マホメッツが第3節以来の首位浮上! アッスチームは再び最下位で借金生活へ -ペナントレース第10節
おんJ天鳳部ペナントレース2022は5月28日にリーグ戦第10節が行われ、長らく中位で耐えていたとっとこマホメッツが連勝し、第3節以来の首位に浮上。定時ケエリタイガースはなかなかポイントが伸びず、3位・点棒配りおじさんズとの差が徐々に縮まってきている。
また、5位・アッスの子供が生まれたーズは今節3ラスで大きくマイナスし、再びの最下位転落と借金生活を送ることとなった。魚は最下位になってからマイナス幅を最小に抑え、今節のプラスで早くも赤字を解消。ここから反撃を期す。
次戦は6月4日、21時からイベント戦(スクランブル戦)が行われる予定。
・苦戦のチームにこの人あり エース・Shoebillが魚を救う今季初白星 -1回戦
一時は2位につけ、トップをうかがっていたはずの魚。第8節で最下位となり、今季初めてポイントが赤字になった。一方、長かった最下位生活から脱出した5位のアッスの子供が生まれたーズは上り調子。引き離されないためにも、ラスどころかマイナスを回避することが重要になってきた。
1回戦に登場したのはShoebill(魚)。過去2シーズンはエース然たる活躍を見せた彼も、今季はまだ勝ち星がない。チームの浮上を双肩に負い、重いプレッシャーとも戦わなければならなかった。
対局が始まると、そこにいたのは魚のエースそのものだった。先制の和了は伊達朱里紗の舎弟(点棒)からの3900。続く東2局は親番、ムダヅモもなく3順目でテンパイすると、迷わずカン8萬リーチ。あと筋ひっかけにもなったこのリーチにバースの再来(定時)が飛び込み、満貫。開始2局で大きなリードを得る。
バースはここから2連続和了で巻き返し、舎弟もあがって追走。置いてけぼりを食らってしまった内川畜一(アッス)は、好配牌から不運な放銃でラス目まで沈んでしまう。
Shoebillのリードを決定づけたのは南2局。再びの親番で満貫をツモあがり、2着目との点差は2万点を超えた。以降は舎弟、バースのあがりがそれぞれ出るも、追いつくには至らず。最後は自らのあがりで締め、今季初白星を手にした。
魚の命運を握るShoebillの活躍。ここからが彼の本当のシーズンの始まりになるかもしれない。
・花澤香菜とそらまるの一騎打ち! 最後に立っていたのは… -2回戦
麻雀は(四麻であれば)4人でやるものだが、今局は2人の雀士による一騎打ちの様相を呈していた。
東1局から親番の花澤香菜(マホメッツ)が3連続和了。e-daten(アッス)が連荘を止めるも、その後もイリューシン(アイス)のあがりを挟んでなんと東場だけで5和了。それでも、2着との点差は11500。安心できない点差のまま南場に入る。
そして、ここからそらまる(定時)が暴れる。
南1局、10順目に高め6萬で一盃口の手をリーチしたそらまるは、これを一発でツモって跳満。さらに南2局にもペン7筒待ち確定三色同順の手を10順目にリーチしてツモ。またも跳満で、あっという間にトップが入れ替わる。
このままそらまるのトップで対局は終わる…と、誰もが思っていた。
南場に入ってから大人しくなっていた花澤が、南3局に1300-2600をあがって8500点差でオーラスへ。配牌とツモに恵まれて6順目にリーチすると、これを9順目にツモ。裏を2枚乗せて跳満として、見事なまくり勝ちを決めた。
なかなかトップに恵まれなかった花澤香菜は、これが嬉しい初勝利。上位に戻るきっかけをつかみきれなかったマホメッツにとっても、大きな1勝となった。
・"優勝請負人"復活のトップ獲り 邪神、地獄より舞い戻る -3回戦
昨季、移籍したアッスチームで優勝に貢献した邪神ニキ(点棒)。2季連続で優勝を経験した"優勝請負人"は今季、ここまで3着1回とラスが2回。復調のきっかけをつかめず、前節もあわやラスという3着だった。
今節も順風満帆というわけではなかった。東1局にどんえ~ん(魚)がQ&A(アイス)から満貫をあがり、その直後に邪神ニキが2000-3900ツモ。僅差のトップ目に立ったかと思えば、東3局にはQ&Aがどんえ~んから跳満をあがり返す。邪神は東4-1にQ&Aから7700をあがってようやく一安心できるリードを築いたものの、まだ南場が残されている。
東場で耐える麻雀を続けていた狼煙(アッス)が、南1局にどんえ~んから6400をあがって反撃。そこからどんえ~ん、Q&Aがあがって徐々に点差が縮まってくるものの、オーラスに狼煙がどんえ~んから2着に着順をあげる満貫をあがって決着。わずか2和了もなんとかリードを死守し、念願の今季1勝目を手にした。
・オーナー自らの手で首位返り咲き! マホちゃんかわいいよマホちゃん -4回戦
記者は無類の咲スキーでありながらも実際はすこやんすこすこ、毎日100回感謝の咲さんかわいいをしているのだが、今回ばかりは夢乃マホがかわいいという事実を受け入れなければならないだろう。とても悔しいが。
なぜこんな書き出しから始まったのかというと、今局は東1局からオーラスまで8局と最短で決着し、しかもそのうち3局は流局だったからだ。残った5局のうち、スーパーまほっち(マホメッツ)のあがりが3回。セキネコ(魚)、銀河に喝(定時)のあがりもあり、銀河はトップ目を走っていたものの、まほっちへの痛恨の放銃でその座を明け渡した。
とはいえ、点差は小さくいくらでも順位は入れ替わる。なのに、手を伸ばせば届くところにまほっちがいるのに、なぜか届かない。まほっちの1人テンパイで点差がさらに開き、銀河と端午(アッス)の2軒リーチも双方あがれず。オーラスはまほっちが自ら対局を終わらせる500-1000ツモで終わった。
あっという間の一戦、順位も入れ替わって首位に。なかなか勝てず、その背中が淋しげだったオーナー・スーパーまほっち。だがこれで堂々とチームに帰ることができた。もっと歯磨きしながら配信出てもいいんだよ。
・第10節終了時点のチーム順位とポイント
・Owner's Voice
誰が言ったか知らないが言われてみればたしかに存在するオーナーズ・ボイスのコーナー。今回はなんとか4位に踏みとどまっているアイScreamのオーナー・イリューシン氏。どうやらちょっと荒れ気味のご様子。
イリューシン監督 「どないなっとんねん!!!!!」
───昨日の試合結果については
「遺憾でしかない。 不正な操作により半荘が始まる前に着順が決まっていた可能性を疑っている、そうなるよ思えてならない。」
・Play of the Day -Presented by Ryutarou Umeno
今季から選手だけでなく観戦記者としてもペナントレースをウォッチし、選手としても活躍する魚・梅野隆太郎氏が至極のプレーを取り上げ紹介するこのコーナー。
第14回目となる今回は、今節1回戦で復活の勝利を挙げた魚の同僚、Shoebill選手。
おん天スポーツ観戦記者です。
苦しい時に勝利を挙げられるのがエース、第10節の初戦では最下位に沈む魚・Shoebill選手が快勝しエースここにありを示しました。
この試合では東1局・東2局と連続和了を決め、高い攻撃力を発揮します。
一方リードを奪った直後の東2局1本場では一転、かなり興味深い守備的判断が見られました。
Shoebill選手は前局12000を和了し親番継続、この局は下家・伊達朱里紗の舎弟選手がオタ風の西から仕掛け筒子のホンイツに向かいます。
一方Shoebill選手の手にはドラ赤、ここでもう一撃決めればかなりトップが濃厚になるでしょう。
しかし6巡め、6pを引いてきたところでShoebill選手がかなり意外な選択をします。
この局面で選んだのは1mでした。
攻撃だけを考えれば、この選択とはならないでしょう。
123の三色が消えますし、第一打1mの選手が2人いてうち一人は筒子模様、かなり2mは山に眠っていそうな牌です。
しかしここはかなり守備に意識をおいたShoebill選手、筒子も赤も切りたくないことが次の一打からわかります。
7巡めにもう一枚6pを重ねたところで選んだのは、両面固定の4sではなく1sでした。
舎弟選手以外の2人の河から速度感がありそうと思ったのかもしれません。
この選択の正しさを証明するように、1sを切った直後に対面・バースの再来選手からリーチが宣言されます。
上家・内川畜一選手もリーチで降ろされていなければこの巡目で平和両面両面の一向聴、確かに速度でShoebill選手に分がありませんでした。
点棒を持った後の状況判断・スキのなさもペナントの好成績につながっているShoebill選手は、まさしく魚のエースです。
最下位脱出を機に、魚のチームメイトはこのエースを盛り立てていくことができるでしょうか。
【記者紹介】梅野隆太郎
アッスチームに2年間在籍し、今季から魚に入団した現役選手。ンゴンゴ杯では6度の優勝を誇り、ヨンマ・サンマそれぞれで連覇も記録している。ペナントレースでは2021シーズンにおいて最多ポイント、個人最高得点、天鳳シリーズMVPの三冠を受賞した。今季はここまでスクランブル戦四麻予選首位・決勝2位、同三麻予選3位。リーグ戦に3戦出場してトップ1回、2着1回、ラス1回。
・Man of the Match -週間MVP
第9節のMVPに選ばれたのはアイScreamのたいしらちゃん。ドラマチックな逆転トップをみせた4回戦。しかし、そこまでの道のりは順調というわけではなかった。
おんJ天鳳部ペナントレース2020シーズンが開幕したのは1月29日のことだった。スクランブル戦(四麻)が開催され、各チームから腕利きの雀士たちが数多く参戦。そこを勝ち抜き、頂点に立ったのは、予選を13位で通過したアイScreamのたいしらちゃんだった。
チームにとっても、本人にとっても。最高のスタートを切ったはずだった。
2020年から始まったペナントレース。たいしらは初年度から2年間、定時ケエリタイガースから参戦していた。攻撃力の高い選手が多くいるチームにおいて、三麻で磨かれた攻守のバランス感覚を持つ彼は貴重な戦力の一人だった。
だが、いざシーズンが始まると苦戦を強いられた。トップを獲得こそすれ、それを上回る逆連対。原因は明らかな牌のめぐりあわせの悪さだった。あまりにもツイてない。牌に助けられた対局よりも、苦しめられたことのほうが多かった。そしてそれは、2021シーズンでも変わらなかった。
苦悩はきっと尽きなかったことだろう。悔しさはたまっていくばかりで、それを吐き出す対局はほぼなかった。
そして2年目のシーズンが終わり、彼は新天地へ移ることになる。
話は2022シーズンに戻る。開幕戦となるスクランブル戦を制し、チームも彼も順調なスタートを切ったように見えた。
だが、ここからまた苦難が降りかかる。
第2節ではどんえ~んと並んで最高打点と最多和了を記録するも、2度の放銃が響き3着。本職である第3節の三麻戦ではあえなくラスを引く。それでも第5節でようやく連対を取る2着。少しずつではあるが、状態はあがってきていた。
そして今回の第9節を迎える。
今局も一筋縄ではいかない展開だった。序盤からワレモコウの3連続和了に、皐月二十三の親跳和了。東3-1に1000-2000をあがるも、なかなかトップ争いに入っていけるような隙が生まれない。
トップと2万点以上差がついた状態で迎えた南3局。ここから千載一遇のチャンスがやってくる。
ドラ引きテンパイの断ヤオ・ドラの手をリーチして一発ツモ。満貫ツモでワレモコウに親かぶりさせると、オーラスには絶好の配牌。
いける────。
跳満ツモ条件。少しずつ、しかし着実に手を進めていき、8順目にテンパイ。迷うことなくリーチする。ツモって裏が乗るだけ。それだけで勝てる。
遠かったトップが眼前にぶら下がっているのだ。それをつかみ取れるだけの実力が彼にはある。現にスクランブル戦の決勝でそれができることを見せつけた。
遥か先に隠れていたものを、ようやく掘り起こせた。和了牌だけでなくトップも、第9節におけるチームの大幅な加点もつかみ取ったのだ。
もちろん、この勝利がゴールではない。まだ前半戦は終わっていないし、後半戦もある。それでも、ここから勝ち星を重ねていってくれるのではないかと、そう思わせる対局だった。
いままでさんざん苦しめられてきた。でもここからは自分の番。
第9節のMVPであるたいしらちゃんに惜しみない称賛を送るとともに、次節以降の活躍に期待したい。
・お知らせ
今季も折り返しに近づいてきました。昨年度にペナントレース日報特別編として投稿した特別編(コラム)を、今年も投稿させていただくこととなりました。
第11節の終了後、第12節が始まるまでの6日間に連続して、各チームの前半戦を振り返った記事を投稿します。
あくまで投稿日程は予定で変更の可能性がありますが、どうぞよろしくお願いします。
ペナントレースの詳細やおんJ天鳳部については、以下のリンクからご覧ください。
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