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【#DraftRank21】第1回結果とセンバツ注目選手

どうも、やまけん(Twitter:@yam_ak_en)です。
3月1日から、以前こちらのnoteでも告知させていただいた「ファンが選ぶドラフト候補ランキング」(#DraftRank21)の第1回を実施させていただきました。今回は、その結果をご報告させていただきます。

※本イベントの詳細については以前のnoteをお読みいただけると幸いです!

最初に

上記noteにも記載していますが、今回のランキングは完全ウェーバー制のドラフト会議のような形で進行しています。ウェーバー順は毎回変更する予定ですが、ウェーバー順の変動により選手の順位も多少の変化が発生します。
各回、±3位程度は「誤差」として認識していただけると幸いです。

投手編①:全体1位は大学生サウスポー 高校生が続く形に

まず、投手編は上記のような結果となりました。
今年は現時点で150キロ超の速球を投げる高校生投手が複数おり、高校生投手豊作年と言われておりますが、全体1位は佐藤隼輔(筑波大)投手となりました。左腕で150キロ以上の速球を投げ、スライダーとチェンジアップで奪三振を量産できること、大学2年で侍ジャパンを経験した実績も考慮し、今回の1位となりました。2位、3位に名前を連ねた小園健太(市和歌山高)投手、畔柳亨丞(中京大中京高)投手は今月開催される選抜高校野球大会に出場するため、センバツ後に実施される次回会議の際に変動があるか、注目です。

投手編②:地方大サウスポーが10位にランクイン!法政三浦は…

10位にランクインしたのは隅田知一郎(西日本工業大)投手。西日本工業大は九州地区大学野球連盟に属しており、昨年のドラフトでヤクルトに育成4位指名された丸山翔大投手が初めてのプロ輩出となりました。
大学での全国大会出場経験はなく、一般知名度も現時点では決して高いとは言えない隅田投手ですが、最速150キロの速球を投げ込む左投手で、ドラフトでは上位指名も狙えます。
10位で隅田投手を選択したたばすこさんからは

「一気に球速が上がり、まだまだ伸びるのではないかという将来性への期待、強いストレートが投げられる左投手は貴重であることを理由にこの順位で指名しました」

と、速球派左腕という希少性と今後の伸びしろへの期待が高評価に繋がったと教えていただきました。

一方、12位となった三浦銀二(法政大)投手に対しては、身体的スペック、WHIPなどのレベルで見た時の不安定さ、高校生投手の代替候補として見た時にインパクトに欠ける点などから「やや順位が高い印象」といった意見も出ました。実際に本会議に参加していただいているメンバー以外にもSNS上での評価が分かれている印象で、高校時代からの実績現在のスペック・成績のギャップ評価のバラツキの要因となっているのではないかと感じました。このように話題があがった三浦投手ですが、会議期間中に実施された横浜DeNA二軍との練習試合に先発し、4回1安打7奪三振1失点とプロ相手に好投を披露しており、今年の更なる飛躍が期待されます。

投手編③:都市対抗決勝先発投手がリリーフ評価 難しい適性判断

今回の会議では現在チームで務めているポジションではなく、プロ入り後任せたいポジション(投手なら先発orリリーフ)で指名することがルールとして決まっていました。その中で、複数のメンバーから「先発として指名するか、リリーフとして指名するかが難しい」という意見が出ました。

具体的に名前が挙がったのが、30位で指名された朝山広憲(Honda)投手。社会人1年目の昨年、都市対抗野球で決勝戦を含む3試合に先発し好投を披露していましたが、今回はリリーフとしての指名になりました。

コーナーに丁寧に投げ込む制球力と空振りを奪えるスプリットを武器に、NTT東日本との都市対抗決勝戦では8回1失点で役割を十二分に果たすなど、社会人レベルで見たら優秀な先発投手であると言えます。一方でストレートの平均球速は130キロ台後半~140キロ台前半と右投手としては平凡であり、プロの投手に混ぜると遅い部類に入るとも言えます。
大卒社会人で年齢も今年24歳であるということを考慮するとここからの球速の大幅な上昇は容易ではなく、それならば短いイニングで出力を上げた投球をする方が向いているのではないかという判断からリリーフとしての選択になったのではないかと推測されます。

先発、リリーフとしての適性を判断する上では、直球の球威・球速、コントロール、スタミナ、球種、決め球など、さまざまな側面からの判断が必要となり、各投手の能力をより深堀りする必要がありそうです。

野手編①:大砲候補を抑えて1位となったのは…

続いて野手編。阪口樂(岐阜第一高)選手や正木智也(慶応義塾大)選手ら将来の大砲候補を差し置いて1位となったのは、野口智哉(関西大)選手となりました。

野口選手はフルスイングと強肩が持ち味のショートで、下級生時代から大学日本代表候補にも選出されている実力者です。実は1位に選択したのは自分ですが、

・関西学生リーグ5季(3年春は中止)中4季で打率.350以上を記録している点
・肩の強さを中心とした総合的な身体能力と大学での経験からプロ入り後もショートを中心に複数ポジションを任せられそうな点

などを理由に1位に選出させていただきました。

野口選手の代名詞でもある身体を大きく使ったフルスイングは、時折「プロに適応できるのか」といった否定的な意見も見かけますが、最近プロに入る選手を見るとアマチュア時代に多少メカニクスに粗があった選手でも早期に改善が見受けられる事例が多く、野口選手もプロの世界に入ればフルスイングはそのままに最適な形に出会えるのではないかと期待しています。

豪快なフルスイングとは裏腹に、リーグ戦通算2本塁打と意外にも長打が少ない点が気になりますが、バットを振る力自体はあるのでひとつのきっかけで開花しそうな予感は漂わせています。今年のリーグ戦でのアピールによって「1位候補」に相応しい選手となってくれることに期待しています。

野手編②:粒揃いの大学生捕手 1番人気は?

今年は大学生の捕手に好選手が揃っており、今回のランキングにも5選手が名前を連ねました。その中で1番人気となったのが9位で指名された古賀悠斗(中央大)選手です。

高校時代に日本代表の経験もある古賀選手は1年時から出場機会を掴み、今では押しも押されもしない正捕手となりました。キャッチングやスローイングなどの捕手能力に長けた守備型のキャッチャーであると言えます。
古賀選手と比較されたのが18位で選択された福井章吾(慶応義塾大)選手と26位で選択された岩本久重(早稲田大)選手の2人。9位で古賀選手を選択したY.MIURAさんはこの2人と比較しながら

順位付けの決め手になったのはリード面です。
3選手とも直近2年間で主力選手として優勝を経験していますが、優勝した際にバッテリーを組んでいた投手を見てみると選手の層やエースの力という面で早稲田と慶應は抜けています。中大は力でねじ伏せる投手が少ない中で、コンビネーションで打ち取っていく投手をうまく操縦して勝ちを積み上げられたことは捕手としてリード力がある証だとも思います。
1年時に入れ替え戦という地獄を経験し、1年後に跳ね返すことができた努力や真の強さも評価してあげたいです。

と古賀選手のリード面を高く評価しています。

また18位で福井選手を選択したARAさんは

捕手技術は古賀選手、岩本選手が優れていると思いますが、ここ数年の指名傾向を見た時に、捕手は守備技術に加えて打撃面の要求が上がりつつあると感じました。
慶大の先輩である郡司裕也(中日)選手が大学4年時に守備が良くなったこと、プロ入り後にキャッチングが良化する選手も増えていることを踏まえると、打力に優れた福井選手は思ったよりも評価されているのではないかという解釈で岩本選手より上の序列にしました。

と打撃にフォーカスして福井選手が大学生捕手2番手の位置付けとなったことに触れています。

この他にも久保田拓真(関西大)選手や古間木大登(東農大北海道オホーツク)選手など地方にも好捕手がおり、今回ランクインしなかった選手の中でも福永奨(國學院大)選手や大友宗(帝京大)選手など今年の飛躍が一層楽しみになる選手もいるため、大学生捕手からは目が離せません。

野手編③:正木のドラフト順位は?正木に続く右の大砲候補は?

野手3位にランクインした正木智也(慶応義塾大)選手。高校時代から抜群のスイングスピードと飛距離を誇り、まさに「天性のスラッガー」と呼ぶに相応しい選手です。大学生左打者ではランキング1位の野口選手以外にも10位の川村友斗(仙台大)選手や11位の梶原昂希(神奈川大)選手、13位の中山誠吾(白鴎大)選手など肩を並べる選手がいるように思いますが、大学生右打者では現状正木選手が頭一つ抜けた存在であるといっても過言ではありません。

一方で走塁や守備など、打撃以外に特別惹かれるものがなく、押しも押されもしないドラフト1位候補かと言われるとまだ疑問符がつくのも事実です。武器とする打撃で高校生や社会人も含めた他の選手とどれだけ差をつけられるかがドラフト指名順位の鍵を握りそうです。
ちなみに今春のオープン戦では本職の外野ではなく一塁守備にも挑戦しているようです。

その正木選手に続く大学生右打者の候補として、47位で指名された池田来翔(国士舘大)選手、今回はランク外となった鵜飼航丞(駒澤大)選手、小椋元太(東北福祉大)選手、福元悠真(大阪商業大)選手らの名前が挙がりました。いずれの選手も好打者であることに間違いはありませんが、やはり正木選手と比較すると決め手に欠ける点はどうしても否めません。今春のリーグ戦でどれだけアピールできるかによって今後のランキングも大きな変動が見られると思うので、非常に楽しみです。

次回:4月1日開催予定!センバツ注目選手は?

第2回はセンバツ終了後の4月1日から開催を予定しています。高校生は一冬で別人のように成長する選手も多く、毎年のようにセンバツでその成長ぶりに驚かされる選手がいます。高校生に関しては今回ランクインした選手も、ランク外となった選手も次回会議では評価が大きく変わっている可能性もあり、例年以上に楽しみです。

今回ランクインした選手からは、

投手:小園健太(市和歌山高) 畔柳亨丞(中京大中京高) 松浦慶斗(大阪桐蔭高) 木村大成(北海高) 関戸康介(大阪桐蔭高) 達孝太(天理高) 伊藤樹(仙台育英高) 小畠一心(智弁学園高)
野手:池田陵真(大阪桐蔭高) 前川右京(智弁学園高) 大塚瑠晏(東海大相模高) 宮下朝陽(北海高) 瀬千皓(天理高) 髙木翔斗(県岐阜商高) 松川虎生(市和歌山高) 小澤周平(健大高崎高) 森川倫太郎(健大高崎高)

がセンバツに出場します。上記選手に加えて、今回ランクインしなかった選手の中で参加者の注目選手として

投手:福島蓮(八戸西高) 石田隼都(東海大相模高) 阪上翔也(神戸国際大付高) 代木大和(明徳義塾高) 坂本安司(大崎高) 毛利海大(福岡大大濠高) 京本眞(明豊高) 太田虎次朗(明豊高)
野手:大島正樹(敦賀気比高) 中川勇斗(京都国際高) 畑中未来翔(鳥取城北高) 川口翔大(聖カタリナ高)

といった名前が挙がりました。

また、大学生のオープン戦や社会人のJABA東京スポニチ大会も並行して開催されるため、そちらからも目が離せません。

緊急事態宣言の延長により、球場での観戦を制限される場合もありますが、引き続き本イベントを通じて今年のドラフト候補の選手を紹介し、魅力を発信していければと思います。第2回もお楽しみに!

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