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やくのしま⑨

イヌビワ(犬枇杷)
屋久島はとにかく雨雨雨雨亜熱帯。植物にとっては天国。
いろんな人に、「食べれないから早く切ったら」と言われてきたのがイヌビワでした。この時期大量に実がなっています。「ビワ」というが、実を割るとさながら小さなイチジク。中国からイチジクが渡来する前は、イヌビワをイチジクと呼んでいたという。樹皮を傷つけると、イチジクと同様に乳白色の液が出る。

イヌビワの花序(かじょ)には、他の多くのイチジク属植物と同様に、イチジクコバチ科のハチが寄生するそうで、試しに落ちていた実を割ってみると、中に何かのムシが動いていた。オスの木にできる赤い実は、共生するコバチの巣になり、食用になりません。

まだ、食べたことがないのですが、黒く熟した実を採取して1日経つとおいしいようです。生食でも食べられますが、小さな種がたくさん入っているため、ジャムにして食べるのが普通です。

イヌビワの葉には、薬効があるとされています 葉を折り取ると出てくる白い乳液状のものを塗り付けたり、入浴剤としてリウマチ、腰痛、神経痛、脚気(かっけ)、イボ取り、しらくもの治療になります。

雄株の花嚢の中で、イヌビワコバチという昆虫が生活しており、このイヌビワコバチが雌株の花嚢の中の雌花に花粉を運んでくれます。この植物とコバチは共存関係があり成立しています。

いつかイヌビワジャムを挑戦するとして、他にイヌビワ風呂をしてみたいですね。特に該当する症状はもっていませんが。。