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暑がりでも更年期世代に冷たいものをお勧めしない理由と対策

気温が低くなって来ると、途端に寒く感じる人がいます。

そもそも、温める力が弱い人や、疲れが溜まっている人、首元、手首、足首、お腹を出している人、胃腸が弱く要らない水分(どぶの水)を体に溜めている人、筋肉が少ない人、病み上がりの人・・・などは寒く感じやすいものです。

逆に、周りが寒いと言っていても寒さを感じないか逆に暑く感じる人もいます。

更年期世代以降の女性の中には、足元は冷えるけれど顔や頭は暑く感じる人や、皮膚に炎症が起こっていたりして火照って暑く感じる人がいらっしゃいます。

いつも暑く感じるから私は暑がりで冷たい飲み物が好きなんです!と思いがちです。

このタイプなら一年中、冷たいものを飲んで体を冷やせばいいのですか?

とご質問をいただきました。

薬膳では、このタイプでも冷たいものはおすすめしません。

その理由を解説しますね。

暑がりでも冷たいものをお勧めしない理由

どの年代でも同じなのですが、特に更年期世代に冷たいものをお勧めしない理由は、気分がさらに落ち込んだり、見た目的にも残念な状態になってしまうからです。

体が火照っていると冷たいものが欲しくなります。

ですが、冷たいものを飲んだり食べたりして、気持ちよく感じるのは口の中と喉を通る時までです。

消化器系に当たる五臓の「脾」は湿度と冷えに弱いのです。

「脾」を冷やして弱らせると、飲食物を消化し栄養として吸収、不要物は体外へ出すという代謝の一連の流れがスムーズにいかなくなります。

すると、せっかく栄養があるからと食べた物が栄養に変えられず、未消化のまま排泄されてしまったり、出せずに体内に溜まって少しずつ蓄積されていきます。

薬膳の基になる中医学では「太るのも痩せるのも脾の問題」だと言います。

つまり、それほど食べていないのに太ってしまう、または痩せにくい、頑張って食べているのに太れない、または痩せてしまう、この両方ともが脾の状態が健康ではないと言うこと。

更年期以降、エイジングケアのために食べているものも「脾」が正常に働かなければ、活用できないと言うことですね。

更年期以降の世代が「脾」を弱らせることで起こるマイナスイメージ

胃腸の調子が悪くて、お腹を下していると気分が下がりやる気が出なくなったりします。

「脾」が元気だと上昇志向になりやすいです。

そして「脾」を弱らせてしまうと外見的にもマイナスイメージに。

「脾」が弱ると「下がる」と覚えてください。

気分、頬、胸、お尻、二の腕などです。

それ以外には、胃下垂や脱腸など臓器がその位置をキープできなくなると考えられています。

頬が下がると口角も下がり、ほうれい線が目立ってしまいます。
たるみ毛穴と言いますが、頬がたるむことで毛穴も目立って実年齢より老けてみられてしまうかもしれません。

胸やお尻が下がると扁平な体になり、服装が素敵に見えにくくなってしまい残念です。

顔色も、黄色っぽくくすんで来ます。

たかが冷たい物ですが、美容にも関係するとなるとちょっと考えたいですよね。

冷たいものを食べたり飲んだりしたい時のなかったことにする薬膳

薬膳の本場、中華圏では子供に「冷たいものは消化器系に悪いから、飲み物は常温以上で。」を母親が教えるそうです。

小さい時から習慣にしているので、中華圏の旅行者は旅先の日本で困るようで。

日本のレストランでは、出てくるのは氷入りの水。

カフェをしている知人によると、お湯が欲しいと言われるそうです。

日本では、夏になると外出先で温かい飲み物を買うことは難しいですから。

もし、夏でも冬でも冷たいものが欲しくなったら、温める性質の食べ物や飲み物を前後か一緒に摂るようにします。

例えば、カフェでアイスクリームなどを注文したら温かい紅茶も一緒に注文する。

最近のパフェやかき氷は巨大なので、食べている人を見るとひやひやします。(ダジャレじゃないですよ笑)

せめて、サイズが選べたらいいのに。

または、パフェの後に温かい紅茶とのセットや、かき氷の後に温かいほうじ茶のセットとか。

知っているカフェでは、かき氷にほうじ茶をつけてくれていて、よく考えていらっしゃると感心しています。

暑がりでも冷たいものが欲しい更年期以降の対策

それでも冷たい飲み物や氷が欲しくなる更年期以降の女性は、体の潤い不足の可能性が高いです。

解消するためには、潤いアップが得意な食材を積極的に摂るようにしましょう。

昨日解説した、風邪をひきやすい人のタイプと対策に、食材をリストアップしてあるのでお読みくださいね。

そしてプラスするのは、常温でも体の熱を冷ます効能のある食材です。

夏野菜を冷蔵庫から早めに出して、なるべく常温で食べましょう。

トマトやきゅうり、レタスなどは体を冷やしますが常温なので、胃腸を弱らせることはありません。旬の梨も体の熱を冷まして潤いをアップさせます。

まとめ

暑がりでも、更年期以降の女性に冷たいものをお勧めしない理由は、気分が下がりやすく見た目も下がるので、更に落ち込んだりしやすくなるからです。

冷たい物を摂ると、消化器系に当たる「脾」が弱ってしまいます。

「脾」が弱ると見た目的にもメンタル的にも「下がる」という残念な状態になりがちです。

対策としては、冷たい物+体を温める性質の物、また、更年期以降の女性の中で暑がる人は、体の潤い不足の場合が考えられるため、潤わせる効能の食材を積極的に食べましょう。

それでもどうしてもという方は、カウンセリングでご相談くださいね。


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