「できている」の基準を上げる〜本当の成長のために必要なこと〜
みなさん、こんにちは。
今日は今年最後の大会が行われました。ここ最近チームとしての成長が見られ、目標に向かって前進し続けていました。これまでの子供達の努力もあり、ここ最近の試合ではかなりの成長が見られるようになっていました。
しかし、今日の試合は1勝1敗。
今の基準値では、まだまだ届かないことを痛感しました。
今回は、目標を達成するために"できた"の基準値を高くしていく必要があると感じ、この記事を執筆することにしました。ぜひ最後までご覧ください。
はじめに
「もう十分できています」
「これくらいで大丈夫です」
指導者として、このような言葉を聞くたびに強い危機感を感じます。なぜなら、この「できている」という意識こそが、さらなる高みへの成長を妨げる最大の壁となるからです。
「できている」という落とし穴
多くの場合、「できている」という判断は、その人の中の「基準値」によって決まります。
例えば、ある選手が言います。
「ストレッチはしっかりできています」
しかし、その内容を具体的に見てみると、時間はわずか5分程度。動作は雑で、意識は散漫。本当に「できている」と言えるでしょうか?
基準値の違いが、その後の成長を決める
同じ「できている」でも、その基準値には大きな差があります。
基準値が低い選手は、形だけできればOK、人並みにできればOK、という意識で満足してしまいます。一方、基準値が高い選手は、完璧な形を求め、細部にまでこだわり、どこに効いているのかという意識までし、常に質の高さを追求し続けます。
この小さな差は、時間とともにさらに広がっていきます。
なぜ基準値は下がりやすいのか
最も大きな要因は、周りとの比較です。「他の人もこれくらいだから」「これで十分じゃないか」という思考が、自らの基準値を押し下げていきます。
また、慣れによる妥協も大きな要因です。「いつもこれくらいで大丈夫だった」という経験が、より高みを目指す意欲を鈍らせていきます。
さらに、これまでの成功体験が、時として慢心を生みます。「これまでうまくいってきた」という実績が、逆に成長の妨げとなることもあるのです。
基準値を上げることの重要性
より高い基準で物事を見ることで、今まで気づかなかった改善点が見えてきます。細部への意識が高まり、質の向上につながっていきます。
「できている」の基準を上げることで、新たな目標が生まれ、限界と思っていた壁を超えるきっかけともなります。また、高い基準での取り組みは、本質的な力の向上につながり、予期せぬ状況でも対応できる余力を生み出すのです。
日本一になることが目標なら"できた"の基準を日本一に設定しなければなりません。その基準の一つ一つを目標に近づけていくことで目標達成へと確実に近づいていくはずです。
基準値を上げるための心構え
まずは、現状の「できている」を疑ってみましょう。本当に十分なのか、もっと良くできる部分はないのか。
ストレッチの例でいうと、理想の形を明確にすることです。プロフェッショナルの取り組みを研究し、より高いレベルの目標を設定する。「まあいいか」を許さず、一つ一つの動作に意味を持たせる。そんな姿勢が重要です。
おわりに
「できている」は、成長の終着点ではありません。むしろ、新たな成長のスタートラインとなるべきものです。基準値を上げることは、時に不安や戸惑いを伴います。しかし、その不安こそが、あなたの成長を後押しする原動力となるのです。
「これで十分」と思った時こそ、もう一段高い基準値を設定してみましょう。そこにこそ、さらなる成長のチャンスが待っているはずです。