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#Nature travel diary June vol.3

 屋久島の梅雨は本当に雨が多いです! 年間の降水量の4分の1ぐらいはこの時期に降ります。この雨に刺激され、動植物はますます活発に動き出します。一年で屋久島らしい苔の風景が最も美しくなる季節でもあります。
 梅雨のど真ん中がヤクシカの出産シーズン。いつも母鹿と一緒にいる小鹿は足取りもまだ安定せず、一生懸命になって自然の中で生きていく術を身につけています。大人のヤクシカはお尻が真っ白ですが、小鹿はまだお尻の毛が白になっていません。
 夜は森の中で光るキノコが輝いています。シイノトモシビダケ、ギンガダケが暗い森の中で妖艶な光をはなっています。
 ウミガメもこの時期が産卵シーズン最盛期。島内の砂浜に上陸し、卵を産み、そして海へと帰っていきます(卵の孵化は7月下旬〜8月)。永田浜はアカウミガメの上陸数日本一でも有名です。
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皆川 直信/みながわ なおのぶ

屋久島公認ガイド、フォトグラファー、ビデオグラファー、元DJ
 1976年12月16日生まれ。秋田で産声を上げ、新潟で育ち、東京へ。大学卒業後、就職した会社の社員旅行が屋久島。この島を訪れたとき、「住まなければこの島の魅力は知り尽くせない」と思い屋久島へ単身移住。今では2児の父としてイクメンにも精を出しています。椨川集落在住。
 「屋久島に住んでいるのだから、屋久島でしかできない仕事をしよう」とガイドとして毎日のように山に入っています(ガイドは2005年から)。そのかたわら、暇をみつけてはカメラを持ち出し、写真や動画を撮っています。被写体は屋久島の自然風景から文化や日常まで様々。写真もガイドも根本的には同じ事をしていると考えています。屋久島の魅力を伝えるための活動を精力的に行なっています