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ケエリタイガース首位浮上 得意の三麻で+100ポイント超加点 -第3節

おんJ天鳳部ペナントレース2022は2月26日に第3節が行われ、定時ケエリタイガースが100ポイントを超える加点で首位に浮上。前節で大きくポイントを減らした点棒配りおじさんズもポイントを伸ばし、3位に順位を上げた。

次戦は3月5日、イベント戦となるトーナメント戦(シングル戦)が行われる。


・新戦力が大活躍 まほっちは未だ調子上がらず -1回戦

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南1局、横断歩道を4人で(アッス)が倍満を和了した場面

1回戦はとっとこマホメッツからスーパーまほっち、アッスの子供が生まれたーズから横断歩道を4人で、魚からは酒の魚が登板。アッスチームは期待の新戦力である横断歩道が初登場。その打ち回しに注目が集まった。

東1局は、まほっちが2軒リーチを制して1000-2000にリー棒がついてくるあがり。前戦までの不調を払しょくする和了になるかと思われたが、直後の東2局に横断歩道に手痛い跳満放銃。ラス落ちする。

東3局に酒の魚が1000-2000をあがってトップと点差を縮めるも、南1局に横断歩道が他家2人を一気に突き放すダマ倍満和了。さらに横断歩道は南2局にも酒の魚から5200をあがって独走態勢に。最後は酒の魚が横断歩道から満貫をあがってラス回避。対局は最低局数のわずか6局で終了した。

マホメッツのオーナー・スーパーまほっちは、未だに調子が上がってこず。他選手が活躍しているだけに、連ラスが目立つ形となってしまった。


・ていとく流炸裂! 振ってあがって今季1勝目 -2回戦

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南2局、ていとく☆(点棒)が跳満を和了した場面。オーラスにも7700を加点し、トップを獲得した。

2回戦はとたん屋根(アイス)、ていとく☆(点棒)、バースの再来(定時)の組み合わせ。天鳳部屈指の実力者であるバースの再来は、今季公式戦初登板が三麻戦。しかし、観衆の視線を集めたのはていとくだった。

東1局、起家スタートの屋根が7順目に先制リーチし、しっかりとツモあがり。2000オールで幸先のいいスタートを切る。

同1本場はていとくに10種11牌の配牌がくるも、国士は選択せずまっすぐに。この局はバースがていとくから5200を和了する。

放銃でラス落ちしたていとくは東2局に屋根から満貫をあがって2着に浮上。さらに東3局にもバースから1500をあがりトップに立つも東3-1、屋根に満貫をあがり返され、再びラス目に転落する。

だが、ここからていとく流が炸裂する。南1局はバースが屋根から5200を和了。南2局に配牌で一盃口・赤の好手を落ち着いて進めていき、7順目にドラ8筒と南のシャンポン待ちリーチ。2巡後にドラをツモってこれが跳満。再びトップに躍り出ると、オーラスでも攻勢は止まらない。白を暗刻にし、屋根とバースのリーチにも「盛り上がるやろ(本人談)」のノリで4-7筒待ちリーチ。これが屋根から出てロン。7700の加点でトップを守り、終局した。

途中賛否を呼ぶ打牌はありながら、トップで雑音を黙らせる豪快な麻雀。ていとく流麻雀の魅力が詰まった1戦だった。

・誰も彼を止められない 舎弟大勝、端午は痛い連ラス -3回戦

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南2-1、親番の伊達朱里紗の舎弟(点棒)が、胡瓜泥棒(魚)から跳満を和了した場面。

確かな実力に裏打ちされた、技術が光る。伊達朱里紗の舎弟が魅せた麻雀に、誰もが感嘆した。

3回戦は伊達朱里紗の舎弟(点棒)、端午の節句(アッス)、胡瓜泥棒(魚)が登板した。

先制は胡瓜泥棒。舎弟や端午が手を作ってリーチする傍ら、うまく立ち回ってテクニカルな2000-3900和了。リー棒もおまけでついてくる。

東2-1、北を全部抜いた親の舎弟は一向聴からなかなか手が進まなかったが、8順目に1索単騎でリーチ。これに胡瓜泥棒が、2索3枚見えで安全そうに見えた1索を打ち出してしまいロン。満貫となる。

舎弟は九種九牌を挟んで2連続和了、6万点台に迫るところまで稼ぐ。対して、トップに縋りつきたい胡瓜泥棒は東2-5に端午から満貫を和了。東3局にも跳満ツモで12000を加点し、肉薄する。

流れは胡瓜泥棒に傾きつつあるかと思われたが、東3-1。10順目にリーチした舎弟が2000-3900で突き放す。これで端午がわずか3500の飛び寸前に陥り、トップと17100差の泥棒は厳しい状況になってくる。

舎弟の見せ場は南1局。字牌を抱えて他家に絞る打ち回しは、実況解説観衆のすべてを感嘆させる。この局は胡瓜泥棒の一人テンパイで、誰にもあがらせず。目的は達せられたか。

勝負が決まったのは南2-1。ドラを3枚抱えた親番の舎弟は素直に手を進めていき、7順目に1-4索待ちでリーチ。これに胡瓜泥棒が一発で放銃してしまい、跳満。差が5万点に開いた。

最後は端午が胡瓜泥棒に放銃して飛び、対局は終了。伊達朱里紗の舎弟が他家を押さえつける大勝劇で、チームに71.5ポイントのお土産を持ち帰った。


・受けは堅く、攻めは大胆に 荒木比奈が1勝目飾る -4回戦

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東3局、荒木比奈(定時)が水本ゆかり(マホメッツ)から11600を和了した場面。

4回戦はたいしらちゃん(アイス)、荒木比奈(定時)、水本ゆかり(マホメッツ)が出場。三麻を主戦場とし、直前に五段に昇段したたいしらは段位戦で好調を維持。四麻ではあるが鳳凰卓で揉まれている荒木も、前試合の悔しさを晴らしたい。

本局は三麻らしい高打点の応酬となった。東1局、水本が9順目に5筒・南のシャンポン待ちリーチ。これに荒木が一発で南を切り放銃。満貫となる。しかし東2局。荒木はこの放銃をすぐに取り返す跳満ツモで原点復帰する。

ここから対局は、荒木・水本の殴り合いの様相を呈してくる。東3局には荒木が水本から11600和了。同1本場には水本が2000をあがり返すも、南1-1に荒木が跳満ツモ。徐々に荒木が優位に立つ。

一方、我慢が続いていたたいしらは南1局に3900オールをあがるも、南2-1に水本に12000を放銃。親番のない状況で残り2局を戦わなければならず、苦しい立場に置かれてしまう。

南2-2、水本がオーナー顔負けの嶺上開花で跳満を和了し、ついに荒木を逆転してトップ目に。このまま連荘で荒木を突き放したいところだった。が、ここで猛反撃を食らう。

南2-3、荒木が7順目に中・赤2枚の手を3-6筒待ちでリーチし、これをツモって3000-6000。再びトップに立つと、オーラスは軽く1000オールを和了して対局は終了。火力の高い手が飛び交う一戦、荒木が逆転に次ぐ逆転を制した。


・そらまる独擅場 6和了で他家を圧倒する -5回戦

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南2-2、そらまるが4000オールを和了した場面。

EDでも、勃起王でも連対。いきり立つそらまる麻雀を、誰も抑えられない。

5回戦はさんれんたん(点棒)、BOK王そらまる(定時)、皐月二十三(アッス)が登場。さんれんたん(トラスト)は今季初出場、そらまると皐月は2戦目の出場となる。

東1局、そらまるは6順目に2-5筒待ちで先制リーチ。なかなか和了牌が顔を見せない中、テンパっていたさんれんたんが5筒を打ち出し、ロン。5200の和了で本局はスタートする。

そらまるはここからこの5200含めて3連続和了。一人5万点台に乗せる。

もちろん他家も、指をくわえてみているわけにはいかない。東2-3、皐月が4順目に中・ドラ1枚で1・2筒のシャンポン待ちリーチ。これがさんれんたんから1筒が出て6400のあがり。しかし、さんれんたんも直後の東3局、10順目にドラの南単騎でリーチ。これをツモって裏ドラを3枚乗せて倍満に。じわじわとではあるが、点差が小さくなっていく。

だが、これをとがめたのがそらまるだった。南1局に3順目リーチを一発でツモって2000-4000。九種九牌で2度の流局を挟んだ南2-2にはまたも満貫ツモでついに点棒は6万点台に乗った。

南2-4には皐月がさんれんたんの混一色に満貫の放銃で着順が入れ替わり、オーラスはそらまるが〆の1300-2600和了で決着。隙のない麻雀で他家を圧倒したそらまるが、大きなトップをケエリタイガースにもたらした。


・第3節終了時点のチーム順位とポイント

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・Owner's Voice

各節ごとにチームオーナーの声をお届けする「Owner's Voice」。今回は魚のオーナー・ンゴンゴダンス氏。

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「秋刀魚戦という魚のホームグラウンドで勝てなかったので、チーム名を肉か野菜に変えることを検討します。」


・Play of the Day -Presented by Ryutarou Umeno

今年から本紙に観戦記者として加わった梅野隆太郎氏が選ぶ、各節の好プレーを紹介するこの企画。第4回目となる今回は、第3節4回戦、とっとこマホメッツ・水本ゆかり選手のプレー。

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おん天スポーツ観戦記者です。

今週も記事にしたいと思うプレーが多く、1つを選ぶのに苦労しました。

伊達朱里紗の舎弟選手・バースの再来選手などは特に、総合力の高さを見せつけてくれた印象です。

そんな中、今週取り上げたいのはマホメッツ・水本ゆかり選手のオーラスです。

点棒状況は自分が40900、トップ目の親番・荒木比奈選手が52100、ラス目のたいしら選手が12000。

トップ浮上の条件は跳満ツモorリーチ棒が出た上での跳満ロン、もしくは満貫直撃となります。

一方ラス目とは28900点離れており、放銃による着落ちはほとんど考えなくても良い状況と言えるでしょう。

荒木選手が発をポンして打7p、水本選手が北を2枚抜いて迎えた7巡目のツモは4p。

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北2枚と赤があるため、三暗刻をツモれば条件クリアが見えます。三暗刻に向けて4s切りも考えられる中、小考した水本選手の選択は打4pでした。

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理由はいくつか考えられます。

・8pが一枚切れており、上家のたいしら選手が国士模様のため9pも良さそうに見えない

・4s切りで8p9pが埋まった場合でも両面リーチで一発・裏に期待するほうを選ぶことを前提に、3pを荒木選手から討ち取れる可能性を増やしたい

・トップ目の荒木選手が積極的に仕掛けており、かなり速度感がある

・7pが二枚切れているため、4pをヘッドにしての「リーヅモ一盃口ドラドラ赤」コースの条件クリアがほぼ臨めない

こういった要素を吟味しての4p切りではないでしょうか。


条件クリアだけを考えてしまうと、なかなか柔軟に4pを選ぶのが難しいように思います。

実戦は直前ですでに荒木選手が聴牌しており、この手が成就することはありませんでした。

しかし最後まで可能性を追い求める冷静な一打は、今後も優勝候補・マホメッツの主力としての活躍を大いに予感させるものと言えます。

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【記者紹介】梅野隆太郎

アッスチームに2年間在籍し、今季から魚に入団した現役選手。ンゴンゴ杯では6度の優勝を誇り、ヨンマ・サンマそれぞれで連覇も記録している。ペナントレースでは2021シーズンにおいて最多ポイント、個人最高得点、天鳳シリーズMVPの三冠を受賞した。VIPで天鳳スレ出身の選手には「麻雀脳ゼロ」の名前でも知られる。


・Man of the Match -週間MVP

今季から創設された週間MVP。今回はリーグ戦第2節。選出されたのは果たしてどの選手だろうか。

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第2節3回戦。悩める雀士・洗いたてのシャツは、今シーズンの初戦を迎えていた。対局相手は端午、ナウチカ、求種求牌。いずれも強敵ばかりである。

昨年の彼の対局を見て、多くの人はその運命を嘆いたであろう。どうして彼だけが、あれほどに苦しい麻雀ばかり強いられたのか。和了牌をことごとくつかみ、与えられたチャンスはごくわずか。それすらも、他家に潰されるばかりだった。

それでも、彼はあきらめなかった。

今季は定時ケエリタイガースで、3年目のシーズンを迎えた。毎年のようにチームが変わっても、やることはただ一つ。

勝つ。それだけだった。

強敵に対して臆することなく、彼は耐えた。東1局に2900を放銃しても、我慢し続けた。すべては勝つため。

それにようやく、麻雀の神が応えてくれた。

東4-3。好配牌を手にし、ツモも利く。6順目にリーチすると、高めの和了牌が端午から出る。満貫で一気にトップに立つ。

そして東4-4。絶好の配牌、そしてツモ。

「これはいける......」

8順目に断ヤオ・平和・高め三色同順にドラ2枚。18000が見える手に、またも端午が飛び込んだ。昨季の鬱憤を晴らす、豪快な飛ばしトップ。どんなに苦しい麻雀にも向き合い続けた彼に1年ぶりに訪れた、至高の瞬間だった。

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第2節のMVPは定時ケエリタイガース・洗いたてのシャツ。納得の選出であると言えよう。

洗いたてのシャツ選手に惜しみない称賛を送りたい。


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ペナントレースの詳細やおんJ天鳳部については、以下のリンクからご覧ください。


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