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その人に合った薬膳を始めるためには、二つ必要なことがあります。

一つ目は、その人の体の傾き具合を知ることです。
検査をしないでその人の体の状態を知る中医学(中国伝統医学)では、とにかく、体から出ている症状を観察します。

見えているもの、声や聞こえる音、見えないものはヒヤリングして情報を少しでも多くキャッチします。

二つ目は、体の状態に合わせた食材を適切に選ぶことです。
そのためには食材の効果効能や性質を知ることが不可欠になります。

その人の体が熱を持っているのに(炎症系など)、さらに熱を加えるものを食べ続けるのは症状を悪化させてしまうし、その逆で冷えているのに体を冷やすものを食べているとさらに冷えは加速します。

食材事典で食材の効果効能を知る

食材の効果効能を知る方法としては、食材事典を手元に置く方法があります。

私も薬膳を始めたばかりの時は、食材事典をキッチンに置いていました。
スーパーに行くときも持参して、買おうかなと思った野菜や魚の効果効能をその場で調べていたことを思い出します。日本で普通に買える肉は種類が少ないのですぐに覚えられます(⌒∇⌒)

買い物のたびに持参しなくても、キッチンに置いておくだけでも料理の前に見ることができます。

薬膳を始める時は、食材事典があると実践できるようになるのが早いです。

自分のオリジナル手帳を作る

そうは言っても、食材事典には家族が苦手でほとんど使わない食材も載っています。

苦手だとしても、その症状の人には食べた方が良いものもあるので知識としては持っておくべきですが、後は調理のしかたで苦手でも食べられるようにするのもテクニックだとは思います(笑)

しかしながら、得意料理に使う食材や季節ごとの旬の物はまとめてすぐにわかるようにしておくと便利です。

そのためには、オリジナル食材手帳を作ることをお勧めします。

季節ごとの旬の食材をまとめる方が便利な人、家族から美味しいと言われる料理の材料をピックアップして、それを目的に合わせた薬膳にするための食材も合わせて書き出した方が便利な人。

それらの食材の効果効能や性質を手帳にまとめておくのです。

それだけで、わが家のオリジナル薬膳料理手帳になります。

オリジナル手帳を作る時のポイント

私が薬膳を学んでいる時につまづいたポイントは、性質と効果効能をごちゃまぜにしてしまったことです。

食べた時に体を冷やしたり温めたりする性質と、パワーをアップさせたり要らない水分(どぶの水)を排泄するなどの効果効能は別にしておくと分かりやすいです。

温める性質や温めも冷ましもしない性質の食材には、パワーをアップさせたり(補気)、必要な水分を補う(滋陰)などの効果効能がありますし、体を冷やす性質の食材には、デトックスさせたり、要らない水分を排泄させるなどの効果効能があるためです。

食材の効果効能を知る方法 まとめ

薬膳を家庭に取り入れるために、食材の効果効能、性質を知るには食材事典を使うことが早道です。

キッチンに置いたり、買い物の時に持参するとさらに実践力が付きます。

そして、よく作る料理の材料食材や、季節ごとの旬の食材の効果効能をまとめてオリジナル手帳を作り、それを見ながら食材を選んで料理する習慣をつけます。

すると、わが家のオリジナル薬膳が誰にでもできます。

人の体の状態を知る方法は、残念ながら基礎を学んでたくさんの人の体を観察しなければ身に付きません。

でも、がっかりしないでください!

季節ごとに起こりやすい不調は誰にでも起こる可能性のあるものなので、そのための薬膳は基礎を学んで、食材の効果効能と組み合わせればできる薬膳の第一歩ですから。

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