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下位2チーム猛チャージ! 上位陣加点も差は縮まる -第4節

おんJ天鳳部ペナントレース2022は3月12日に第4節が行われ、現在最下位のアッスの子供が生まれたーズと5位のアイScreamがポイントを稼ぎ、マイナス幅を縮小。プラス圏の4チームも首位・定時ケエリタイガースと4位・とっとこマホメッツが大きく減点し、300を超えていた首位と最下位までのポイント差は今節だけで100ポイント以上縮まった。

次戦第5節は3月26日。1週間の休みを挟んで、土曜日に四麻戦が開催される。

第4節のオーダーと対戦表

・ツラゲ薬師(アッス)猛攻 酒の魚(魚)は痛い飛びラス -1回戦

南2-1 ツラゲ薬師が酒の魚からあがった場面。裏ドラを2枚乗せて、跳満とした。

前週のトーナメント戦、痛恨の見逃しで準決勝進出を自ら手放したツラゲ薬師。その翌日に第4節への登板を志願した彼は、汚名返上のチャンスを得て大いに燃えていた。

1回戦、ツラゲが相対するはおもちぃな(アイス)、酒の魚(魚)、ネコアルク(マホメッツ)。かつて同じチームでペナントを戦った選手を相手に、第2節・トーナメント戦のリベンジを期す。

東1局、ツラゲは發対子の配牌も、おもちぃなから切り出された1枚目の發を鳴かず。その後各者順調に手を進めていくが、なかなかテンパイまでは至らない。おもちぃなの14順目に切った9索を酒の魚が形テンを見てのチーをすると、ツラゲの發が暗刻になってリーチ。これにネコアルクが放銃して5200となる。

ツラゲは続く東2局もおもちぃなから6400をあがってトップ目に。このまま彼のペースで対局は進むかと思われた。

東3局は流局し、東4局。配牌から索子の混一色が見えるツラゲは中をポン。しかしその後は手が進まず、13順目。親番のおもちぃなに平和・ドラのリーチが入る。これを見事に一発ツモ。満貫のあがりで、ラス目からトップに肉薄する2着へ浮上する。

東4-2。他家に押される格好が続く酒の魚は鳴いていき、南のみで3-6索待ちのテンパイ。これにネコアルクが追いつき、5筒・6索のシャンポンでモギリー。これにおもちぃなが追いついてこちらも2・3筒のシャンポン待ちで追いかける。このリーチ合戦に勝利したのはネコアルク。おもちぃなが6索をつかみ、2600の放銃となった。

2着目が互いに争うかたわら、南1局のツラゲは配牌と第1ツモで三色同順が見える好手。6順目には三色を見切って1索が高めの一盃口がつく、平和・ドラの手をリーチ。これに酒の魚が1索を切って飛び込んでしまい、7700の失点。焦点は1・2着争いに絞られていく。

南2局にネコアルクが1500和了で堅実に連荘すると、同1本場。横に伸びそうな好配牌をもらったツラゲは、第1打に2筒を選ぶ強気な打牌で攻めていく。そして、7順目に1-4-7筒待ちの三門張で絶好のリーチ。ここで9順目、酒の魚がテンパイして打4筒リーチ。だが、これはツラゲのロン牌。裏ドラ2枚が乗り跳満で、酒の魚は箱下に。これで1回戦は決着した。

ツラゲは有言実行の汚名返上。マイナス続きだったチームに久しぶりのポイントをもたらし、個人成績も自身初のプラスポイントとなった。


・ついになるか3連勝! 抜きつ抜かれつのトップ争いを制したのは… -2回戦

オーラス Q&A(アイス)が梅野隆太郎(魚)に放銃した場面。

シーズン開幕戦のスクランブル戦で、予選首位・決勝2位で60ポイントを持ち帰った梅野隆太郎(魚)。かたや先週のトーナメント戦で優勝し、こちらも60ポイントを持ち帰ったおはDポテト(定時)。イベント戦で活躍し、上がり調子の二人がリーグ戦でぶつかり合う。

対局は東1局から高打点が飛び出した。梅野はドラ2枚に索子多めの配牌。他家より頭一つスピードが抜き出た配牌とツモで、3順目に8・9索のシャンポン待ちリーチ。これに他3者はうまく立ち回って順目は進んでいくが、手詰まった邪神ニキ(点棒)が17順目にスジになっていた8索を切って放銃。裏が乗って満貫となる。

3連勝ボーナスに王手をかけているケエリタイガースのおはDポテトは、東3-1によくない配牌からムダヅモなく手を進めて6順目に赤1枚の3-6-9萬待ち三門張でリーチ。これが1鳴きして満貫手を張っていた梅野から6萬が打たれてロン。2600も、確実に差を埋める和了となる。

さらにおはポは南1-1赤1枚の配牌から中を重ねて即ポン。さらに2索もポンしてドラの5-8萬待ち。さらに4枚目の中をカンしてドラを1枚乗せ、8萬をツモって1300-2600の和了。親番を残してトップ目に立つ。

だが、梅野もトップと3連勝も持って帰らせたくはない。南2局、好配牌を得た梅野は8順目に三色同順にドラ2枚の手をペン3索でダマテン。これにおはポが放銃し、満貫に。再び梅野がトップに立ち、親番を迎える。

南3局。梅野は配牌で赤2枚のタンピン模様の手。第1ツモで5索を重ねていきなり一向聴とする。しかし、ドラの中を対子で持っていたおはポが、梅野からこぼれた中をすかさずポン。これでツモ巡がずれたせいか、ここから梅野はツモが効かなくなる。その横でおはポは順調に手を進めていき、7順目にQ&Aが切った3索をポンして5-8索待ちテンパイ。これにリーチした邪神ニキが赤5索をつかんでしまい、満貫放銃。リーチ棒も回収し、和了トップの条件をもって、勝負のオーラスへ突入する。

南を対子にし、早そうな梅野。一方のおはポは横に伸びそうな配牌とツモも、スピードは足りなさそう。しかしQ&Aが南を重ねてもちもちとなり、梅野もスピード面で不安が出てくる。テンパイノーテンでも順位が入れ替わるため、おはポは役なしの鳴きを入れていく。だが、Q&Aから切り出された9索を梅野がポン。南バックの8筒とのシャンポン待ちで構えると、すぐに南がQ&Aからこぼれてロン。梅野がなんとか逃げ切り、トップを獲得した。


・強すぎる即戦力ルーキー! 伊達朱里紗の舎弟(点棒)、個人連勝で3連勝に王手をかける -3回戦

東3局 伊達朱里紗の舎弟(点棒)が水本ゆかり(マホメッツ)から7700をあがった場面。

三麻戦で卓上を蹂躙する圧勝。毎年のように"強すぎる"ルーキーを輩出する点棒配りおじさんズ(旧:下痢雷電)に、今年も強力な新戦力が表れた。そして彼はこの対局においても、その雀力を遺憾なく発揮する。

今節1回戦で好スタートを切ったアッスチームは、オーナー・さるのこしかけ自らが登板。順位を少しずつ落としているマホメッツは鳳凰民の水本ゆかり、ケエリタイガースは第2節で大トップをとった洗いたてのシャツが出場。注目の1戦となった。

東1局はいきなり流局し、東2-1は水本がさるから1000の和了。開局の号砲は鳴らされた。

東3局。舎弟は東対子に索子が濃い配牌で迷わず混一色を選択。さらに赤5索を引き入れ、中も重ねてテンパイ。ここで水本がリーチするも、一発目のツモで東をつかみ、放銃。舎弟は7700の和了となる。

東4局にシャツがさるから2600の和了。さるは配牌に恵まれるもののスピードが足りず、あがりに結びつかないもどかしい局面が続く。

南1局。舎弟は縦にも横にも伸びていきそうな配牌で9索が暗刻。さらに8筒も暗刻になり、そして3索も暗刻に。カン4萬を引き入れてテンパイも、両面の4-7筒ではなく6・7筒の高め三暗刻リーチ。水本が鳴いてテンパイと同時に一発を消すも、すぐにツモって1300-2600和了。ひとり4万点台に乗せ、2回目の親番を迎える。

南2局はさるのこしかけが反撃。平和のみの手をリーチし、水本から出あがりも裏2枚を乗せる7700。続く南3局にはシャツがネックのペン7筒を埋めて順調に手が進み、5順目に4-7索リーチ。水本の追っかけなにするものぞ、これをツモあがって満貫。舎弟まで6900差に迫る。

オーラス。シャツが白を暗刻にして索子の染めに寄せていく中、親番のさるはドラを3枚持って2副露し、4-7筒待ちでテンパイ。ここで舎弟からリーチが入るも、押しておくしかない水本から7筒が出てこれをロン。11600に舎弟のリーチ棒の収入もあったが、トップ目にはわずかに1800点及ばず。舎弟が個人2連勝となるトップを獲得し、3連勝ボーナスに王手をかけた。


・オーナーが魅せた「かわいい」の"強さ" イリューシン(アイス)がチームを救う大逆転トップ -4回戦

南1-1 イリューシンが倍満をツモ和了した場面。

3回戦までに78.6ポイントをプラスし、一時的にではあるが最下位を脱出したアッスチーム。代わって最下位に転落したのはアイScreamだった。リーグ戦ここまでトップ0回。なかなか上位へ浮上するきっかけをつかめないチームを救ったのは、オーナー・イリューシンだった。

今季魚に復帰したどんえ~んは、第2節で復帰初戦を勝利した強敵。初出場のそろいれ(マホメッツ)、真ん中来いよ!(定時)も実力者。そびえたつ壁は高い。

今局において、そのほとんどで卓上を支配していたのはどんえ~んだった。東1局、中を含める3副露し、真ん中来いよ!から2900を和了。同1本場には真ん中来いよ!が1100を和了してわずかに回復するも、東2局にはイリューシンが真ん中来いよ!から7700和了する。

だが、ここからどんえ~んの時間が始まる。東3局、發を鳴いてドラ2枚の手をしっかりあがって1000-2000。東4局にはイリューシンから2000をあがり、親番で迎えた南1局には3順目に七対子をテンパイして白待ち。これが真ん中来いよ!から一発で出て12000。これで45300点持ちのトップ目となり、かたや真ん中来いよ!は2800点。どんえ~ん圧倒的優位で、もう勝負はあったかと思われた。

南1-1。イリューシンは配牌で發と西が暗刻。さらに第1ツモで南が重なり、4筒切り。萬子の混一色に寄せていく。次々に南が出るも鳴かず、9萬が重なって対子が3つに。どんえ~んの鳴きを見て真ん中来いよ!から出た2萬をポンしてついにテンパイも、残るは9萬あと1枚のみ。ツモが進み、真ん中来いよ!のテンパイもあって望みは薄いと思われた。

が、しかし。最後のツモとなる海底。そこに9萬はいた。

どんえ~んの支配を切り裂く鮮やかな倍満ツモ。トップがイリューシンに入れ替わると同時に、真ん中来いよ!が飛翔して対局は終了した。オーナーの意地でチームは最下位転落を回避。チーム初トップは、見るものを興奮させる大逆転勝利によってもたらされた。


・第4節終了時点のチーム順位とポイント


・Play of the Day -Presented by Ryutarou Umeno

選手としても活躍し、観戦記者としてもペナントレースをウォッチする梅野隆太郎氏が選んだ至極のプレーを紹介するこのコーナー。第6回目となる今回は、点棒配りおじさんズの伊達朱里紗の舎弟選手のプレー。



おん天スポーツ観戦記者です。

ペナントは通常節第四節まで進み、今季好調な選手がはっきりしてきた印象があります。

今日は個人連勝を決め、前半戦の主役となっているおじさんズ・伊達朱里紗の舎弟選手を見てみましょう。

 

舎弟選手の麻雀を見ていると、一打一打が非常に繊細な印象を受けます。

自身がトップ目で迎えた南4を見ていきましょう。

この局は序盤から二着目の上家・洗いたてのシャツ選手が仕掛けます。

伊達朱里紗の舎弟(点棒)視点。上家が洗いたてのシャツ(定時)、
対面がさるのこしかけ(アッス)、下家が水本ゆかり(マホメッツ)

満貫や1300/2600で逆転という点棒状況で、索子のホンイツが濃厚でしょう。

舎弟選手は5巡目、ドラそばの6pから先に切り両面2つのイーシャンテンに構えます。

直後に親の映画泥棒選手がカン4mをチー。

舎弟選手の次巡は1mと発の危険度を比較、シャツ選手に危険な発から切りました。

 

注目は次巡、6pを引いてきます。

ここで舎弟選手の選択は1m切り、先ほどは先切りした6pを手の内に収めました。

索子ホンイツ模様のシャツ選手に6s7sを連続で切った、親の映画泥棒選手を早くもケアしています。

実際の映画泥棒選手は聴牌時6pが当たり牌にもなる、タンヤオドラドラ赤のイーシャンテンでした。

放銃すると2着順ダウンのところ、落ち着いて6pをしまう判断が光ります。

 

しかし次巡、舎弟選手に両面の聴牌が入りました。

ここで舎弟選手は6pを切ってリーチ、今度は一転自ら和了でトップを決めに行きます。

映画泥棒選手・シャツ選手どちらにあがられても2着落ちの可能性が高い状況。

両面なら自力での和了が一番トップ率の高い道と、迷わず勝負を選びました。

この6p→発→1m→6p切りリーチの4巡を見ても、手拍子で切らずその時その時の最善手を選ぼうと努めている様子が見られます。

 

この局は結果映画泥棒選手が水本選手から11600をあがり2着に浮上、舎弟選手がトップを守り抜きました。

ルーキーイヤーでデビューから2連勝を飾った舎弟選手、次回は個人3連勝がかかる試合です。

果たしてこのゴールデンルーキーを止められる選手がいるのか、次の舎弟選手の試合から目が離せません。


【記者紹介】梅野隆太郎

アッスチームに2年間在籍し、今季から魚に入団した現役選手。ンゴンゴ杯では6度の優勝を誇り、ヨンマ・サンマそれぞれで連覇も記録している。ペナントレースでは2021シーズンにおいて最多ポイント、個人最高得点、天鳳シリーズMVPの三冠を受賞した。今季はここまでスクランブル戦予選首位・決勝2位、リーグ戦2戦1勝1ラス。



ペナントレースの詳細やおんJ天鳳部については、以下のリンクからご覧ください。


※今週のMan of the Match -週間MVPはお休みです

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