘆いていたので、コメント欄に「ジジイ死すべし。ジジイが書いてるので間違いない」と書いておいた。 「ジジイ死すべし」というのは「野獣死すべし」をもじったつもりだったのだが、分かってくれただろうか?(笑) で、その何日か後に大阪に行って元の部下と食事をしていたら、彼女もまた「上司が思った通りに動いてくれない」と言って嘆いていた。サラリーマンの上下関係というのはどうしてこんなに難しいのだろう

醜く老いてはいけないな

昔、「けっ、情けないのう」と吐き捨てるように言われたことがあります。 プロフィールにも書いているように僕は大阪の放送局に務めているのですが、本社の営業局の部長をやっていたときのことでした。 席にいてふと顔を上げたら、もう随分前に会社を辞めた OB が横に立っていたのです。彼は僕ではなく、僕の隣に座っていたチーフ・スポット・デスクの M君にいきなりこんな風に話しかけました。 「おい、ウチは今何位や?」 何位というのはスポットCM の売上の順位を指しています。我々は、少し