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首位盤石のマホメッツ 魚が2位浮上でAクラス争いは混迷極める -トーナメント(タッグ)戦

おんJ天鳳部ペナントレース2022は9月17日にイベント戦となるタッグマッチトーナメントが行われた。

今回でポイントを増やし、上位進出へ望みを継ぎたかった下位3チームだったが、結果的に加点したのはアイScream(+10pts.)のみ。3位の魚が60ポイントを得てケエリタイガースを追い越して2位になり、首位のとっとこマホメッツは70ポイントを追加してついに500ポイントの大台に乗せた。

次戦は9月24日、リーグ戦第19節が行われる予定。

以下、予選1回戦から決勝までをダイジェストでお送りする。


・予選1回戦

・B卓

最後は真ん中来いよ!(定時)の一人テンパイで決着した

B卓を勝ち抜いたのは定時ケエリタイガースの真ん中来いよ!、銀河に喝のコンビ。序盤かたアッスチームのe-daten、岡田レイコンビに押され気味だったが、東3局に真ん中来いよ!がe-datenから満貫をあがって形勢逆転する。

ここから岡田レイが粘りの連続和了を見せるも、最後に力尽きた。リーチしていた真ん中来いよ!の一人テンパイで南入した対局は終了。白熱した対局を制したタイガースコンビが、2回戦にコマを進めた。


・C卓

どんえ~ん(魚)が圧倒した

C卓を勝ち抜いたのは魚のどんえ~んと超ンゴンゴダンスのコンビ。本局の全4和了中3回をどんえ~んがあがる圧倒的な展開だった。

点棒配りおじさんズの超獣ぎがとていとく☆コンビは、東2局にていとく☆が親番で満貫を和了し優位に立つも、直後にどんえ~んへの満貫放銃が激痛。これを取り戻すことができなかった。


・D卓

端午(アッス)が桜小路才華(定時)をタコ殴りにした

D卓を勝ち抜いたのはアッスの子供が生まれたーズの端午と内川畜一。端午が東1局から桜小路才華(定時)から親跳をあがると怒涛の3連続和了。最後は内川畜一のカンでドラを乗せたところにまたも桜小路が飛び込んでしまい、倍満で飛び終了。圧勝だった。

対する定時ケエリタイガースの桜小路才華、そらまるコンビは桜小路の連続和了で追い上げを見せたものの、端午にしてやられた。


・E卓

セキネコ(魚)が自らの手で勝負を決めた

E卓を勝ち抜いたのは魚のセキネコ、恵体凡投コンビ。東1局にセキネコが跳満をあがるも、ミルモンヌの連続和了で勝負は拮抗。東3-1に恵体凡投が満貫をあがって逆転し、オーラスにセキネコがあがって2回戦進出を決めた。

点棒配りおじさんズのミルモンヌ、求種求牌コンビはあと一歩及ばず。これでおじさんズは全選手の敗退が決まった。


・A卓

おもちぃな(アイス)の猛チャージにマホメッツ組が屈した

A卓を勝ち抜いたのはアイScreamのおもちぃな、ナウチカコンビ。とっとこマホメッツの花澤香菜、そろいれコンビは東1局のナウチカにそろいれが満貫を放銃してから苦しい展開に。

それでも花澤香菜が粘って点棒を積み重ねていったが、東3局、同1本場に親番のおもちぃなが跳満、満貫を連続であがってそろいれが飛び、終局となった。


・F卓

スーパーまほっち(マホ)とネコアルクの名コンビぶりが光った

F卓を勝ち抜いたのはとっとこマホメッツのスーパーまほっちとネコアルク。2人から和了が飛び出し、アイScreamのたいしらちゃん、とたん屋根コンビをわずか1和了に抑えた。

アイScreamの2人は強敵相手に苦戦。お祭り男のたいしらちゃんにあがりが出たものの、以降は不発。無念の敗退となった。


・予選2回戦

・G卓

セキネコが端午を飛ばして終局した

2回戦G卓を勝ち抜いたのは魚のセキネコと恵体凡投コンビ。序盤からアッスチームの内川畜一が端午からの満貫をあがってアシストを得るも、その端午は次局でセキネコに7700を放銃。

これでハコラス寸前まで転落すると、東3局に親番のセキネコが端午を飛ばして逆転トップに立つ跳満ツモ。これで勝負は決した。


・H卓

超ンゴンゴダンスの倍満で魚が逆転勝利した

H卓を勝ち抜いたのは魚のどんえ~ん、超ンゴンゴダンスコンビ。途中は定時ケエリタイガースの真ん中来いよ!の連続和了と銀河に喝の堅い守りに苦戦。しかし最後は、真ん中来いよ!がテンパイもリーチしなかった間隙をついてテンパイし、追っかけリーチ。これにどんえ~んが差し込んで超ンゴンゴダンスが逆転トップとなり対局は終了した。

ケエリタイガースはここで全選手が敗退。オーナーの一瞬の迷いが勝負を分けた。


・準決勝

・I卓

魚の2人が決勝へ。おもちぃなとナウチカは牌のめぐりに泣かされた

I卓を勝ち抜いたのは魚の超ンゴンゴダンスとどんえ~ん。序盤からアイScreamのおもちぃな、ナウチカにペースを握られていたが、徐々に主導権を奪う。

南場に入ってからは完全に魚ペース。おもちぃなとナウチカが牌のめぐりの悪さに苦しむ中できっちりあがりきり、ラス回避を達成。イベント戦に強い魚を見せつけた。


・J卓

壮絶なラス回避麻雀、軍配はマホメッツの2人にあがった

J卓を勝ち上がったのはとっとこマホメッツのスーパーまほっちとネコアルク。対局は恵体凡投とネコアルクがあがりあい、スーパーまほっちとセキネコがラス回避に動く展開が続いていた。

どうしても和了が欲しいセキネコがテンパイに足踏みしている中、スーパーまほっちがテンパイし、これにネコアルクが差し込み。絶妙なコンビ打ちを見せ、決勝への切符を手にした。


・決勝卓

ネコアルクの力強いツモで終局。首位はゆるぎないものとなりつつある

決勝卓を制したのはとっとこマホメッツの2人。終始ペースを握ったまま対局を進め、東2-1、東3局に超ンゴンゴダンスに連続和了を許すも、優位は変わらず。最後はネコアルクが3900オールをツモってどんえ~んを飛ばし、勝負は決着した。

とっとこマホメッツはこれで70ポイントを加点し、首位は盤石。2位以下に圧倒的な差をつけて、天鳳シリーズ確定までマジック点灯も視野に入ってきた。



・Play of the Day -Presented by Ryutarou Umeno

ペナントレースをウォッチし、多くの麻雀大会に出場して選手としても活躍している魚・梅野隆太郎氏が、至極のプレーを紹介するこのコーナー。

第26回目となる今回は、とっとこマホメッツのネコアルク選手のプレー。


おん天スポーツ観戦記者です。

ペナント終盤、大事なタッグマッチトーナメントを制したのはとっとこマホメッツのスーパーまほっち・ネコアルクタッグでした。

魚タッグを連覇しての優勝、魚の完全優勝を阻止した上での優勝は大きな価値があります。

決勝のネコアルク選手視点で1つ、面白い選択があったので見てみましょう。

 
幸先よく大きなリードを奪って迎えた東2-1局です。

最終盤に出てきた対面・どんえ~ん選手の2pを見逃しました。

実はこれは下家・超ンゴンゴダンス選手のロン牌、見逃したことによりスーパーまほっちの選手のリーチ棒を奪われてします。

全員の手牌が見える状態で観戦する分には、ミスにも見える選択です。

 
しかしネコアルク選手の視点で見ると、これは確かに見逃した方が得に感じます。

伏線は3巡前に切った7s、これに偽ラグとは思えない長いラグが入りました。

これはカン7s待ちだったスーパーまほっち選手があがるかを迷ったラグなのですが、それは全員の手牌が見える観戦者にしかわかりません。

直後、下家の超ンゴンゴダンス選手が7sを切ります。

この後中筋の4s・現物8pと切って降りているように見え、ネコアルク選手の目からは7sのラグがスーパーまほっち選手の和了スルーと断定しにくい状況でした。

超ンゴンゴダンス選手が7sを鳴いて聴牌を取りに行くか迷い、結果スルーして降りていったようにも見えるでしょう。

 
超ンゴンゴダンス選手が聴牌している可能性はほとんどないと見ると、2p見逃しの選択がかなり合理的に見えます。

これをロンしてしまうと1300点を奪えますが、味方の親を流した上ツモ和了の可能性をなくしてしまって良いものでしょうか。

現状残りツモ番は1回なのですが、実はもう一度ネコアルク選手がチーをできれば海底ツモを回せます。

その上自分とスーパーまほっち選手が両方テンパイでの流局なら、ほぼ確実に相手に1300点以上のダメージを与えられるでしょう。

2人聴牌なら3000点、どんえ~ん選手の聴牌で3人聴牌でも2000点の失点を押し付けられます。

この2pを相手タッグだけにあがられてしまう可能性のほうが低く、結果的に失敗となりましたが非常に冷静な判断です。

 
スーパーまほっち選手・ネコアルク選手の活躍で、ついにとっとこマホメッツが2位と100ポイント以上の差をつける首位に立ちました。

このまま独走でのゴールとなるのか他のチームが待ったをかけるのか、最終盤の戦いに注目です。


【記者紹介】梅野隆太郎

アッスチームに2年間在籍し、今季から魚に入団した現役選手。ンゴンゴ杯では6度の優勝を誇り、ヨンマ・サンマそれぞれで連覇も記録している。ペナントレースでは2021シーズンにおいて最多ポイント、個人最高得点、天鳳シリーズMVPの三冠を受賞した。
また、雀魂の大会にも多く出場。天鳳部のみならず活躍の場を広げている。


・Man of the Match -週間MVP

第18節のMVPに輝いたのはとっとこマホメッツのすぱ選手。ここまでリーグ戦4試合に出場し全勝。誰も達成しえないかと思われた4連勝目を挙げた。

「獅子奮迅の活躍」という言葉が安っぽく感じるほど、破竹の連勝劇を記録しているすぱ。第18節では4回戦に登場した。ミルモンヌ(点棒)、銀河に喝(定時)、アラフォー賢者(アッス)。居並ぶ強敵たちは、彼の4連勝を止めるには十分な実力の持ち主ばかりだった。

事実、対局では途中まですぱを取り巻く状況は厳しいとしか言えなかった。

東1局にアラフォー賢者から2600をあがって以降は我慢の時間が続く。平たい点棒状況がまだ救いだったものの、東4-1と南1局に3900をミルモンヌ、2000をアラフォーへと連続放銃。親番がまだ残っており、それほど大きな点差はついてないとはいえ、対局後半に痛い失点となったはずだった。

だが、ここで終わるような個人3連勝の実力者ではない。

南2局、アラフォーから点棒を返してもらうぞと言わんばかりの6400和了。親番で迎えた南3局は、7順目にミルモンヌがカン2筒の先制リーチを入れたのをヨソに12順目に3-6索で追いかける。そしてこれをツモ。トップ目に立つ。

さらにとどめと同1本場、萬子に染められそうな手で白と發が対子。早々に發を鳴き、混一色に照準を定める。ここで銀河に喝からリーチが入るも、彼がツモってきた赤5萬をチー。さらに白を鳴いて6-9萬のテンパイ。この和了牌をつかまされたのは銀河だった。連続の満貫和了で一気に5万点へ。2着目のミルモンヌとすら3万点近い点差をつけて、ラス目から駆け上がっていった。

その後の結果は前回の記事にも書いたので割愛しよう。重要なのは4度目の勝利以上に、登板全試合を勝っているという事実。全員がエース級と言っても過言ではないマホメッツにおいても、出色の結果を残している。

勝ち星を挙げた選手に偏りがあるチームながら、それでも踏ん張りがきいているのは「勝つべき選手がしっかり勝つ」ということが徹底されているからに他ならない。所属全10選手中、四麻三麻を通じて1勝以下の選手は6名。ラスの少なさを考慮するにしても、首位に立てるような状態ではない。

それでも、彼らがペナントレースの頂点に一番近づいている。

リーグ戦はまだまだ続く。2位とのポイント差はさらに広がり、首位から陥落することはないかもしれない。もっとも、他チームの並み居る強豪たちがそれを許してくれるはずもない。

だが、マホメッツには絶対的エースと呼べる存在がいる。全連対どころか全勝しているエース。前代未聞の逸材から、今後も目が離せない。


第18節のMVPはとっとこマホメッツのすぱ。その活躍に心より敬意を表し、惜しみない称賛を送らせていただきたい。


ペナントレースの詳細やおんJ天鳳部については、以下のリンクからご覧ください。

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