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お金の本質は、「ありがとう(価値)を伝え関係性を育むツール」~共感資本社会を生きる~

「自分の光を忘れない、みんなを巻き込み激流を流れる小石」
のやっくんです。
今回は、『共感資本社会を生きる』(ダイヤモンド社)のまとめ記事。
結論から言うと、本当に全日本人に読んで欲しい内容。
資本主義社会を生きる上で本当の豊かさとは何かを考えるための必読書です!
本書の構成は前半がお金の本質の話。後半が豊かさについての話の2部構成です。

お金の本質とは?

さて、人生の豊かさを深ぼり、伝えるお仕事をしている僕ですが、
「もちろんお金も大事だよねって話」もしながら腑に落ちない日々。
お金で買えないものが大事だっていいながら、
お金にならないものは切り捨てる資本主義社会に生きるもやもや。。。。
そんな、時にお金の本質とは何か?について考えていた時に出会えた本でした。
『共感資本社会を生きる』を読んで僕が導き出したお金の本質は、「ありがとう(価値)を伝え関係性を育むツール」なんだということ。
僕が説明するよりわかりやすくイラストで説明しているnoteがあったのでシェア!


消費する経済への違和感

現状、お金は経済を支えるツールになっていて、消費することが前提。
例えば、コロナの影響で経済の循環が悪くなってきたところで、お金を持っている人はwebで買ったり、テイクアウトをして経済を回そう!って雰囲気が見えますよね。
この現象に対してすごく違和感があったのです。
無理をしてお金を消費していく感覚。。。。
まずやるべきことは、今までお世話になった飲食店やお店、人に感謝の気持ちを伝えながら応援することが一番に来るべきではと思った瞬間でした。
つながりの中で感謝を伝えていくべきでないかと。

「働くってなんだろう」「なんのためにお金を稼ぐのだろう」

キャリア教育をしていく上で、必ず話題になる話。
大学生の合宿を開催する中で必ず出てきて、みんな悩んでいます。
今の大学生も感じていること、それは
「お金=幸せ・豊かさ」ではないということ。
高度経済成長期を体験した親たちが、
家でも学校でも端的に言えば幸せの意味なんていうことを考えさせられる場もなく、とにかく勉強していい会社に勤めて安定的な給料をもらうのが幸せな人生なんだってすり込まれて育った。
今の若い子たちは、おとなたちが長い人生
何十年と生きてきてやってきたことっていったら、
ローンを払ったりするためにお金を稼いできただけにしか
見えなくて、結局そのおとなたちは幸せなのかと思うわけです。
本当にそれが人生の豊かさなのかと。

ある女子高生の話

本書に掲載されていた女子高生の話

2019年8月、僕は「全国高校生サミット」に講師として呼ばれ、1時間半話をした。その後の質疑応答で、ある女子高校生からこう問われた。
「人生100年時代がやってくるっておとなたちは言うけど、高橋さんは10代の自殺者の数、知ってますか? まずは、若者たちが絶望して死にたくなる社会を変えるほうが先なんじゃないですか?」

10代、20代、30代の死亡原因は自殺。
まさに女子高生が訴えかけてきた問いが日本の現状を表せているように考えさせられました。
これが現実なんだと。
「幸せ・豊かさとは何か?」
これこそ、今の人間(日本のような物質的に豊かな先進国の人びと)が悩み苦しんでいる問いなのだと。社会の豊かさを考えなおさないといけない。
そして、その鍵を握るのは「お金」。
いまの社会の構図は、人間がお金の奴隷になってしまっています。
まるでお金のために生きているようで、目指したいはずの幸せからどんどん遠ざかっているように感じます。
お金に縛られない自由な生き方こそが、人間にとって本当に幸せな生き方なんじゃなでしょうか。

お金の本質を考えさせられる定価

消費者にとって、定価はありがたい存在です。
安定的に安く買える。
ただ、それが本当にいいのか。
モノを作る、サービスを生産・提供するのに均一な商品は無いはずなのに定価で提供するシステムが作られている。
それは、無駄を排除するシステム。
言うなれば関係性を切るシステムでもあると思います。
大量消費の経済システムの中で、モノを買っても満たされない気持ちは、
関係性を断ち切ったモノを買ているのではないかと感じさせられました。
本当に大切にしたいものって、人が効率が悪かったり無駄だとことの中から生まれることがあると思ってます。
それを評価できない社会の構造が、お金に映し出されている気がします。

共感資本社会とは

本書では、共感資本社会を
「本当に大切にしたいものを大切にできる社会」と表しています。
それはヒト・モノ・コトに込められた思い、メッセージに共感し、価値を感じる共感の心を持った社会です。
エシカル消費という考え方にも近いかもしれません。
本当に大切にできるコト・モノを大切にできる社会の一つのカタチだと思います。

この本の最後に、元ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカさんのお話。
(ムヒカさんは、世界一貧しい大統領と呼ばれてた人で、自分の給料のほとんどを寄付し、自分は月約10万円で暮らしていました。)

ムヒカさんが日本に来日した際、
「今の日本社会についてどう思うか」という質問を投げかけられた。
ムヒカ氏は穏やかな表情で答えた。
「幸せとは物を買うことだと勘違いしている。幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ。物は幸せにしてくれない。
私はシンプルなんだよ。無駄遣いしたりいろんな物を買い込むのは好きじゃないんだ。そのほうが時間が残せると思うから。もっと自由だからだよ。
なぜ自由か? あまり消費しないことで大量に購入した物の支払いに追われ、必死に仕事をする必要がないからさ」

お金を稼ぐために仕事をすることが本当の豊かさなのかと考えさせられる文章でした。

お金を否定するつもりはない

最後に断っておきたいのは、「お金自体を否定している訳ではないということ。」
「お金が目的」「お金を増やすこと自体がたのしい」という人を否定するわけでもありません。
それが自分の豊かさで幸せだと思えればそれでいいのかと。
ただ、「お金を払う」「お金をいただく」の裏にある、人の気持ちの行き来を大事にしたいと思っています。
気持ちがあって、その気持ちを形にして、伝えられるツールのひとつが「お金」であるし、そういうやりとりができる社会を作りたいと感じました。

共感資本社会を生きる。
そのために共感の文化を改めて作ろうと思えた本でした。

こちらの共感資本社会の幸福論記事も面白いです!
参考までに


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