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就活生は数字を信じるな!騙されないために知るべき&すべきこと。

就活をしていると各社の数字を並べて比べることがある。この「数字」というものはひどく曖昧なもので如何様にも姿かたちを変えることができる。また、同じ企業の同じ項目であっても異なる複数の数字を持っていることがある。

同じ企業でも複数の数字を持つ理由

大きく分けて3つの理由がある。

1.時期が異なる

2019年10月に算出した数字と2020年6月に算出した数字であればもちろん異なることは容易に想像がつくだろう。従業員数や新卒3年間の離職者数、店舗数や有休の取得率など刻一刻と変わる数字は”いつ算出したのか”ということが重要だったりする。

2.書き間違い・計算間違い

”まさか”と思うかもしれないが、人事担当者や就職サイト担当者も人間である。そのため、単純に数字を打ち間違えるケースも考えられる。男女別の数字を逆に入力してしまう。2017~2019年のデータを入力するのに違う年度の数字を入力してしまう。もしくは、計算の段階で間違うこともあるし、総務や庶務の人が間違うケースだって考えられる。

3.条件によっていくらでも数字は変えられる

たとえば「35歳の平均年収」を算出するとしよう。35歳なんて、34歳でも36歳でもないんだから500万円なら500万円以外に有り得ないんじゃないの?と思うかもしれない。しかしそんなことはない。「正社員の35歳」「正社員と派遣の35歳」「正社員と派遣、契約の35歳」「新入社員として入社した35歳」「薬剤師と一般職を含めた35歳」いくらでも違った数字を導き出すことができる。薬剤師より一般職の給料が高いということはないだろうから、一般職を含めて給与を計算することはないだろうが、有給の取得率や勤続年数、離職率などはもしかしたら一般職を含めた方が見栄えの良い数字になるかもしれない。企業側のサジ加減一つで大きく違う数字が出てくることだってあるのだ。

1~3の理由を見ると、数字をそのまま”何も考えずに”信じるということは辞めた方がいいだろう。

本当にそんなことあるの?例を交えてご説明

数字が異なるなんてそんなことあるの?と、疑り深い人もいるかもしれない。一例としてツルハドラッグについて考えてみよう。ドラッグストア業界No.1の売上と店舗数を誇る超大手企業。リクナビ2021とマイナビ2021を比較してみた。リクナビに記載されている所定外労働時間は7.4時間なのに対し、マイナビに記載されている所定外労働時間は7.6時間であった。先ほどご紹介した1~3すべての可能性が考えられる。(1.時期が異なるが理由と思われる。)

また、新入社員数についても違う数字が記載されていた。リクナビには2018年:319人、2017年:227人採用と記載されいてる一方で、マイナビには2018年:350人、2017年:319人採用と記載されている。どちらも【薬剤師職】と書かれているのに…だ。新入社員の数は時期によって変わるものではなく、計算間違いや打ち間違いにしては全く違う数字が並びすぎている。おそらく、算出した際に使用したデータの種類が異なるか、そもそも条件が違うと考えられる。ツルハドラッグが故意に数字を操ったのか、たまたま条件が異なったのかは定かではないがこのように数字とは定量的であるようで定性的な面を持っていたりする。

大手企業と中小企業の数字が持つ意味

大手企業より中小企業の方が数字の上下は激しい。タイミング次第で全く違う数字が出る可能性だってある。理系の諸君であれば想像に難くないだろう。

300人採用した会社の新入社員が50人辞めたとしよう。離職率で言うと60÷300で17%となる。業界平均は30%以上と言われているためさほど悪くない。一方、10人採用した会社で3人が辞めると離職率は30%になってしまう。17%の2倍近くの離職率はあまり見栄えの良いものではない。

離職した3人のうち1人は結婚して寿退社、もう1人は親の介護でどうしても仕事を続けられず退職となってしまった。不満があって辞めたのは1人だけだったにもかかわらず離職率は30%と高い水準になる。こういうことだって十分に考えられる。

また、2019年12月時点では離職者は1人で離職率が1÷10=10%だったが、寿退社が2020年1月、介護退職が2020年2月だった場合、ほんの2~3ヶ月で30%まで跳ね上がってしまう。中小企業の数字はそれほどに脆いということは頭の片隅に置いておこう。

自分の知りたい数字を知ることが先決

就職活動で数字を追い出すとキリがない。今まで述べたように様々な算出方法があり、様々な魅せ方をすることができる。だからこそ、数字に踊らされないために”自分が知りたい数字”について理解する必要がある。

例えば有給休暇についての話をしよう。

パターンA

「社会人になったらお金も稼げるし海外旅行に年1回ぐらい行きたいな」と思っているとしよう。この場合、大事なのは有給の取得日数というよりも「続けて有給消化ができるのか?」ということである。そのため、会社説明会や面談では「連続有給休暇を取得する制度はありますか?また、新卒3年間で4日以上の有給休暇を取得した人はどの程度いらっしゃいますか?」と聞かなければならない。

パターンB

「長期休暇があっても困るけど有給休暇が消えていくのは寂しい。因みに結婚したら会社は辞める予定。」と考えていると仮定する。この場合は有給の”取得率”が大事になってくる。さらに言うと、”若年層の有給取得率”が大事。「入社5年までの社員の有給取得率って教えていただけますか?」と聞けば自分の知りたい情報が得られる可能性が高い。

パターンC

「会社にはずっと勤める予定で、キャリアアップも考えているがワークライフバランスも重視したい。」人の場合はどうだろうか。この場合は「管理職や薬局長(店長)の有給取得率を教えていただけますか?」と質問してみると良いかもしれない。全体の有給取得率と管理職の有給取得率がわかっていればそれ以外の数字もなんとなく予想することが可能であり、自分の将来についても少し見通しが立つのではないだろうか?

有給休暇一つをとっても上記のように聞くべきポイントが異なる。ただ、共通して言えることは「自分が社会人としてどのように働きたいか」「自分の大切にしている価値観は何か」「どのような将来を求めているのか」ということを知らなければ効果的な質問はできないということだ。「就活生には自己分析が必要」と言われる所以の一つがこれだろう。

自己分析をする方法とは?

最近ではインターンシップに「自己分析」を行うところも増えている。学校や就活サイトでも適性検査や性格診断のようなものは受けられるが、やはりその道のプロが行う自己分析は一味違うのではないかと思われる。マイナビ2022のインターンシップに「自己分析」が記載されているのは以下の企業。

株式会社フロンティア、薬樹、イントロン株式会社、株式会社アルカ、クスリのアオキ、アポロメディカル、会喜調剤薬局グループ、ヤマグチ薬局、株式会社トモズ、I&H、カワチ薬品、なごみ薬局、トーアエイヨー株式会社、新日本科学、フタツカ薬局、アイセイ薬局(検索後表示順)

また、杏林製薬は3日間のインターンシップの後にフィードバックをいただけるため、”本当の自分”が発見できる可能性が秘められている。

有料でも自己分析は価値がある?!

人事経験者として言うと、”学生時代にどれだけ悩みぬいたか”が大事だと思う。自問自答を繰り返した学生に自己分析は必要ない。逆に、今まで自分と向き合わずに過ごしてきた学生は「あれ?自分って今まで何を考えて生きてきたんだっけ?」「自分の強みって言われてもわからない」「自分の知りたい数字を知ることが大事なのはわかったけど自分の価値観がわからない」と思っていることだろう。

自己分析をすることで学生時代の成果自分自身の価値観を知る機会となり、一方で自分自身の課題弱みを思い知らされる時間となる。自己分析とはあなたが思っているよりも早く行うことに意味があり、自己分析を行うからこそ見えてくるものがある。自分の価値観にあった就職先を見つける手がかりになるのであれば、多少のお金を払ってもプラスなのではないだろうか?ここでケチったがために転職を繰り返したり、入社してすぐに辞めたのでは目も向けられない。

Twitter上には「自己分析のお手伝いします。」「就活相談乗ります」と言う案件がたまに見られる。当たりはずれはあるだろう。しかし、自分の人生を考えれば安いかもしれない。

元人事担当者の就活相談10,000円

先ほどご紹介した企業の中に”薬剤師”が自己分析のお手伝いをしてくれる会社はどれほどあるだろうか?1対複数ではなく1対1で真剣に自分だけのことを考えて自己分析をしてくれる企業はどれほどあるだろうか?正直ほとんどないはずだ。多くの薬学生と接触を図りたいのに貴重な薬剤師を一人の学生に費やすとはとても考えられない。

私は元人事担当者であり、薬剤師である。もちろん社会人経験はあるし、人事担当者ならではの視点というものを持っている。もし希望があれば3時間を10,000円で売ろうと思う。これは破格であることは間違いない。

薬剤師として普通に働けば時給3,000円なんて簡単に超える。高校3年生が個別塾に行けば1時間3,000円はするし、家庭教師なんてすれば4,000~5,000円はくだらない。しかもそれを毎週、毎月、受験が終わるまで続ける。自分の人生を左右しかねない3時間に10,000円は高いだろうか?

3時間のスケジュール

【1日目】1時間30分:聞き取り&フィードバック

【2日目】45分:ES、履歴書作成アドバイス

【3日目】45分:各社研究/就活アドバイス/企業比較/悩み相談

3時間を一気に進めるのではなく3日に分けて執り行う。各日程の間隔は1~2ヶ月程度とし、スケジュール調整の上で行う。3日目は時期と就職活動の進捗を確認の上必要なフォローアップを行う。また、希望者から要望があればスケジュールの変更は適宜行う。「3時間悩み相談に乗ってほしい」という要望があれば3時間まとめてお話することも可能。

※月に5名を上限とし、応募者が多い場合は単価を上げる可能性がある。

最後に

自己分析が必要のない人、自分ひとりで進められる人は無理に参加することはない。自己分析が必要な人はまず無料の自己分析インターンシップに参加してみると良いだろう。その上で悩みが解決されなかったり、深堀したいと思った方は問い合わせてみてほしい。あなたが思っているよりも深い時間を提供できるだろう。ただし、会社説明会や選考会直前に自己分析をしているようでは遅い。Sooner is better. 早ければ早いほど良いということを忘れずに。

この記事をリツイートした3名の学生には無料で自己分析を提供しよう。興味がある人はぜひTwitterでリツイートを。



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