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追うタイガースに逃げるマホメッツ 上位と下位の差は拡大 -ペナントレース第15節

おんJ天鳳部ペナントレース2022は7月30日に第15節が行われ、2位の定時ケエリタイガースがおはDポテトの大トップで一時は首位に立つほどの猛チャージを見せた。最終的に順位は変わらなかったものの、今節で55.8ポイントほど差を詰めた。

一方、下位3チームはすべてがマイナスとなり、4位・アイScreamと6位・アッスの子供が生まれたーズとの差は103.1ポイント差にまで接近。長くマイナスポイントに沈むアッスチームに、図らずも着順上昇の兆しが見えてきた。

次戦は8月6日、イベント戦となるスクランブル戦(3→4→4)が開催される予定。


・平均打点8200の大暴れ おはDポテト、ワイがタイガースのエースや! -1回戦

南3局のおはDポテトのあがり。かつてダブロンを食らったe-datenに"お返し"した

定時ケエリタイガースのトップスコアラーである小見川千明が躍動する中、「オレを忘れてもらっちゃ困る」と言わんばかりに白星を積み重ねているのがおはDポテト。小見川に次ぐ勝利数を誇る好調ぶりは、今節でも健在だった。

東1局、さっそく名前が赤くなるホモ(マホ)を尻目に各家手を進めていき、おはポは3副露してタンヤオ・ドラ3の3-6筒待ちでテンパイ。これはナウチカ(アイス)から6筒がでて満貫のあがりとなり、幸先のいいスタートを切る。

ここから手の付けられない高打点の連発だった。親番の東3-1にはホモから満貫を、南1-1にも満貫をツモり、南2局の1000点を挟んで南3局には再び親番で満貫ツモ。5和了で平均打点は8200と暴れ倒した。

2着争いは南3局にe-daten(アッス)がおはポとナウチカからダブロンを食らって3着目に。だが最終局となった南3-1、平和・ドラ3を12順目にリーチし、これにホモが飛び込んで満貫に。e-datenは土壇場でホモを飛ばして2着に再浮上し、プラスポイントを獲得した。

おはDポテトは今回の勝利でハーラートップタイの3勝目となり、小見川に並んだ。ケエリタイガースのエースはオレだと言わんばかりの活躍。心強いチームメイトであり、強力なライバルでもある小見川と切磋琢磨して、これからも"上"を目指して駆け抜ける。

チームのけん引役2人の活躍から目が離せない


・求種求牌圧倒圧勝 今季初白星は特大トップ-2回戦

総仕上げとなった南2局の親跳ツモ。もう許してくれ

全6和了中、求種求牌(点棒)が5和了。2度の親番でそれぞれ跳満をあがり、追いすがったツラゲ薬師(アッス)の跳満ツモも蹴飛ばした。それ以外に書くことがないくらい、圧倒的な勝利だった。

特に東2局のラキシス(アイス)からあがった跳満は、他家を一気に不利にした。ツラゲとどんえ~ん(魚)は現実的に、2着を狙っていく方針にせざるを得なかった。

2度流局を経て東3-3にはどんえ~んが求種求牌の餌食に。わずか2000点の放銃ではあるものの、形聴とりで点棒の維持に腐心していたツラゲとの差は開いた。

東4局にツラゲが高め三色・ドラ2の手をリーチしてツモり、跳満。これでツラゲにもトップのチャンスが生まれたが、そこから求種求牌は南1局に300-500、南3局に跳満ツモで終局。1度もトップを譲ることなく、対局を終えた。

求種求牌はこれが今季初トップ。78.5ポイントをたたき出し、3位からの浮上を狙うチームに、心強い手土産を持ち帰った。


・逃げるそらまる、追うネコアルク 一進一退攻防の結末は -3回戦

そらまるに2度放銃するも、南1局の倍満ツモで復活。トップの行方は最後までわからなくなった

今節4戦の中でももっとも壮絶なトップ争いだったと言える3回戦。主役は暫定首位の定時ケエリタイガース・そらまると、暫定2位のとっとこマホメッツ・ネコアルク。東場から激しい点棒のやり取りがあった。

東1局、そらまるの7順目リーチにネコアルクが一発で放銃して7700。そのネコアルクは直後の東2局にわずか4順で狼煙(アッス)から7700を和了し、すぐに原点に復帰。一方、多少不運に見える手痛い放銃を食らってしまった狼煙は東3局にも梅野隆太郎(魚)に1300を放銃し、いきなり厳しい状況に置かれてしまう。

東4局、ネコアルクが5順目に先制リーチも、そらまるがこれに追いかけてリーチ。そしてネコアルクがまたも一発でつかんでしまい、放銃。満貫で済んだものの、狼煙と並んでラス目に転落する。

だが、ここからネコアルクは巻き返して見せた。南1局に3-6筒で4順目リーチ、これを一発でツモ。裏ドラを2枚乗せて倍満とし、一気に32000点の2着目に浮上。さらに続く南2局には中・5筒のシャンポン待ちに構えたところで梅野からこぼれた中をロンし、7700。これでついにトップ目に立つ。

流局を挟んでオーラス。ドラを持ち、あがればトップのそらまるは早々に喰い仕掛けてカン4筒のテンパイ。これがなかなか上がれない間にネコアルクが追いつき、10順目に4-7筒待ちのリーチ。そらまるが8萬を加カンして一発を消すも、すぐにツモって2000オール。これでネコアルクのトップが確定し、対局は終了した。

一時はラス目に転落しながらも、ド派手なあがりを連発して再浮上、そしてトップ。徐々に調子を上げてきたマホメッツ副オーナーはこれで3勝目となり、最多勝争いに加わった。


・超ド級の一撃、それでもトップは遠く 花澤香菜、最後は200点差でトップ -4回戦

東1局から飛び出した大物手。ぴゃあは急遽の代打出場ながらしっかりトップ争いに食い込んだ

超獣ぎが(点棒)は魂天神社の闇に飲まれてしまったのだろうか。それとも、つのだ神から「天鳳に忠誠を誓え」と踏み絵を踏まされてしまったのか。いずれにせよ、不運としか言えない放銃で苦しくなってしまった。

東1局、親番のぴゃあ(アイス)は手なりで進めた手がダブ東暗刻に索子の混一色という手に。さらに確定で一盃口がつくペン3索待ちでダマテンにとると、ここで花澤香菜(マホ)からリーチ。これに窮したのがぎがだった。
筒子の濃い自らの手に対して、リーチしている花澤の河には索子が安そうに見える。花澤の宣言牌である2筒を切ることもできるが、そうするとせっかくの高打点が期待できる自分の手を殺すことにもなりかねない。
筒子も萬子も切りづらい。そうして選択したのは対子になっていた3索。これが彼を地獄に突き落としてしまった。
24000の放銃でぎがの点棒はわずか1000点。4回戦の幕開けは波乱を告げる親倍からだった。

だが、これで一筋縄でいかないのが麻雀というものだ。同1本場にぎがが速攻に出て鳴いていき、ぴゃあが9順目にリーチするも花澤が鳴きチャンタをツモって300-500。ここから流れが変わる。

東2局、親番の花澤は筒子の濃い配牌で中が対子。迷うことなく荒木比奈(定時)からでた中を鳴き、手牌は混一色模様に。さらに手が進んでドラを重ね、10順目に荒木のリーチが入った直後に1-4筒でテンパイした。ここでぴゃあが1巡置いて1筒を打ち出し、これがロン。満貫で着順が入れ替わる。
花澤は東2-1にもぴゃあから2900をあがって差を広げ、後続を突き放しにかかる。

そして東2-2、荒木にチャンスが訪れる。第1ツモでドラを重ね、以降は徐々に対子が増えていき、手は七対子の様相に。8順目に7索を切って3索でタンヤオ・七対子・ドラ2をダマ。花澤からの出あがりも意識しての判断だったか、しかしこれは3索を自ら引き寄せ、少し悩んでからツモ。跳満で花澤に親かぶりさせたものの、わずかに200点届かず。これでぎがが箱下となり、対局はここで終了となった。

ぴゃあの親倍から始まった本局は、東2局までで終わるあっという間の展開。難しい状況ながらもしっかり手を作り、逆転して勝ち切った花澤香菜に、勝利の女神は微笑んだ。


・第15節終了時点でのチームポイントと順位


・Play of the Day -Presented by Ryutarou Umeno

様々な大会でも活躍する梅野隆太郎氏が、観戦記者としてペナントレースをウォッチ。選りすぐった至極のプレーを紹介するこのコーナー。

第21回目となる今回は、アッスの子供が生まれたーズのオーナー・さるのこしかけ(狼煙)選手。


おん天スポーツ観戦記者です。

各チームのオーナーはオールスター戦を戦うこともあり、なかなかの実力者が揃います。

今期は一からチームを作り直し苦戦しているものの、2年連続アッスチームをファイナルに導いたさるのこしかけオーナー(狼煙選手)も名将にして名選手です。

 
しかし今節の半荘は大苦戦、早いドラドラ赤の7700タンヤオに放銃などの不運もあり魚・梅野隆太郎選手とのラス争いで親番の南3局を迎えることになってしまいました。

悪いことは重なり、自分の手が整わないうちに順位争いのライバル・梅野選手から先制リーチを受けます。

自身が親で被ツモの失点が高く、これをあがられては放銃を避けても痛い失点を覚悟しなければなりません。

 
しかし一発目に引いてきたのは梅野選手の宣言牌の隣、2pです。

ここでの狼煙選手の選択は1m2mのペンチャン外し、比較的早く切られている3mの外側で2度受けターツを選びました。

自分の手が実れば大きいだけに、小さい放銃リスクを背負っても前に出る姿勢を見せます。

 
しかし7pを引いてきたところで捨て牌は三段目、ここがそろそろ諦め時でしょうか。

狼煙選手はここでもうひと頑張りの9s、ここでまだ粘りを見せます。

テンパイノーテンでもラス目でオーラスを迎えなければならない状況、ケイテンだけでも取れれば上出来です。

 
しかし次巡、聴牌のためには2p7p5s6sのうちどれか2枚を押さなければいけなくなりました。

ここでとうとう現物の赤5mを打ち撤退を選びます。

最後の引き時を誤らず、次局勝負にかける決断をしました。

このリーチ受け後の打ち回しはなかなか魅せてくれます。

 
この半荘はかなり浮上の難しい半荘でしたが、狼煙選手には今後もチームの最下位脱出のため選手として活躍してもらわなければなりません。

次の出場にも期待しましょう。


【記者紹介】梅野隆太郎

アッスチームに2年間在籍し、今季から魚に入団した現役選手。ンゴンゴ杯では6度の優勝を誇り、ヨンマ・サンマそれぞれで連覇も記録している。ペナントレースでは2021シーズンにおいて最多ポイント、個人最高得点、天鳳シリーズMVPの三冠を受賞した。今季はここまでスクランブル戦四麻予選首位・決勝2位、同三麻予選3位。リーグ戦に3戦出場してトップ1回、2着2回、3着1回、ラス1回。


・Man of the Match -週間MVP

拝啓 岡田レイ様。盛夏の候いかがお過ごしでしょうか。

夏もじきに盛りが過ぎるかと思われますが、まだ暑い時期は終わることを知りません。お体にお気をつけて、また麻雀のほうもどうかお気をつけて打っていただければと思います。 敬具

それはさておき。

第14節4回戦。対局が終わった後のアッスチームオーナー・さるのこしかけの嘆きはいかほどのものだったろうか。涙を呑んで自由契約やトレードが示唆され、それでも「どうかこれに懲りずにワイを起用してほしい」といってのける強心臓。ちょっとは分けてほしい。

きっと起用してくれるよ。うちのオーナー優しいから

終局直後には「御無礼 負けました 5100点でワイのラスですね?」とのコメント。ちゃんと負けを認められてえらい!

そうだよ

終局直後のスレにはこんなレス。

往年の文章力は健在。かつてはたいしらちゃん(アイス)が餌食となり、巨人小〇原化された(※)
辛辣

一体なに食ってどんな生活を送ったらこんなセンスが身につくんだ。

ふたたびまたたびそれはさておき。

麻雀のほうは相も変わらず記者自身の雀力では解説できないため、有識者にお任せしたいと思う。

ただ、一言だけ。見どころしかなかった。

普通の手順でリーチするだけで文句を言われる稀有な選手
オーナーの胸がざわつく2萬残し
オーナーが「どうして…」と現場猫化した中・ドラ1。光り輝く岡田流麻雀の真骨頂だ

岡田レイ選手、MVPおめでとう。頼むからトップ取ってMVP記事書かせてくれ。

※たいしらちゃんが巨人〇笠原化された記事はこちら(「天鳳部しらいた、神域の男を目指し死亡」の項)↓


ペナントレースの詳細やおんJ天鳳部については、以下のリンクからご覧ください。


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