高齢者医療でのSNRIの雑感
高齢者医療でのSNRIの雑感です。
デュロキセチン(サインバルタ)
特養を専ら担当してからとんと見なくなった薬剤です。
個人在宅の時はチラホラ見ていた薬剤でした。
使う分野が異なる為見なくなった気もします。
やはりがん末期での使用が多いのかと感じます。
SNRIですががん性疼痛特に痺れに対してにも使用する薬です。
用量は20〜60mgとなっておりますが、製剤が20mgと30mgとなっており組み合わせ次第で20、30、40、50、60とできますが、やはり10mgずつ調整できたほうが便利かなと。
ミルナシプラン(トレドミン)
たまに見かける程度になりましたが、でもたまに出てくる薬。
用量も12.5〜100mgと幅広く、製剤も12.5、25、50mgとあり調整しやすい。
しかも作用時間は比較的短いのでちょっと試したい時に使いやすかと。
専門の先生が使うのも良く分かる気がします。
え!でも高齢者は最大量60mg??
あーだから15mg製剤があるんですね。
イフェクサー(ベンラファキシン)
新しめの印象。てか、新しい。
まだこれを投与されてる高齢者の方はあまり見たことないですね。
でも、評判ではマイルドな作用とそれなりに忍容性の良い感じです。
最後に
高齢者に対してSNRIはあまり使う事ありませんね。
恐らく陽転の副作用を考えると使いづらいかとは感じます。
SNRIだけでなくSSRIも同様かと思います。
この類の薬は再取り込み阻害作用でして、生体の機能、言い換えると体調に依存しやすいかと思います。
その為、効きすぎて陽転してしまう事もあります。
高齢者の医療では、脇役的に使用されているかと感じます。
高齢者の抑うつ状態にも使いますが、ミルタザピンなどと併用するパターンもたまに見ます。
その他高齢者には、認知症が進み食欲が低下してきた時などにも使う先生もいるようです。
なので高齢者の方には上記3剤の内、比較的半減期の短いミルナシプランが使われているのかと思われます。
薬剤師は服薬指導でこの手の薬を見たら抑うつ症状から確認するのではなく、バイタルが低下してきている事から話に入ると良いかと思います。
デュロキセチンの場合は痺れや痛みの方で使う事の方が多いですね。
以上雑感失礼しました。
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