一般社団法人ヘルス&クラッシー運営指針/ネイルサロンに関するガイドライン/ネイル教育機関に関するガイドライン/教育者としての定義/衛生管理の指導に関するガイドライン
やくさひろです。
NPAAネイル検定の概要の前に、わたしたちの(ネイル)という行為に対しての想いをまとめた内容になります。わたしたちが考える対象の軸はネイリストではありません。あくまでも「消費者」の方々の安全と安心です。
そういった想いを小難しくいろいろと書き綴っておりますが、これからネイルをはじめようと思う方、ネイリストになってみたいと思われている方、現役でネイルのお仕事をされている方にぜひ読んでいただきたいと思います。
一般社団法人ヘルス&クラッシーは、以下の項目を重視し運営してまいります。
◆ネイルサービスに求められるもの
指先まで綺麗にしたい。そのような願望を適える美容技術が「ネイル」です。ネイルがごく当たり前の「美」と認識されるようになり、近年ネイルサロンの数も増えてまいりました。今や「ネイル」は総務省の日本標準産業分類の細分類に「ネイルサービス業」として独立項目となるほど、事業所数、認知度が高くなっております。そのような中で「ネイル」分野を更に発展させるために何が必要でしょうか?もちろんお客様の身体の一部を施術することを認識すること、ネイルに関する知識(衛生面、施術の可否等)、技術(ケア、アート含め)は必須でしょう。しかし、ネイルサロン、ネイル施術者に求められるのは、一方方向であってはなりません。ネイルサロン、ネイル施術者がお客様に「与えるもの」であってはならないのです。「ネイル」はお客様の御希望、御要望を引き出す力(カウンセリング)、施術の間 お客様に安らぎや安心感等を与える接客スキル、空間作りも重要なアイテムなのです。つまり、「ネイル」 はお客様との共同で行なうものであると、当社では考えております。お客様に安心を与えること、それこそ当社が目指すネイル施術者のあるべき姿なのです。
◆お客様に感じていただく安心
ネイルサービスはネイル施術者とお客様とのコミュニケーションの場でもあります。それはネイルサービスの知識と技術を媒介として行なわれるものです。しかしうまくコミュニケーションをとるためには何が必要でしょうか?このコミュニケーションでお客様に「安心」を感じていただくためには何が必要でしょうか? 当社では
であると考えております。 これらは、お客様にはより「安心感」と「期待感」「癒し」を与え、ネイル施術者には「美」を追求する者としての心がけ、スキルが必要であることを示しております。当社の目指すネイル施術者の像はここにあります。
◆最高のネイルサービスを行なうスキルを目指す
当社が主宰する検定試験は、今やネイルサービスの中心となるジェルネイル、高い技術が要求されるアクリリックネイル、衛生的な施術の実現といった施術スキルに加え、ネイル施術者に求められるヒューマンスキル、接客マナー、ホスピタリティといった、ネイルサービスを行なう上で必要な要素つまり「サロンワークが行なえるための知識・技術」を全て含んだ内容となっております。これは昨今ネイルサービス業に就くために求められる「実務経験」により近づけるためにつくられた試験です。
ネイルサービス業の定義
一般社団法人ヘルス&クラッシー(以下「当社」という。)は、活動分野である「ネイルサービス業」について以下のように定義し、その実現に向け取り組んでまいります。
当社の考える方向性
1)ネイルサービス業を担うためのスキル(知識、技術、人間性、マナー等)は、独自に習得を行うことも可能な分野も存在するが、一般的に指導を受けて習得し、正しい知識、技術等で継続的に行なうことが重要です。そのためネイルサービス業を担う人材育成、中でも人材育成を行なうことができる指導員の育成が重要であると考えております。ネイルサービス業を担う「人」は実際にサービスを提供する者、及びその者を指導、教育する者が必要となります。当社では、そのような人材の育成に取り組んでまいります。
2)ネイルサービス業を行なう上で、人材育成と同時に重要であるのが環境の整備です。ネイルサービス業を行なう場所は、ネイルサロンの衛生指針、消費者にお客様に安心感と信頼感をもたらす場所であること。指導に必要な道具類や教育システムが整っていることも重要です。 ネイルサービス業を行なう環境づくり、指導を行う環境づくりも当機構は取り組んでまいります。
3)ネイルサービス業を行なう者は「爪」に関するプロフェッショナルです。あらゆる場面、あらゆる状態に適合した「ネイルサービス」が必要となります。ネイルサービス業はネイルサロンの運営やネイルの指導を行う分野を脱却し、「爪」のプロフェッショナルとして他分野のサポートを行なうことも重要であると考えております。一つの分野に留まらず広くネイルの普及に努めてまいります。
ネイルサロンに関するガイドライン
一般事項
1.目的
ネイルサロンに関するガイドライン(以下「当ガイドライン」という)は、一般社団法人ヘルス&クラッシー(以下「当社」という。)の考えるネイルサロンの指針を作成することで、ネイルサービス業の環境の改善、整備を行なうと同時にネイルサービス業の更なる発展に貢献することを目的とする。
2.対象
当ガイドラインの対象となるネイルサロンとは、以下の通りとする。
1)テナント、独立した建物等で運営されるネイルサロン(運営は個人、法人を問わない)
2)自宅の一部を改造して独立したスペースで運営しているネイルサロン。自宅内の一室で行なわれるネイルサロンなお、お客様の自宅等に伺って施術を行なう出張ネイルサロンは当ガイドラインの対象外とする
3.使用
当ガイドラインは当社が考えるネイルサロンの概要を示したものです。当社はネイル環境改善事業の一環として当ガイドラインを遵守したネイルサロンのサポートを目指していきます。
4.ガイドライン
1)ネイルサロンの環境
①教育システムが確立しているネイルブランドを使用していること(認定等を取得していることが望ましい)
②施術に関する内容が契約書等で明確であり、かつカウンセリングは専用シートを使用して確実に行なっていること。
③衛生管理指針を理解し、整備していること
④お客様が快適に施術を受けることができるスペース、備品等を確保していること
⑤お客様の様々なご要望に応えるだけのネイル用品の確保がされていること
⑥ネイル用品はネイルブランドで統一することが望ましい
⑦衛生的な道具の管理を行なう環境があること
⑧ホームページ、ブログ等情報の公表手段をもつこと
⑨お客様の安全に配慮していること(衛生面、保険等)
2)人材
①ネイルブランドの教育システムを修了した者を揃えていること
②ネイルサロンの席数をカバーできるだけの人員を確保していること
③施術を行なう人材にスキルアップの機会が設けられていること
④ネイルサロンの窓口(予約、問い合わせ、苦情等)が明確であること
⑤責任者が明確であること
⑥カウンセリングを十分に行なえる等コミュニケーションスキル、ホスピタリティ精神を持った人材を確保していること
3)コンプライアンス
①法令等を遵守していること
②規約、衛生管理、個人情報、その他お客様に周知すべきことを書面等にて公表していること
③施術料金等は適正であること
④お客様への説明義務を実行するシステムがあること
4)運営体制
①ネイルの全ての施術(ポリッシュ、ジェル、アクリル等)が可能であること
②ネイルサロンにて発生した苦情等に対して、対応、改善、実行するシステムがあること
③各種情報の提供を行なっていること
ネイル教育機関に関するガイドライン
一般事項
1.目的
ネイル教育機関に関するガイドライン(以下「当ガイドライン」という)は、一般社団法人ヘルス&クラッシー(以下「当社」という。)の考えるネイル教育機関の指針を作成することで、ネイル実務を担うより人材の育成、指導者の育成のサポートを行い、ネイルサービス業の更なる発展に貢献することを目的とします。
2.対象
当ガイドラインの対象となるネイル教育機関とは、以下の通りとする。
1)ネイルスクール(運営は個人、法人を問わない)
2)美容専門学校等(ネイリストの養成を目的とした専門科が存在すること) なお、通信教育等対面にて指導等を行わないものは当ガイドラインの対象外とする。
3.使用
当ガイドラインは当社が考えるネイル教育機関の概要を示したものです。当社はネイル環境改善 事業の一環として当ガイドラインを遵守したネイル教育機関のサポートを目指していきます。
4.ガイドライン
1)ネイル教育機関の環境
①ネイルブランドの教育システムを導入していること(認定等を取得していることが望ましい)
②ネイル教育機関と受講希望者との合意文書(契約書等)にて、教育機関と受講希望者の権利・義務が明確となっており、また双方に執拗にデメリットを負担させる内容でないこと
③衛生管理指針に定められた環境を整備していること
④受講生が快適に指導を受けることができるスペース、備品等を確保していること
⑤定員内の受講生が指導を受けることができるだけのネイル用品の確保がされていること
⑥ネイル用品はネイルブランドで統一することが望ましいが、教育システムの指導に必要な技術に 耐えうる用品であること
⑦衛生的な道具の管理を行なう環境があること
⑧ホームページ、ブログ等情報の公表手段をもつこと
2)人材
①ネイルブランドの教育システムを指導できる人の確保していること
②講師等をサポートする人材を確保していること
③指導を行う人材にスキルアップの機会が設けられていること
④教育機関の窓口(問い合わせ、苦情等)が明確であること
⑤責任者が明確であること
3)コンプライアンス
①法令等を遵守していること
②規約、衛生管理、個人情報、その他受講者に周知すべきことを書面等にて公表していること
③受講費用等は適正であること
④受講を希望する者、受講者に対する説明義務を実行するシステムがあること
4)運営体制
①受講生の持つ目標を実現するために必要なコース選択が可能であること
②PDCAサイクル(もしくは類似のサイクル)を導入し、特にチェック機能、改善機能、改善実行機能を有していること(有していることが望ましい)
③コース(指導内容)を運営するためのシステムが構築されていること
④各種情報の提供を行なっていること
教育者としての定義
定義
① マニキュアリストとして、ネイルサロン等で相当期間施術業務を行ったことのある者
② 自らの知識、技術、接客スキル等を教授できるスキルを持っている者
③ ネイルブランドの教育を受け、そのブランドの使用方法を把握している者
④ 高い意欲を持ってネイルサービス業の発展を志す者
⑤ 指導できる環境、備品等を保有している者
⑥ 指導を行う者として受講者等からの信頼を得られる人間性を持っている者
補足説明 ①に関して、ネイルサービス業にて実際にネイルサービスを行なった経験は、消費者(お客様)との関係性を把握していることとなります。指導を行う者には必須の経験です。 ②に関して、自ら高い知識、技術等を持っていても、それを他の人に伝達する術を持っていなければ、 良い指導を行うことはできません。よって、それらを他の人に伝達をできるスキルをもっていること(自ら理解をして伝えることができること)が必須です。 ③に関して、ネイル用品の使用方法はネイルブランドによって異なっております。それぞれ用品の性質にあった施術方法の開発がなされていますので、その用品の施術方法をマスターしていることが指導を行う上で必須となります。 ④に関して、ネイルサービス業の発展には、全てのスキルを持ち合わせたマニキュアリストの輩出が欠 かせません。その意識を持って指導を行うことが指導者に求められます。 ⑤に関して、指導を行うスキルがあったとしても、それを確実に伝えることができる環境、用具、備品 類がなければ、マニキュアリストの育成を行なうことができません。指導に必要な環境等の整備は必須となります。 ⑥に関して、指導を行うスキルには、受講者等指導を受ける者の信頼を得ることが重要です。信頼を得 ることは、その指導力だけでなく、人間性も大きなスキルとなります。
定義したマニキュアリスト指導員の輩出ためには、マニキュアリストとして必要なスキルと指導員として必要なスキルの両方を持ち合わせた人材育成が必要不可欠となります。NPAAではインストラクター認定試験の受験を通じて、マニキュアリストとしての知識・技術等及び人間性、これまでの経験等を勘案し、指導員として相応し い人材に対してインストラクターとしての活動を支援していきます。この支援を通じてより高いスキルを持った指導員の育成、更にマニキュアリストの育成に繋げていきたいと考えています。
衛生管理の指導に関するガイドライン
衛生管理の指導に関するガイドライン(以下「当指導ガイドライン」という。)は、一般社団法人ヘルス&クラッシー(以下「当社」という。)の考える衛生管理に関する方向性を示したものです。当ガイドラインに基づいた活動を行なっていきます。
1.ネイルに関する衛生管理に関しては、厚生労働省が平成 22 年 9 月 15 日に発表した「ネイルサロンにおける衛生管理に関する指針」が指標となっている。当社もその指針に沿った内容を推進していきます。
2.ネイルサロンにおける衛生管理に関する指針をより具体的にかつ詳細に指導できるよう教材、人材 育成、当社における指針解釈を統一するなど共通認識を深めることに努めてまいります。
3.インストラクターは、衛生管理指導員として衛生管理の指導を行えるよう教育システムを整備していきます。 4.衛生管理は知識としての重要性と、実際ネイルサロンにおける実行とが重要であると考えておりま す。ネイルサロンで取り入れやすいよう指導を心掛けていきます。
やくさひろです。 記事が広くシェアされ、手のお手入れを通して誰かの幸せに繋がることを願っています。 いただいたご支援は活動費として使用させていただきます♡