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5歳の恵方巻き

5歳の息子は恵方巻き(息子のは大好物の納豆巻き)を手に持って、まるで初めて見るかのようにじーっとそれを眺めながら
「この中に幸せがいっぱい入っているのー?」
と瞳をキラキラさせて聞いてきた。

なんてピュアな美しい解釈なのだ!

うっすらと昨年もこれらしきものを食べた記憶は残っているようだけど、意味などは流石に覚えていなくて今年初めてまたは改めて認識か理解をしている様子だとた。

お腹を空かせた息子は、
「幸せ早く食べたーい」
とりあえず具沢山のお味噌汁だけでもと作っていた私の背中に催促してきたので先にどうぞと返した。
保育園で恵方巻きの食べ方をしっかり先生のお話を聞いて学んできたようで、恵方を向いて黙々と食べていた。

息子より大きい恵方巻きを、息子より少し遅れて食べ始めた私は、息子が食べ終わってからもずっと食べていた。

遊び始めていた息子が私に話しかけようとしたところ、まだ食べている私をみてそばまで近づいてきた。

「まだ幸せ食べてるの?」

ヒソヒソも優しく声をかけてくれたので、私はどうしようかなと迷ったけれどヒソヒソ声でママはまだ食べてるから喋れないと答えると「しまった!」という顔をして、静かにそーっと1人遊びに戻った。

私が食べ終わるタイミングを見計らっていたかのように、食べ終えた瞬間、普段のボリュームでお喋りしてくれた。

つまりは、恵方巻きを食べてる時間が幸せだったという話。

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