マガジンのカバー画像

回石進

28
詩、俳句、小説などはこちらに貯めていこうと思います。Twitterでも呟いてます。
運営しているクリエイター

#ポエム

泣かずに飛べた日の朝に

夢で見たあの大地

僕は怖くて泣いていた

何度も何度も飛び出そうとして

脚の震えを拭っていたんだ

雲が象を描いた空で

僕は空想を輝かせていた

何度も何度も繰り返してみて

胸の震えを感じていたんだ

踏み締めた道が描いた地図を

眺めて僕は空を見上げた

虚しく咲いた心の花に

今日もジョウロを傾けている

虚な瞳で眺めた空は

どこかの夢と似通っていた

何度も何度も思い返して

"ホ

もっとみる

アネモネ

荒廃した街の片隅で

赤いアネモネを見つけた

土埃にそよがれながら 色鮮やかに揺れる

今まで守り抜けたものなど無い私だが

ただそのあどけない輝きに

心が奮えた

いつも争いの元など勝手なものだ

当人達ですらその目的を忘れていく

そんなことなど知るべくもなく

花はいつもただそこに咲いてるだけだ

私は立ちあがり立ち去る

アネモネが踏み荒らされないことを願って

夜に立つ

雨の日は電柱に寄りかかって
水溜りの中の未来を見つめる

雨粒の波紋が何度も何度も私の未来を
キャンセルするんだ

街の明かりを映すアスファルトが未来は此処だと教えてくれた。
そうさここに逃げ場はないんだ
いつもそうだろ目を覚ますんだ

本当の夜が私を呼んでる
黒い車が通り過ぎたら
私の時間が回り出すから

閉じた瞼に力を込めて
あなたに伝える私の気持ち
また逢えるだろうから忘れないでね

開いた

もっとみる